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中年じじぃの(愉快な)主張vol.38
食事のマナー? について(熊のシャケ獲りとバナナについて)
2025/2/16
私は、食べることが大好きだ。
しかし洋食にしろ和食にしろ、高級店に行くわけではないので、食事のマナーには無頓着だ。(もちろん、最低限の食事のルールは守っているつもりだけど)
それは 別に大げさなことではなく、例えば、同行者や周りの客や店員が不快に思うようなことはしない、というほどのことだ。
それ以外の、例えば食べる順番とか、超大盛りとか、ガツガツ頬張って食うとか、ぜんぜん気にならない。
美味しそうにモリモリ食べているのは、老若男女を問わず、好ましいと思う。
以前テレビで、ナイフ・フォークを使ってバナナを食べるときのマナー、というのを観たことがある。
なんだかバナナの解体ショーみたいだったが、あれってフレンチだかイタリアンのレストランではみんなやってるの?
というか、そういうレストランでバナナは出てくるの?
パフェやらクレープやらに乗っているのではなく、皮ごと1本食べる時に、手づかみ以外の方法があるのを知って驚いた覚えがある。
バナナって、手で皮を剥いてムシャムシャ食うのが一番美味い(美味そう)だと思うんだけどなぁ。
世界中では、人々が食事の時に使う道具として、ナイフ&フォーク、箸、手技(手づかみ)がだいたい三分の一ずつだと聞いたことがある。
ナイフ・フォークが上等で手づかみは下等なはずはない。文化が違うだけだろう。
昔、イタリアのピッツェリアで女の子たちがナイフ・フォークを使って一人一枚のピザを食べているのをみたことがあるが、あれはあれで美味しそうだった。
何より、こんなでかいピザを一人で食べるのか、と思ったが、なんとなく優雅でもあった。
食べ方について思い出すことがある。子供のころ祖母にこう言われた。
『自分の手よりも小さい魚は、骨ごと頭ごと食べるんだよ』
自分の手よりも小さい魚、つまりシラス類はもちろん、例えばワカサギやキスだった。
祖母の言を素直に守ったまま長じた私は、やがて体も手も大きくなり、小さいアジくらいなら平気で丸ごと食べていたし、そのうち一尾が皿に乗るくらいの魚、例えばサンマくらいならなら難なく骨ごと食べた。
一度、居酒屋でサンマの塩焼きを骨ごと頭ごと食べていたら、皿を下げにきた店主は目を丸くしていた。「いやぁ、熊の鮭獲りみたいだねぇ。鮭も骨ごと食べるの?」
食べない。私は熊のような中年男ではあるが、熊ではない。それに、箸を使って食べる。
あれ?もしかして魚を骨ごとムシャムシャ食べる姿って、周りのお客さんたちは不快に思ってる?魚にしろ獣にしろ、肉は骨と脂のそばが美味いっていうけどなぁ。
最近は、骨無しの魚料理が当たり前のようにある。病院食は当然としても、一般家庭で骨無し魚を食べて育った子供が結構いる。私の身近にもそうして育った人(すでに立派な大人)がいる。
いや、いいんですよ。別に文句はありませんよ。
でも、フィッシュバーガーや蒲鉾ならともかく、骨のない煮魚や焼魚が並ぶ食卓というのが、なんかちょっと怖いのだ。
もしその人が、骨のある魚料理に出くわしたらどうするんだろう。店にクレームをつけるんだろうか?
バイトの子は驚くだろう。
『店長、苦情です!ブリのアラ煮に骨があるって!』
怖い。
いや、オモシロイか?
ところで、骨無しの魚料理ってどうやって作ってるんですかね?
骨をとる機械とか薬品がある?
まさか、人の手で1本ずつ抜いてる?
だとしたら、相当ホネが折れる仕事だなぁ。