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【美術館レポ@コペンハーゲン】北欧の名作椅子がズラリ✨デンマークデザインミュージアム

デンマーク・コペンハーゲンにある『デザインミュージアム』に行ってきました✨

デザインミュージアムとは?

「北欧の名作椅子が見られる」ということで観光客にも有名な美術館。

HPでは「製造業で働く人のインスピレーションになること」「消費者の批判性や品質思考を高めること」を目的としていると書いてありました。たしかに、素敵な家具やデザインに日常的に触れられたら、自然とセンスが磨かれていきそうです。

参考
https://designmuseum.dk/en/om-museet-2/historien-arkitekturen/

デザインミュージアムの歴史

始まりは1890年ですが、現在の場所へ移動したのは1926年。元病院をリノベした、ロココ調の建物が素敵です。

デザインミュージアム 入り口

建築設計は「デンマーク近代家具の父」コーア・クリント

1888年、デンマーク・コペンハーゲン生まれ。
「デンマーク近代家具の父」と称され、デザイナー、教授、デザイン界のリーダーとして世代を超えて多くのデザイナーに影響を与えてきた。
彼が提唱した「人間工学」「リ・デザイン」の思想は、様式を重視したそれまでの建築や家具デザインの手法を大きく改革したことで高く評価されている。

https://greeniche.jp/collections/kaare-klint

日本版画からインテリアまで 盛りだくさんの展示

日本の木版画を紹介『IN LOVE & WAR』


まず初めは、ミュージアム所蔵の日本の木版画のコレクション『IN LOVE & WAR』。将軍の江戸時代から、天皇の明治時代へ、という日本の転換期をテーマでした。

展示会場入り口。
掛け軸みたいな吊り下げ方に工夫を感じます。
印刷技法について。
キャプションの用紙が和紙っぽいのも、こだわりを感じられて好きです。

江戸時代コーナーは美人画や春画、明治時代コーナーは戦争の激しい様子が描かれた版画が展示されていました。


デザインによる課題解決の提案『THE FUTURE IS PRESENT』


現代社会の問題ー人間・社会・地球ーをどう解決していくのか。現代のデザイナーたちのアイデアが展示されていました。

展示への入り口。光が透けてる幻想的な雰囲気が「FUTURE」感を増しています。
『WHAT TRULY MATTERS? (本当に大事なことは何?)』
現代を生きる私たちは、周囲の環境やニュース、SNS・広告などから強く影響を受けている。不安や落ち込みへの対処として、様々な薬が展示されている。
Humor,Open mindness,Oppotunity Grabbing…ズラッと並ぶボトルが不気味でした。
『What If you could design a dream and put in a pill?(もし夢をデザインして錠剤にできたらどうする?)』
ストレスから悪夢に悩まされる人も多いと聞くし、毎晩ハッピーな夢見れたらうれしいかも…?でも、夢は情報処理をしている結果見るとも言うし、どこかにしわよせが来そう…。
『What if you could book your death like an AirBnB?(エアビーのように、死を予約できたらどうする?』
予約の変更やキャンセルは可能なのでしょうか…。映画にありそうです。

不気味なものが多く、純粋な課題解決の提案というよりは、観る人たちに意識し、考えてもらうための、問題提起にように感じました。

デザイン作業を体験『IN THE MAKING』

『IN THE MAKING』では、タッチパネルなどを使って、デザインのプロセスを体験できる展示。

楽しかったのが、ディナーに合わせた照明を選ぶコーナー。実際に手を動かすと、ワクワクするし、記憶にも残ります。

名作照明の数々。下のタッチパネルで操作ができます。
形によって、光の照らされ方も変わってきます。
完成イメージ✨

北欧名作椅子の数々『DANISH MODERN』

半常設で、1番有名なコーナーですね。
北欧の名作椅子が、これでもかと言うくらいズラリ。

名作椅子のトンネル!パネルには各椅子の説明が書いてあります。個人的には、出口に製作過程のムービーが映し出されてるのがツボでした。
アンリ・ヤコブソンのコーナー


人気スーパーのブランドデザインの変遷『IRMA -A DESIGN STORY-』


日本でもトートバッグが有名なイヤマちゃん。ですが、2023年から閉店が相次ぎ、今回のデンマーク旅行では、訪れることができませんでした。

IRMAは、1886年にノアブロ地区にオープンした、デンマーク最古のスーパー。アート・デザイナーを起用したスーパーとしても初で、消費トレンドを牽引してきました。

今回は、そんなIRMAのブランド・デザインの変遷が展示されていました。

どんどんシンプルになっていくのに、イヤマちゃんだと一眼で認識できます。お見事です…!


イヤマブルーの変遷。ブルーと言っても、たくさんありますね。


▼Modern Irma としてリブランディングをした会社のページ。イルマ・ブルーを起点に、モダンな色を取り入れたり、フォントもスタイリッシュにしたり。大事な要素を残しつつも、どう現在に合わせていくか、競合と差別化を図っていくか、が書かれていました。また別のノートで書きたいと思います。


建物自体はあまり大きくないように感じましたが、いざ入ってみると、書ききれないくらい多様な展示が盛りだくさんでした。
家具好きな方はもちろん、アートが好きな方にもおすすめのミュージアムです。
お庭も気持ちよかったので、ぜひ時間に余裕を持って、ゆっくり過ごしてみてください。

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