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2022/12/20 米国「レーザー核融合」歴史的成果

① 核融合研究の到達点

✅ 核融合研究において、まず目指す到達点は「投入した燃料よりも多くのエネルギーを生成する事」で、12月13日に世界初とされる成果が発表されましたので、簡単にまとめてみました。

12月13日、脱炭素を目指す人類のエネルギー政策を大きく変える可能性を秘めた研究成果が、アメリカエネルギー省(DOE)から発表された。
アメリカ、ローレンス・リバモア国立研究所(LLNL)の国立点火施設(NIF)の研究チームが、核融合研究における大きなマイルストーンである、「核融合を発生させるために燃料に投入したエネルギーよりも多くのエネルギーを生成すること」を達成したのだ。

BUSINESS INSIDER 2022-12-13

② 核融合とは

✅ 現在の原子力発電所では「核分裂」により発生された熱により、水を沸騰、水蒸気を発生させてタービンを回し、「電気エネルギー」に変換させています。

 「核融合」とは、軽い原子核同士が融合してより重たい原子核に変わる反応 のことで、融合した時に大きなエネルギーを生み出します。太陽は核融合をし続け、エネルギーを発生させているわけです。

誰でも分かる核融合のしくみ

③ 核融合発電のメリット、デメリット

✅ 原子力発電(核分裂)では、核分裂を起こしやすい、ウランやプルトニウムといった物質を燃料とします。ご存じの通り、核分裂を起こす際に大量の放射線を発生します。また、燃料となったウランやプルトニウムは少量ずつではありますが、放射性物質となり、放射線を発生しなくなるまで、地中に埋めるなど人間の生活区域から隔離する必要があります。
 
 核融合の最大のメリットは、この放射性物質が理論上発生しない事と言われております。また、核融合発電が可能になれば、現在のエネルギー情勢が変貌すると思われます。
 デメリットは使用する燃料が微弱な放射線を発するトリチウム(三重水素)を利用する事でしょうか?


④ まとめ

⭕ 核融合研究においての第一の到達点「使用した燃料 < 生成したエネルギー」の達成

⭕ 開発が進み安全無害な「核融合発電所」が完成されれば、危険を含んでいる「原子力発電(核分裂発電)」を廃炉出来る。

⭕ 莫大なエネルギーを発する「核融合発電」が標準化されれば、エネルギー事情が変化し、問題の多い自然回生エネルギー(太陽光パネル、バイオマス)などが不必要となり、CO2排出問題においても画期的な対策となる。

 あと何年かかるかわかりませんが、今回の成果は偉大な一歩と言えるのではないでしょうか。


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