野菜生産額が宮崎県No.2のまちの移住施策はどうすればよいのか(西都市移住・定住支援業務)_R6.6月活動レポート
西都市の移住・定住相談窓口(はじめる相談窓口)を担当しております山口です。
西都市は「はじめるまち、西都市」というキャッチコピーの元、移住検討者からのご相談をワンストップで受けられるよう設置した移住・定住相談窓口“はじめる相談窓口”。
本事業の詳しい目的などは、4月のレポートに記載していますので、気になるなる方はどうぞ^^
前回5月のレポートでは、「西都市のアセットってなんだっけ?」というお話を、データをもとにさせていただきました。
今回は、それが実際どうなのか?ということをご紹介できればと思っています。
例の如く、記事序盤は活動レポートで、後半に上記内容がありますので、考え方など、どなたかの参考になれば嬉しいです。
ぜひ、同じように移住定住業務にあたっている方々と議論してみたいなー。
令和6年5月移住・定住支援活動報告
はじめる相談窓口業務
子育て世帯住宅取得助成金の周知
移住に関する情報発信(Instagram)
空き家バンクの運営
はじめる相談窓口業務と助成金の周知
令和6年5月の相談件数は22件。
5月に開始した「子育て世帯住宅取得助成金」の周知のためのInstagram広告ですが、6月終了時点で150,982インプレッション。
ちなみにですが、今回は生成AIなんか使って広告クリエイティブを作成しました。狙いとしては、より高速でPDCAを回すことで広告の効果を改善し、より多くの方に知っていただくため。
現時点ではリアルな写真を使用したクリエイティブが強そうです。
フリー素材感が出るし(一般的にフリー素材は効果が下がる)、やっぱりAIが生成したという“違和感”はぬぐえないのかもしれません。
とはいえ、自信が生成AIに出す指示の制度が甘かったり、ターゲットインサイトの深堀や方向性の仮説の甘さもあるかもしれないので、もう少し生成AIによる画像の改善も行いつつ、リアルな写真を使用して、より多くの方へ情報をお届けできるよう改善を進めていきます。
移住に関する情報発信(Instagram)
移住に関する情報発信に関しては、KOKOKARAオリジナルコンテンツ「はじめるVoice」を運用しています!
今月はさらに発信を強化すべく、新たな企画コンテンツが2つリリース!
新しい企画コンテンツの方向性や考え方の詳細に関しては、シティプロモーションの活動報告で詳しく書きますので、気になる方は是非チェックしてみてくださいね。
移住に関するInstagramによる情報発信ですが、今回は6件投稿!
なかなかバリエーションが豊かになってきました。
ゆくゆくはこのInstagaramアカウントが、1つの「西都移住に関することを知ることができる雑誌」のようなアカウントになればいいなーと考えています^^
ぜひ、「はじめるPROJECT公式Instagram」、応援をお願いいたします!
空き家バンクの運営
空き家バンクに関しては、地域おこし協力隊の飯塚さんにご協力をいただいています。
6月は新規登録物件は2件、ご相談に関しては計20件のご相談。
その内訳は、物件利用のご相談が8件、物件登録のご相談が12件でした。
西都市の強み、実際どうなん?
前月5月のレポートにて、西都市が(比較的)突出しているアセットは「野菜の生産額(宮崎県内No.2)」や「農業経営者の高齢化率の低さ」にありました。
…ということが“データ上で”わかりました。
「このデータが実際どうなのか」ということを少しだけ聞いて回ったのでそれを紹介したいと思います。
西都の農業のクオリティ
「野菜の生産額」を一旦因数分解してみます。
野菜の生産額=生産量×生産単価
色々な切り口はあると思いますが、これが一つの公式になりますよね。
まずは生産量について。
これも因数分解はできそうですが、一旦、生産量を構成する影響の大きそうな「畑耕地面積」を見てみたいと思います。
西都市で車を走らせていると、畑は多いです。特に穂北・三財・三納あたり。
でも、西都市は森林面積が77%(!)と多いのに「一見、畑が多い」というだけで、野菜の生産額が宮崎県内No.2になれるのか、どうなのか。
実際にデータを見てみる。
都城市:6,070ha
小林市:4,030ha
宮崎市:3,200ha
川南町:1,990ha
串間市:1.440ha
えびの市:1,240ha
西都市:1,230ha
西都市、畑耕地面積、上位ではあるもののそんなに広くないっぽいぞ。
西都市より上位の市町村は畜産などが大きな割合を占めているので、これは仮説にすぎませんが、飼料の生産とかも多いのかな?
そこはまたおいおい調べてみようと思います。
このことから、畑耕地面積当たりの生産額は高いと言えそう。
実際に詳しい方にお話を聞いてみると、宮崎県のJAの中でも、西都市の農家さんは、収量も多いし、質も高い(品物のランクが高いものが多い)らしい。
畑も多く、しかも面積あたりの生産単価が高いとあって、この生産額なんですね、なるほど。
農家の高齢化率の低さ
これは上記の内容と密接に関係ありそう。
稼げる農家さんが多い
↓
息子・孫が後を継ぐ
↓
農家さんの平均年齢が下がる
という流れができてそうですね。
実際に後継の数などは計れていないので、肌感覚による推測の域を超えませんが、実際に私が知っている周りにも、後を継いでいらっしゃる農家さんが結構いらっしゃいます。
しかも、西都市ではそういったノウハウもあるし、そのノウハウを持って、しっかりとした新規就農のサポートもあるので、しっかり頑張れば稼げるのかも。
西都の農業、すごい。
気になること
確かに、そんな農家さんが多いとはいえ、遊休農地があるのでは?
空き家バンクのご相談を受けている中で、農地付きの空き家の相談が多い印象があったので、担当に聞いてみたところ、正確な数値ははかっていないものの、農地付きV.S.農地なしの物件の割合は五分五分くらいとのこと。
今後の移住対策には、ここも西都市のアセットとして考えられそうだな、と感じていますので、もう少しここは調査を進めてみようと思います。
一般社団法人まちづくり西都KOKOKARA
西都市移住・定住支援事業
プロジェクトマネージャー 山口 雄大
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