悩む選択 v2-3:他人と過去は変えられる?変えられない?
ボクともぐらさんは、大好きな人生の書である「ぼくモグラキツネ馬」(絵本)から互いをそう呼ぶことになった。そして共通の夢を持つ。やさしいひとになり、そう有り続け、やさしいリーダーになり、組織をやさしさで強くする夢。というのも、ボクももぐらさんも、職場では苦労をたくさん経験。身体も壊したし、涙もときに。ま、職場とはそういう場所かな、とはわかっているけど。でも、それを変えたい。
職場や仕事に答えは無い。昨日の正解は今日の不正解。同じ手法で売れた製品が今日は売れない、とか。褒めずに、嬉しいと自分の感情を伝えるべきと本で読んで、部下を褒めるときに嬉しいと アイメッセージ(i message)(you messegeではなくて)してみるも、なんか気持ち悪い、普通に褒めて、と言われたり、そっちの方が心地よいと言われたり。一石二鳥か、二兎追う者は一兎も得ずか。ニ度あることは三度あるのか、三度目の正直か。
二律背反。トレードオフ。悩ましい選択だらけ。今のボクともぐらさんはどう思うのか。自分はこっちの主義だと即答できるのか、わからないのか。未来はまた違う意見か。
今日の悩み:
過去と他人は変えられない。自分と未来は変えられる。他人に期待せず、自分が変わって未来をつくろう、的な意見がある。
A.その通り、過去と他人は変えられない。変わらない。自分が変わらないと未来は生まれない
B.そんなことはない。過去も他人も変えられる。もちろん自分と未来も変えられる。
ボクは、A.主義だった。自分が変わる!目指す未来を自分で作り出す、みたいな。他人は他人。変わるかどうかしらないし、変わらないんだろうな、と。それに過去はもちろん変わるわけがない。過去なんだから。自分は自分。自分で人生つくる、みたいな。
他人や周囲や世の中に不満・不平が多いひとには、Aを伝えて、自分が変わることを促した方が、良いのだろう。心的な病とまでは行かなくても、多くの他人や世の中全般に不平ばかりで自分が不幸に思ってしまっている場合。
ある本に(出所は忘れてしまった)、犯罪者の多くが、自分が法律違反をしたことについて、”悪いことをした”という認識は無く、そういう風にさせた社会を批判する傾向があり、その意識が続くため、再犯になる、みたいな。
ところで「双子の運命」という寓話がある。
過酷な環境で育った双子。父親は麻薬の常習であり、毎日酒によっては妻とこの双子に暴力・暴言。30歳代になった双子に心理学者がそれぞれインタビュー。
双子のひとりは、同じく薬物中毒になり、生活保護。自分も暴力を振るうようになり、妻と子どもは逃げ出していた。心理学者が尋ねる。「あなたはどうしてこんな状態になったのですか?」
「あんな家庭で育った私にこれ以外の何ができると言うのだ!!!」
もうひとりの双子にも同じことを尋ねると同じ回答だ。「あんな家庭で育った私にこれ以外の何ができると言うのだ!」と。
ただ、こちらは、困っているひとを助けるビジネスを立ち上げ、成功し、幸せに結婚。子どもたちにとてもやさしい、温かい、幸せな父親になっていた。暴力も生活保護もそんなものは無い。あんなひどい家庭で育ったから、自分は幸せな家庭になるぞ、と解釈して自分を変えたケース。
出来事をどう解釈し、どう自分があるべきかを決めて・自分を変えて、未来に向かうかは、自分次第。まさにA.だ。父親を変えるのではなく、自分が変わろう・抜け出そうと。自分が変わる。未来を作り出す。
ただ、この寓話に、もしボクが続きをつくるとしたら:
双子の幸せな方をノアと呼んで、不幸な方をマークと命名する。ノアはこう言う。父の暴力を恨んでいた。許せないクズ野郎だと思っていた。そのお陰で自分は幸せになれないと思っていた。でも、色んなひとの助けで、気づきで今の幸せが掴めた。妻との出会いは感謝。何もできないぼくを信じてくれた初めてのひと。妻や子どもたちに暴力なんてありえない。社会に対してもだ。やさしさで包んで生きたい。でも、今は、父を許せる。こんな父のお陰で今、やさしさを真剣に考え、提供できる自分になれた。
過去が変わった。過去に感謝できるようになった。
それと、定期的にマークのところに行くんだ。マークも変われる。高校ぐらいまではマークもぼくも同じだった。社会を世の中をひとを父親を、母親も批判し、何にも努力せず。逃げていて。ただ、ぼくは変われた。すてきな出会いがあったからだ。マークはたぶん助けてくれる出会いがなかったんだ。でも、変えられる。マークは変われる。信じてくれる仲間が必要なだけで、それがぼくだ。だからマークも変わる。近くにいてあげるんだ。(みたいな)
上の話はどうでしょう。ありえそうな気がします。
まず、過去を異なる感情で捉えることはできます。マイナスに見ていたものをプラスに。物理的に過去へのタイムマシンは不可能だけど。
それにマークもノアのお陰で変わる気がします。映画の見すぎかもですが。一回の対話だけで変わるか?明日変わるか?それは無いと思う。どこかで一瞬で切り替わって完全に変わるか?それもないと思う。でも、揺れ動きながら、じょじょに、一歩一歩、てこてこ、変わりえるような気がします。
というか、マークも変わって欲しい、と主観的に捉えられます。つまり、自分が他人を変えたいと真剣ならば、変えられるんじゃないかなと。そう今は思う主義です。ノアちゃん的です。