リルケ 若き詩人への手紙
「あなたが書かずにいられない根拠を深くさぐってください。それがあなたの心の最も深い所に根を張っているかどうかしらべてごらんなさい。もしもあなたが書くことを止められたら、死ななければならないかどうか。自分自身に告白して下さい。何よりもまず、あなたの夜の最もしずかな時刻に、自分自身に尋ねてごらんなさい。私は書かなければならないかと。」リルケ著「若き詩人への手紙」
つい先日、とある会社に応募書類を書いていました。
自分の得意なことや、働きたい理由など。
夢中になって書いていけばいくほど、応募書類にはほど遠いものになっていました。
それは、リルケの言う自分への告白でした。
書かずにはいられないこと、書かなければならないこと。
わたしの心の最も深い所に根を張っていること。
その告白にひどく安堵しました。
わたしたちの人生には、その物事とは全然違う行動をし、結果としてそれは自分が一番知りたかった答えだったということがよくあるんじゃないかなと思うのです。
わたしは会社の応募書類を書きながら、リルケと知らず知らずに対話をして、自分自身に告白したのです。
ここ最近の私の中の問いが、そのままリルケから問いであり、わたしにとって「言葉」とはなんなのか?という自分への告白でした。どんなことを書いたかは、次の回に。
ここではしばらく詩人の「言葉」を通して「言葉」について書きたいと思います。
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