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”不安・心配”には根拠無くても”大丈夫”で応酬(ベターアイデア? v3-5)

メンターの先輩から、お歳暮で”本”が届きました。お歳暮に”本”。お菓子や果物やお酒や季節の食材ではなくて”本”。これ、大好きです。ま、普通は嫌がられますかしらね。人とは違う、人生の豊かさのお裾分けというお歳暮。本でもいいかな、って思います。

その本の冒頭が「心配事の97%は起こらない」からスタート。良く聞く話ですね。先日も会社の同僚がこのことを話ししていました。

で、ボクはこの話のたびに思うのです。

1.この研究論文は、不安障害・不安症の方への調査です。だから、一般的な方より不安に思うことが同じ期間で区切って多いと思うのです。だから普通のひとが不安に思う回数はもっと少なくて、それなのに、不安に思うならば、なんらかの正当な理由があって、つまり、もっと発生確率が高いのでは、と思うのです。不安症のひとの100のうち実際に起きて且つ悪化したのが3%(=100%-97%)なら(ということらしいのです。この研究によると)、普通のひとは、テキトーですけど例えばその2割ぐらいしか心配しないとしたら、3÷20=15%です。15%が大きいかわかりませんが、6、7回に1回は起きる。

2.それと、この研究では、不安が現実になったけど、予想よりは良い結果の15%を、”心配は起こらない”、に区分けしているのがちょっと腑に落ちず。予想より良かったとしても心配が現実になったとは言えないのかしら? 例えば「サッカーの試合に負ける。5対0とかでボロボロに負ける」と心配し、1対0で負けたら、より良い結果だけど、心配が現実になった、と思ってしまうような。「ボロボロに負ける」を心配ごとにするのか、「負ける」を心配にするのか線引きが難しそう。いずれにせよ、それも含められるならば、15÷20=75%が現実になった、とも言える。。。

3.それにそれに、心配事にばかり着目するけど、逆に、期待していた楽しいこと・嬉しいことも3%しか起きない、としたらどうだろう。こういう研究には出会ったことが無いのだが、おそらくどこかにありそう。

「明日のディズニーランド。初デートだけど、お腹痛くなりそう。。。」という心配。「明日のディズニーランド、ちょー楽しくなるだろうなぁー、初デート!」という期待。両方、起きないのかも。

そしたら、何が起きるんだ?

なお、この研究の詳細は知らないので(知らないでコメントするのは良く無いですね)、上記のボクの考えは当てはまらないかもしれません。

とにかく、3%しか実際には起きないよ、って言われても、将来はわからず、不安・心配になる。本当に起きるか、起きないかはどうでもよくて、その程度もどうでもよくて、やっぱり心配しちゃうし、不安になる。人間は、生命保全のために、不安になり、心配になるように遺伝的に、脳の働きとしてインプットされているのだから、しょうが無い。

でも、会社・組織、人間社会のすばらしさは、そこに仲間がいること。朱に交われば赤くなる、の通り、人間は他人に影響される、ことを有効活用できる。

ところで、ボクは、アメリカに行って英語を話し出すと、人見知りの恥ずかしがり屋が、明るいおしゃべりになります。見知らぬ人にも、”Hi”、みたいな。アメリカがそういう場所って過去の経験から脳にインプットされているので、そのスイッチが入ります。一例ですが、ひとはそういう生物ですね。

周囲に影響されて(周囲に引き出される人格)、自分が変化します。というか色んな自分がいるのでしょう。

「病は気から」は全くその通りで、薬の効き目だって、疾患によっては心の有り様次第。プラセボ効果。それにピグマリオン効果だって。

会社・組織では、「不安だよ/心配だよー」、って時に、仲間という周囲がいてくれる。「大丈夫だよ、きっといい事が起きるよ、ボクらも支えるよ、一緒にやってみようよ。」なんて仲間。

リーダーも同じ。「大丈夫、仮に失敗したって気にしない。みんな失敗するんだ。具体的には何が心配なの、”心配”以外の言葉で表現してごらん。失敗したってみんなXXさんのこと大好きだし、XXさんの評価は変わらないよ。」みたいな。

希望とやさしさで包む組織。リーダーの大切な仕事

そっか、平気なのかもね、って思うかも。平気と思って取り組むとより平気に近づく。ビクビクしながらやったら、失敗の可能性も高まる。どうせ無理と思ってやったらそうなる。

平気だった経験が積み重なれば、次回の心配からはこの経験が好影響してくるから、実際には心配にならない。

動物は心配しすぎない。そう進化したのでしょう。いいですね。一方、人間は心配しすぎる。そう進化したのでしょう。でも、助けてくれる仲間がいる。いいですね。

今日のベターアイデア:
組織ではあまり心配・不安が言えない、そんな雰囲気がある。いえいえ、どんどん口にしよう。ネガティブ志向とは違う。自分に正直になった何かに対する不安の気持ち。どんどん口にする。どうしてそう思うのか。正確にどんな形容詞の感情なのか。そしてリーダーは、仲間は、それを何があろうとも否定し、大丈夫だよと希望の言葉を繰り返す。本人がそれでも不安と言い返して来ようが、何しようが、希望の言葉をぶつけ続ける。リーダーがそれを率先し、そういう文化をつくる。本当は一定のレベルで大丈夫じゃなくても、人は心次第なのだから。周囲に影響されるのだから。それで結果が、大丈夫になる/近づく可能性が高まるのだから。

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