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歩くこと。それは世界が変わること。【3】


 はじめに。
 前回投稿した「世界は変わる。歩け、歩け!」を読んでくださった皆さま、またスキを返してくださった皆さま、ありがとうございます。
 自己紹介、というには一癖も二癖もある記事だったと思います。お遍路のこと以上に、まずは記事を書いている自分自身について振り返ろうという意図もあって、あのような記事になりました。

 さて。今回の記事は弘法大師。空海についてです。
 わたしが学校の授業で習ったのは、彼が真言宗の開祖であるという事だけでした。教科書には一緒に天台宗の開祖、最澄。浄土真宗の親鸞の名前がそれぞれテストで出題されたように思います。
 お遍路を歩く上で空海について何も知らないのと、ネットで調べられる範囲で調べて行くのとでは大きな違いだと思っています。前知識を持っていれば、お遍路の道のりはもっと楽しくなるはずです!


【空海】

空海
 幼名 真魚
 お誕生日 774年6月15日
 出身地 讃岐國(現在の香川県)
 幼い頃から聡明で様々な逸話が残されています。伯父さんは桓武天皇のお子さんの教育係を務めていたそうで、空海も詩や漢語、儒学を教わっていたそうです。
 個人的に好きな逸話を1つ。
 香川県善通寺市にある札所「出釈迦寺」に伝説がのこる、捨身ヶ嶽。当時まだ7歳だった真魚様は、すでにお山で修行を積んでいました。仏道に入りこの世を救うという誓いをたて、高山に登ってこう宣言。

「私は将来、仏の道に入って、仏の教えを広め多くの人々を迷いから救いたい。釈迦如来様、この願いが叶うならどうぞお姿を拝ませてください。一心にお祈りすれば、お姿を表し霊験をお示しくださるとのこと。もし叶わぬのならこの身を仏に供養として捧げます」 

 これが7歳の子どもが宣言することかい!!という突っ込みもあれど、さらに奇想天外なのはこの先です。
 真魚様はこの宣言の後に、断崖絶壁から身を投じたのです!!………すると、紫雲の先から御釈迦如来様が現れて大光明を放つ。天女が舞い降り、落ちていく真魚様を抱き止めたのです。御釈迦如来様は「一生成仏」と宣いました。真魚様はとても喜んで、遂に仏の道を決心しました。
 ……………色々とツッコミどころのある幼少期の空海ですが、彼の伝説はこれだけに止まりません。彼が日本で真言宗を開祖するまでの道程にも、摩訶不思議な力というべきか、神様からの思し召しか、こんな話が残されています。


【真言宗の開宗】

 さて。わたしの家は残念ながら無宗教です。父方の家系はどうやら浄土真宗だったそうですが、それも祖母の葬式の際に判明。母方の実家は沖縄でイマイチ分かりません。
 空海が真言宗を開宗したのは、774年〜835年のいつか。遣唐使として唐(現在に中国)に仏教を学びに行ったことが始まりでした。

そもそもなぜ、空海は唐に渡ったのか?

 当時の日本の仏教は、奈良仏教。
 奈良仏教は、南都六宗( 法相宗(ほっそうしゅう)、三論宗(さんろんしゅう)、成実宗(じょうじつしゅう)、倶舎宗(くしゃしゅう)、律宗(りっしゅう)、華厳宗(けごんしゅう) )と呼ばれる学問仏教、学派でした。律令体制の中、寺院は官寺(かんじ)で、僧尼は官吏(かんり)(国家公務員)の様に僧尼令(そうにりょう)によって統制。そして、鎮護国家(ちんごこっか)の為の仏教、いわゆる国家仏教というものでした。僧侶たちも仏教の教えによって人々を救うというより、難解な理論研究を中心とした大学院生みたいな感じだったのでしょうか。
 しかし、やがて人々のために生きようとする僧侶たちが、山林に苦修練行(くしゅれんぎょう)して自らを磨き、人々のための仏教が新たに生まれてきます。平安遷都にともない新しい国づくりを目指す日本では、その原動力となるような、生命力に満ちあふれた新しい教えの出現が求められていました。

このような時代的、あるいは社会的な問題を踏まえた上で、真言宗は開かれました。

 そしてここから空海さんの出番です。
 遣唐使として唐に渡った空海さんは長安の青龍寺で密教について学びます。恵果阿闍梨という、インド以来の密教の正統を伝える第一人者に師事し、密教についてあますことなく継承しました。そして空海さん自身もまた正統な伝承者として認められて、最新の知識や見聞を身につけて帰国します。日本に帰る際、彼は三鈷を日本に向けて投擲します。

「私よりも先に日の本に帰り、真言宗を開祖するために相応しい処にむかえ。」

 そうして三鈷が導いた地こそ、高野山だったのです!その後、嵯峨天皇にも許しをいただき、高野山に金剛峯寺を建立、真言宗の開祖に至りました。

 いかがでしょうか。
 空海さんの逸話(というか神話)は、ネットで調べると沢山出てくると思いますが、それらを通じて知れば知るほど面白いですよね!


 次回はわたしのウォーキング記録を書いてみようと思います。長野県の野沢温泉村を中心に、周辺の散策(という名のウォーキング)の記録です。写真の納めた風景やグルメなども紹介出来たらなと思っているので、よろしければまた読んでいただきたいです!!
 今回もここまで読んでいただいて、ありがとうございました😊

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