水道代が高すぎる
前回までのあらすじ:
設備補助金の決定通知を受け取った俺。ぶつくんに連絡し、早速工事にとりかかった。そして、それ以外に運営補助金というのをもらっていた。これは、苦肉の策でつくった企業内保育所だった。
俺は補助金を使って古くなった空調設備を改修し、企業内保育所をつくって人手不足を乗り切った。
これからも経費は注意深く見ておかなければならない。
が、それにしても水道代が高い。
業種柄、水道代がある程度かさむのはわかってはいるのだが、一体どれくらいが相場なんだ?
最高100万円という話は以前書いたと思うが、2ヶ月に1回、大体60万円前後の支払いがあったんだ。
高いよなあ、絶対。
親父がつくった巨大な社屋は、受水槽と高架水槽によって給水していた。
これは、地上の受水槽に水をためた後、屋上の高架水槽に水を送り、上から落ちる圧で水を各部屋に送る方式。
水を貯める槽があるため、こちらも定期点検が必要な代物だ。
貯水槽があるということは、常にそこは水で満たされているわけで、水道代もかかる。
そしてさらに、問題が見つかった。
屋上に設置している高架水槽から水が漏れていた。
この量はポトポトというレベルではなくて、高架水槽の周りが常に水で濡れているという状態。これが24時間だから、結構な量が漏れていることになる。
俺は気づいた。
この水は下水には行っていないよな、と。
そしてもう1カ所、下水に行っていない水があった。
池の水だ。
普段は循環させているが、追加で新たな水を入れる時、この水は下水には行ってない。当時はちょこちょこ水を追加していた。
俺はさらに考えた。
ということは、下水道料金には入らないのでは?
そう、水は上水道を通って俺たちのところに来て、その後、下水道を通って流される。
だから、下水道に流れない水は下水道料金に入らないということになるんだ。
気になって調べると、下水に流れない水の内容によっては、その対応策があるらしい。
さっそく水道局に連絡してみた。
事情を説明すると、意外にあっさりとした答え。
子メーターをつけますので~!
高架水槽と池の水道の2カ所に子メーターをつけ、そのカウント数を水道代から引いてもらえることになった。
毎月カウント数を計算し、水道局に連絡するんだ。
ラッキーだった。
このことで水道代は結構安くなった。
しかし、それでもまだ水道代は高かった。
なぜだ?
原因は他にもあった。
つづく