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中年じじぃの(愉快な)主張vol.3

PUNK ROCKについて(高齢化について)

2024/09/20

 音楽が好きだ。オタクでもマニアでもないので、ただ聴くだけ。ちなみに楽器は何もできない。リズム感のなさからすると、たぶんカスタネットも無理だろう。

 よく聴くジャンルを野球のストライクゾーンに当てはめていうと、よく手を出すイイ球が洋楽ロック。際どいゾーンだが思わず振ってしまうのがJ-POPや80年代ロック。ストライクゾーンど真ん中の絶好球は、70年代のUKロックやパンクで、逆にはっきりとボール球(私にとって)なのに、たまに手を出しちゃうのがジャズやクラシックや歌謡曲だ。

 ただ、あまりロックのジャンルの分けみたいなのはよくわからない。
パンク・ロックのなんとなくのイメージは、反体制とか、シンプルな歌詞とメッセージ性とか、若者がこぞって真似るファッションとか。
でもそれならビートルズもパンクだ。

 ときどきライブハウスにいく。ただ、あまり激しいのとか、若者ばっかりなライブは無理なので、「オッサンだけどお邪魔しまーす」が許されるくらいのバンドまでだ。
私はいつもライブハウスの壁際に陣取り、ビールなんぞをやりながら、ステージと観客の盛り上がりを眺めつつその雰囲気と一体になる感じだ。

 そうやって観客の後ろ頭を眺めていると、つくづく『みんなハゲたなぁ』と思う。かくいう私も、最近は忍び寄る魔の手に少しずつ毟り取られている。

 街を歩いていると、トゲトゲがついた黒のレザージャケットに鼻やら唇にピアスをあけて、髪がピンクだったり緑だったりという姿の『オッサン(オバハン)』に出くわす。昔で言う奇抜な格好だが、そんなとき私は『パンクだなぁ』と思う。(使いかた合ってる?)

 私が若い頃は、そういう若者はいたが、おじさん(おばさん)では皆無だった。
当たり前だ。パンクは若者のもので、おじさん世代にその文化がなかったから。どちらかというとヒッピー文化が彼らのものだった。

 いろいろな音楽の中で、ロックを好む人たちが一番長生きするらしい。真偽不明だが、なんとなく分かる気がする。
十年ほど前に、ポール・マッカートニーのコンサートに行った。その時ポールは70歳を越えていたと思うが、いやぁ元気なこと元気なこと。
確かアンコールにも3、4回応えていた。

 アンコールのあいだ、隣にいたお姉さん(私からみて年上のお姉様)は終始号泣していた。
『いやぁ、分かる、分かるよオバハン!』と私は思った。おれも泣きそうなんだよ、と。

 昔はロックだとかエレキだとかいうものは、それこそロクでもないものとされていたと聞く。
いやぁ恐ろしい時代があったものだ。
何でもそうだけど、時代が変われば価値観は変わるなぁ。

 街をゆく(もと)ロックキッズの皆さん、一緒に長生きしようね。


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