第2話 snow :エンジェルスクール・オンライン 週刊少年マガジン原作大賞 連載部門
夕焼けすらも閉ざす黒い雲からは、季節外れの雪が降り注ぐ。白い息を吐き、大量の装備を抱え、私は重たい銃を抱き抱え、トラックの外の景色を見つめる。周りの人たちもそんな調子だ。だれひとりとして、軍人らしい人は見当たらない。なにひとつ訓練も受けないまま、私たちは補給物資と兵力を届けるためだけにひたすら移送されているからだ。言葉少なく、同じトラックにいる私の上官にあたる人は言った。
「ウクライナに入った。敵の空軍基地も近くなってきたが、本部からは、引き続き進軍するように指示が出ている