ガンジーの言う「7つの大罪」が、残念ながらそこかしこ。自分はどうだろう。
ガンジーの言う我々を破滅させる「7つの大罪」に、本を読んでいたら出会いました。
1.労働なき富み
2.良心なき快楽
3.人格なき学識(教育)
4.道徳なきビジネス
5.人間性なき科学
6.献身なき信仰
7.理念なき政治
(和訳次第で多少表現は変わりますが、だいたいこのような主旨)
以前、noteに「オクシモロン oxymoron(撞着語法)」のことを書きました。
オクシモロンとは、「明るい闇」「無知の知恵」「騒がしい静けさ」「サーバント・リーダーシップ」「やさしいリーダー」とか、そんな一般的に”矛盾”するように思われる言葉の組み合わせ。
でも、こんな矛盾したセットのコンセプトが、実は大切だったりします。「ビジョナリー・カンパニー」シリーズの著者ジェームズ・C・コリンズが言う「ANDの才能」とも類似するかもしれません。
ボクが志す「やさしいリーダー」も、「リーダーはやさしくなければリーダーではない」とガンジー風に言いたいところです。
でも、やさしいリーダーの意義や価値について、現代の企業経営で効果的と説明しても、鼻で笑われるケース多々。部下が弛むだけでしょ、結果がでないでしょ、で終わる。リーダーは強く、圧制的で、主張でき、強制できないとダメでしょ、と。。。
別に「やさしさ」は弱さや、逃げ、八方美人、無責任なんかではないのですけれど、精神が、心が、強くないとやさしくなれないのだけど、理解されず。。。
さて、このガンジーの「7つの大罪」。オクシモロンの逆で、矛盾しないで内包しあう、互いに必須の言葉同士のはず。
例えば、政治に理念がない、なんてありえないですものね。何かの理念を実現したいから政治家になります。ビジネスに良心がない、道徳や利他がない、なんてのもありえません。利他だからビジネスになって、結果、稼げるのだから。
だから、「前」の言葉がない「後ろ」だけの言葉なんて、まさに大罪ですね。
でも、こんな大罪が現実にはあちこちに。。。
さて、社会人になりたての頃、満員電車や満員バスに1時間ほど揺られて通勤。帰宅も深夜を越え、ほぼ毎晩タクシー帰り。なかなかしんどいもの。
ラクに稼げないものかと思ったもの。金持ちはいいなぁ、とひがんだり、不動産投資でもして不労所得を目指すべきか、など、もやもや。。。
そんな中、大学時代に留学で仲良くなったインド人のジェリーとやりとりしていると、冒頭のガンジーの話をしてくれた(のを思い出した)。
ジェリーくん曰く、
「いいんだよ、それで。「労働なき富」(wealth without work)を目指さなくていいんだよ。日本の通勤はとても大変なんだろうけど、労働の一部と思えば。投資で賢く稼ぐのもいいけど、汗水流してお金稼ぐ人生もいいんだよ。まだ、ボクたち若いんだから。。。
・大リーガーに憧れて野球選手になりたい!もいい
・オリンピックの選手に憧れてその競技を志す!もいい
・経済学が好きで経済学の先生を志す!もいい
・ガンジーを尊敬しているから「労働なき富み」は嫌いで、労働をする!もいい
どれも同じだよ。
PS: ま、常に程度問題はあるけどね。奴隷に陥ったらだめだけど。。。」
ということで、馬鹿と言われても、非効率と言われても、苦労ばかりの人生だ、と言われても、他人にどう言われても、ガンジーに憧れて「労働」好き、であろうとしてもいいのでは? 何を志してもいいのですものね。
ひとそれぞれ。
ボクは政治家でも科学者でもない。あえて言えばビジネスマン。だから、労働で富みを求め、人格を高めるために学識を得て、道徳律を大切にビジネスをしよう! と、若き頃のジェリーの言葉を思い出し、「再び」そう思ったのでした。
お読み頂きありがとうございます。
(v9_40)