ボクともぐらと 28_リーダーは嘘がお上手!?
ボクの夢はやさしいひとになり、なりつづけること。素敵な大胆な美しい夢と勝手に思っている。けど、実現を確認するのが難しい。死ぬ時になってお見舞いに大切なひとがたくさん来てくれて初めてわかるのかな。なんて思っていると同じ思いの同僚のもぐらさんに遭遇。「ぼくモグラキツネ馬」(絵本・寓話)も大好きだった2人で、悩み多き組織・人間関係を改善すべくやさしいリーダーが率いるやさしい組織づくりを学ぶ一歩一歩の物語。
昨日、ジキルとハイド、多重人格についてnoteに書いてみた。経営者は多重人格でないとダメ。悪さを知っていて、悪さをできるとけど、しないひとが大成する、みたいな表現を目にする。
でもリーダーにこういう表現は使われない。確かに、経営者=リーダーではないね。リーダーシップを発揮できない経営者はいる、ってことかな。職場に魅力なく、わくわくしない、今日も仲間でいい仕事をしたな、よしcome home happyだ!、といつもならない場合は、リーダーシップの欠如かな。
で、本題。昔、会社をつくって経営していた時に、仲間から、ボクさんは嘘?お世辞?がお上手ですね、とよく言われたのを思い出した。嘘をついているつもりはないのだけど。。。
ボクの周りの経営者で嘘をつくひとはいる。普通にいる。自社を説明するときに良い方に良い方にと、数字や実績がインフレされる。同席していて、びっくり。あきらかに嘘よね、それ。
”売上は約10億円です”。7億だけど。”専門職が10名います”。7名だけど。”案件数は累積300件です”。今は150件。”深センの中国工場と強いパイプがあります”。行ったことないけど。”XXX法に準拠しています”。まだ認証されていないけど。
自分や自分の会社をより良く見せるための、現実・正直に耐えられない弱さが有む嘘、だと思う。そんなことを繰り返し、嘘の上塗りが凄すぎて自滅、病気になってしまう経営者をたくさんみてきた。あ、早速、嘘だ。たくさんは知らない。just 数名でした。。。
嘘が人間関係を円滑にするのは事実。嘘をつかないで生きることは不可能。嘘はいつもすぐそばにいる。だから、自覚しながら、その嘘の影響を予想しながら、自分の好きな嘘と、好きじゃない嘘を使い分けられたら良いと思う。ダメな嘘と良い嘘という客観評価ではなくて、主観的に判断する。自分がつきたい好きな嘘と、つきたくない嫌いな嘘。自覚し切り分ける。その分け方が自分と大切なひと・仲間に許容される(と思う)なら、それでいいと思う。嘘をつかないでは生きられないんだもの。
ちなみに動物も嘘をつくらしいよ。あ、ライオンが来た、逃げろ!って言って餌を独り占めするお猿さん。ただ、キングキドラが来たよ、逃げろ!なんて想像の物体は思い描け無いみたい。それは人間だけ。
話を戻して。誠実なやさしいリーダーを目指し、実践してきたつもりなのに、どうして「嘘がお上手ですね」と言われたのか、だけど。。。
その相手が思う相手自身と、ボクが思うその相手にギャップがあるというか、ボクは良い点をとにかく見ようと心がけていたからだと思う。嘘っぽく、綺麗ごと、ナイーブに聞こえるかもだけど、でも、名も無い会社で給料も安いのに、ボクのビジョンに共感してくれて、信じてくれて、転職してくれて、やるべきことをやってくれている、新しいアイデアを頂ける。そんな仲間の良い点や可能性を見ないで、希望を見いださないで、成長してもらいたいと思わないで、わざわざ評価を厳し目にする、そんな必要があるのかしら。ひとはみなやればできるもの、って本当に信じているから。
だから、「のりくん、最後までしゃべりきったね。プレゼンうまいよ!観客はみんな、うんうん、うなづいていたよ。次回のプレゼンもやってみようよ。どんどん上手くなるよ(みんながうなづいていたかは正確にはわからないよ)」。「まっちーは本当にXXXの知識がたくさんだね!もっと増やすにはどうしたらいいかな。この道のプロになろうよ!(XXXの知識が本当にどれくらい持っているかは知らなーい)」。嘘であるけど嘘でない。
仲間の良い点を見て、仲間ができた点にフォーカスして、みなで伝えあえると良いと思う。みんなで嘘つきになろう!!!???
かわいい嘘も好き。
「ちょうど会社行く予定があったから、手伝うよー」(予定ないけど)。
「この業務はきっ君の方がうまいから、こっちをやって。あっちは大ちゃんがやりたがっていたから。」(きっ君がこっちをやりたいって言い難いって聞いたから)。
「分析結果はまだ出ていないんです。予定通りで明日まで待ってください。」(もう出てるけど、今日はチームと飲み会だから明日、まとめる)。
「お客様の所に行ってきまーす」(本当は送別ギフトをこっそり買いに)。
「中村本部長と約束がありましてお邪魔しました」(本当は明日なんだけど、勘違いした体で。ダメもとだけど早く会いたくて)。
やさしいリーダーの言葉は、時として、自尊心・自信があまり無いひとにとっては、あるいは、良い点を見ようと意図的に思考していないひとにとっては、嘘やお世辞、裏がある発言、に聞こえる。「嘘っぽいです」と言われたら、逆に、本当は信じたいと思っているんだと解釈し、「嘘じゃないよ、本当だよ。なぜならXXX、〇〇◯。更に△△△するとますます成長するよ」、と畳み込むチャンスだと思う。
だから、これからも”嘘”をつく=ちょっとでも見付けた良い点にフォーカスする、で行こうとボクは思う。スタイルかな、正しいかどうかはわからないけど、仲間が大切だから。
「”きみはぼくのことを、ぼくよりもしんじているみたいだ”。ぼくがつぶやくと、馬がいった。”いつかきっと、きみもそうなれる”」(「ぼくモグラキツネ馬」より)
「”飛べても、飛べなくても ぼくたちはきみのことがすきだよ”」(「ぼくモグラキツネ馬」より)
「”コップに水がはんぶんしか入っていないとおもう?それともはんぶんも入っているとおもう?” モグラにきかれて、ぼくはこたえた。”コップがあることが、うれしい”」(「ぼくモグラキツネ馬」より)
「”なぜぼくたちがここにいるのか、わかったきがする” ぼくはささやいた。”ケーキのためかい?”モグラがたずねる。”愛するためだよ” ぼくがこたえると馬がつづける。”そして愛されるためだ”」(「ぼくモグラキツネ馬」より)