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Puchero

久々にpuchero(プチェロ)を作った。pucheroはスペイン由来のシチューのような家庭料理で、スペインの植民地下にあった南米の国々やフィリピンを始め、ブラジルでも親しまれている。語源はスペイン語の「鍋」らしい。レストランで出されるようなお上品な料理ではなく、あくまで家庭で手軽に作れる気取らない料理である。

Pucheroの良いところは、レシピの柔軟性にある、と思う。

基本的な材料は、肉と野菜。だが、さまざまなレシピサイトを見てみても、具材はおろか、調味料などもいたって自由。豚肉のレシピが多いように思うが、牛肉でも鶏肉でもよく、もちろんそれらを組み合わせたりチョリソーなどを入れるのもアリだ。

野菜については、夫によれば、verdurasとlegumesの両方を入れるのが一般的とのこと。Verdura(s)もlegume(s)も翻訳アプリでは「野菜」と訳されるが、verduraはピーマンやキャベツなどの緑の野菜や葉野菜のことで、legumeは豆やトウモロコシ、芋などの豆類・穀物のことだ、と学んだ。

調味料についても、トマトベースのものもあれば、ニンニク入りのもの、シンプルに塩のみで味わうものなど、さまざまだ。

要は、あるものを放り込んで、好きな調味料を入れて煮ればでき上がり、というわけだ。

今回は、冷蔵庫にあった牛肉、ジャガイモ、青梗菜、人参、玉ねぎに、少量の塩で煮込んでみた。ただ放り込んで煮ただけなのに、野菜と肉の良い出汁がきいた、とってもおいしいシチューができた。

ここで、食べ方にコツが。夫の家庭では、日本のシチューのように具材とスープの両方を盛り付けるのではなく、まず具材のみ取り出して食べる。その後スープを飲んだり、翌日にスープの中に残った野菜などをブレンダーにかけたりして食べるらしい。大きい鍋で大量に作っておけば、二度、三度、おいしく食べられるというわけだ。我々は、1日目に具材を、2日目に残りのスープでおじやにして完食。ごちそうさまでした。

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