引きこもりというネコを脱ぎ捨てたら、いろいろと制御が効かなくなった件。④
電子書籍と紙の本、どちらもスキですが・・・・・・。
前回、電子書籍を購入しないと書きましたが、自分でもどうしてなのか理由が分からなかったので、いろいろ調べてみました。その結果、「電子書籍と紙の本、それらの特徴は一長一短で優劣のつくものではない。そのときの状況と好みによって使い分けるべき」というのが、大方の意見でした。
では、どのような特徴があがってきたのでしょうか?
電子書籍のメリット
試し読みの気軽さ
持ち運びの利便性
定期購読している雑誌や完結済の長編小説(漫画も含む)のサブスク
保管スペースがいらない。
試し読みの気軽さは、前回お話したとおりで、無料サイトどころかコインを支払えば先行して読める本がたくさんありますよね。私は、コメント付きの無料サイトや公式サイトで、ほぼ毎日10~20話読んでいます。ただ、手元に置きたい本より先に発売したことを知らされてしまうと、どうしても読みたくなってしまい困ります。ネタバレはキライではありませんが、せめてもの情けとして、おまけや袋とじといった特典だけでも沈黙を守っていただけるとありがたいです・・・・・・。
持ち運びの利便性は、スマホやタブレットさえあれば、かさばる本や、重い本といった難敵に立ち向かわずにすむのはいいですよね。以前お話しした簿記の本は600ページを越え、鞄にいれるのも一苦労だったので、自分なりの教科書をWordとExcelで作り直したぐらいです。
もっと文明の利器を頼るのであれば「本の自炊」をお薦めしますが、その話は後ほど。
雑誌や長編モノはサブスクができてから劇的に状況が変わったとおもいます。雑誌は全号揃えていない限り、切り抜きをして捨てるか、一読して誰かにあげてしまうのが当たり前でした。それが現在は、保管が必要な通院先のカルテは電子カルテになり、美容院のカタログも電子書籍になりました。ただ、私は定期購読をしていないものの、漫画や時刻表、ファッション誌などを散財していた数十年前であれば手を伸していたかもしれませんね。
最後の保管スペースがいらないについては、メリットのようでメリットでないと思っていますが、その話も後ほど。
電子書籍のデメリット
電源・端末がないと読めない。
第三者への貸借りができない、売買も難しい。
電子書籍化されていないタイトルがある。
充電切れで読めなくなった経験、そこそこあります。面倒くさがりで、手荷物は軽くないと許せない私は、ダメだと思いつつも、充電器を持ち歩かないので、本どころか電子マネーが使えなくなったことも多々あります・・・・・・。
貸借りといえば、今も雑誌の回し読みをしているのでしょうか? お小遣いを節約する面もありますが、友達との会話のきっかけになったので、私は積極的に行っていた記憶があります。売買の難しさとタイトルの少なさについては、著作権の問題で仕方ないと思いますが、元値が安くなっていたり、著者のポリシーもあったりするので、デメリットとは一概にいえないのではないでしょうか?
紙の本のメリット
目に優しい
記憶に残りやすい
電子書籍のデメリット以外であげると、ブルーライトやバックライトがないため「目に優しい」のは間違いありませんが、前話でお話したとおり、電子書籍より紙の本の方が「記憶に残りやすい」です。いろいろと論文もあがっているので、気になる方は一読してみてください。
私の経験談として、ある特定の文章や公式などを思い出すために、「本の何ページ目のどこらへんにあったような?」といった振り返りをするとき、電子書籍より紙の本の方が正解に近づける気がします。
紙の本だと、本のはじめか、真ん中か、終わりかが一瞬で把握できるからです。たとえば、本の外観だったり、本に触れた紙の厚さだったり、紙の折れ目だったりと。ひとつひとつは小さなポイントでも積み重なることで記憶の糸を太くしているように思います。
紙の本のデメリット。
保管スペースが必要
商品を購入する手間と時間がかかる
品切れのリスクがある
趣味のものに限らず「保管スペースを考えてモノを購入しましょう」「綺麗になった部屋で心もスッキリしましょう」という考えが広まっていますよね? その中で「断捨離」は。
片付けではなく、修行に近い思想、考え方で、かなり浸透しています。私自身、洋服の「断捨離」をしましたが、決して、スキでした訳ではありません。仕方なく、どうしようもなく、泣く泣くしたのです。
なのに、ミニマリストに憧れて断捨離を始めたという話をウェブだけでなく身近でも多く耳にします。
私としては不思議としか言いようがありません。
捨てきれない煩悩が多いだけかもしれませんが、蒐集癖があるものや趣味のものは、よほどのことがない限り手放さないからです。
メルカリもヤフオクも何度も使ったことがありますが、頼まれたものやいただきものが殆どで、私の根底にあるものは残したままです。それでも、部屋が散らかり不潔になるとか、モノがみつからなくなるとか、重複して買ってしまうとか・・・・・・ は、ないです。
おおよそ、どこにあるかは把握できています。
たとえば、クローゼット右下にあるプラケースには上から順に、着物関連、模型関連、鉱石関連、苔テラリウム関連など。ベッド下収納は、右から順に連載中の本、完結済の本、大型の本、文具類など。机の下やソファーのそばは、実用書や宝物の本、画集など一目で幸せになれる本や、完成したテラリウムなど。
つまり、保管スペースに限りがあったとしても、無理に捨てるのではなく、宝物は定数のままで、残りの部分を削ればいいのではないでしょうか?
それでも足りなければ、もう一度検討すればいいわけで・・・・・・。
上記のサイトでも「断捨離をして困ったこと・後悔したこと」としてあげていますが。
心がスッキリするのはいいとして、その綺麗になった部屋で、何をするのでしょうか?
日常の喧噪から離れるための寝室や、疲れた身体を癒やすための部屋であればいい部屋だと思いますが、何もない部屋にいると寂しくなりませんか?
私個人の感想なので受け入れる必要はありませんが、私の部屋は、私の神域で、私を幸せにしてくれるものであふれているべきで。
集中力の欠ける部屋だといったらそれまでですが、夢中になれるものが多ければ多いほど、部屋にいる時間が至福に包まれる気がするのです。
「本の自炊」である、紙の本をスキャンして電子書籍にすることは保管の上で大切な作業だと思いますが、画集のように本そのものが宝物の場合は難しいですね。特に肉筆で書いた作品の場合、原画>本>電子書籍 の順で劣化していくと思っているので。
ただ、「商品を購入する手間と時間がかかる」「品切れのリスクがある」ぐらいで諦める物は、最初から買わずに手を出さずに諦めた方が無難です。モノがあふれる原因も、不要なモノが捨てられないのではなく、必要でないモノを購入しすぎて、宝物との区別ができなくなっているだけではないでしょうか?
諦めが悪い私は、数年かけて揃えた本が何冊もあります。
ハラスのいた日々(絵物語)」原作:中野孝次 漫画:小田桐昭 1989年
裏表紙の「ハラスによせて」という原作者の寄せ書きのみ載せますので、興味のある方は探してみてください。原作だけではなく、私が購入した絵物語(まんが)や、実写版で映画化もされています。
本の感想ではありませんが、私的なエピソードは次回で。
次回につづきます。