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【読書感想文】アオアシに学ぶ「考える葦」の育ち方~カオスな環境に強い「頭のよさ」とは~ 著者:仲山 進也


はじめに

みなさんは、「人間は考える葦である」という言葉をご存知でしょうか?

有名な言葉なのでご存知の人も多いと思いますが、この言葉には人間の本質は考えることにあるという意味が込められています。「葦」とは、植物のことです。人間がここまで進化してこれたのは、ただの植物ではなく、「考える」ことによって進化してきたということができます。

では、皆さん肝心の「考え方」をしっかりと理解しているでしょうか?

学生時代に勉強の仕方は習いましたが、本質的な「考え方」を学んだ人は少ないのではないでしょうか。
この本は、そんな「考え方」について具体的に教えてくれる内容になっています。「考え方」がわからないという人は、ぜひ読んでみてください。

本の紹介

この本の著者は、仲山考材株式会社代表取締役兼楽天グループ株式会社楽天大学学長の仲山進也さんです。

この方は、漫画を題材にビジネスで使える内容に落とし込んで本を執筆されるのが得意な方です。今回の題材である「アオアシ」も有名なサッカー漫画ですが、他にも「キングダム」を題材にした本も執筆されています。

本の中にも漫画のシーンがたくさん盛り込まれているので、非常に読みやすく、「ビジネスにはあまり興味がないけど、アオアシは大好き!」という人にも非常におすすめの本になっています。

なぜこの本を読んだのか

私がこの本を読んだ理由は、「自分の頭で考えて動く」ということに対して理解を深めたかったからです。

皆さんも今までの生活で、「考えてから動いて!」と言われたことはないでしょうか?

特にビジネスをしていると、答えのない環境の中で「自分の頭で考えて動く」ことの重要性を痛感させられます。

また、「アオアシ」の読者でもあり、この本を知る前から「アオアシ」のストーリーにハマった一人でもあります。他にも、同じ題材の本はあるかもしれませんが、漫画を通して噛み砕いて理解する事ができそうな本書を読むことにしました。

本の内容紹介

主要なテーマやメッセージ

この本のメインテーマは、「自分で考えて動く」とは何をどうすることなのかです。

この思考のフレームワークとして、「観察→判断→実行」の手順を高速回転させる事が大切だと解説されています。

簡単にですが、それぞれのフレームワークで大切なことを確認していきます。

観察

実行(アウトプット)の質を高めるには、いい観察(インプット)を行う必要があります。

では、「いい観察(インプット)」とは何でしょうか?
まずは、視野に入ってくるもの(情報量)を増やす必要があります。その際には、視点(見ているもの)・視野(見ているものの周辺にあるもの)・視座(どの角度から物事を見るか)を意識的にコントロールする必要があります。

ただし、ここで注意すべきなのが視野に入ってくるもの(情報量)を増やしても、吸収率が低いとインプットにつながらないという点です。

吸収率を低下させる要因はいくつかありますが、代表的なのが偏見(バイアス)です。偏見(バイアス)があることを意識したとしても完全には無くなりませんが、意識する事で心理的柔軟性(物事を素直に受け止める素直さ)を持つ事ができ、いい観察(インプット)を行う事ができるようになります。

判断

「いい判断」をするためには、「いい観察(インプット)」と「いい価値基準」の掛け算が必要になります。
また、加えて大事な事がご機嫌で判断を行う事です。

仮に、人間の心理状態をご機嫌の時は1.1、不機嫌の時は0.9としましょう。
人間はマイナスの影響を受けやすいので、どんなに「いい観察(インプット)」を行なっても、不機嫌で判断を行うと判断がマイナスになってしまいます。

「判断」のステップでは、「いい観察(インプット)」に対して「価値基準」を基に、選択肢の「解釈・評価」を行い、その結果取るべき選択肢(実行)の選択を行います。

実行

「いい実行(アウトプット)」をするためには、「いい仮説」が必要になります。

「仮説」と言われると最初に「仮説」を考えてしまう人が多いですが、そうではありません。大事なのは、「仮説」を考えるために行動するという事です。

「いい仮説」を持つためには、試行の結果を振り返る必要があります。振り返るためには、実際に行動をしてみる必要があるのでまずは試してみるという姿勢が大事になります。

また、試しにやってみることで足元の「現実」が明らかになります。
そうする事で、「現実」と「理想(仮説)」のギャップが明確になるので、課題が必然的に見えてくるようになります。(課題=理想ー現実)

個人的な感想

学びや気づき

みなさんは困難な状況に遭遇した時にどんな気持ちになるでしょうか?
また、どんな発言をするでしょうか?

きっと、「もうだめだ」とか「無理だ。できっこない」とかネガティブなワードを発してしまう人が多いのではないでしょうか。

そういう自分自身もネガティブな方なので、そのような気持ちに陥りマイナス発言をしてしまうことはよくあります。

そんなうまくいかない「カオス」な状況を楽しむためのマジックワードとして、本書で紹介されているのが「それはちょうどいい!〇〇するチャンス!」です。

少し想像してみてほしいのですが、この言葉の後にネガティブな言葉は続くでしょうか?なかなか続けるのは難しいと思います笑

この言葉を使う事で、自然とポジティブ(1.1)な思考を生み出す事ができ、困難のたびに成長できる人間になっていきます。

私は転職を検討していますが、「それはちょうどいい!自分の人生を見つめ直して幸せになるチャンス!」なんだと思っています。

ぜひ、皆さんも何か辛い時があった時には、この言葉を使ってみてください。自然と前向きな自分になれていると思います。

まとめ

この本のメインテーマである「自分の頭で考えて動く」事こそが、ここまで人類が進化してきた一番の要因だと感じています。

人生100年時代と言われる中で、どれだけ自分の頭の中で考え人生を選択していけるかで人生の幸福度も変わってくると思っています。

この記事を読んで、今一度「自分の頭で考えること」について考えるきっかけになれば幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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