社員と「人と人との感情的な関係」を築く(素敵なリーダーになりたい編_v4-10)
会社におけるリーダーと部下・仲間の関係(労使関係、経営と社員の関係)で、許容しがたいのが「主従関係(奴隷的関係・強制的関係)」。この文字通りはそこまでは無いかもしれないが、現代でもまだ類似の様相を呈している会社はある。。。
最近聞いた、友人が勤めている会社のリーダー発言:
例1:「ここは君主制だ!私が君主だ、と言われた」
例2:「俺が100%株主であり社長だ。俺の言うことを聞け。俺の言うことだけを聞け。」
まるで芝居の脚本の様な言い回し。詳細は分らないし欠席裁判かもしれないが、問題が大いにありそう。尚、前者の友人は体調崩し、今、転職を考えており、後者の友人はその会社を3ヶ月で転職した。初めからわかっていれば。。。大失敗。。。とのこと。薦めたエージェントもどういう知識・知恵を持っているのだろうか。全くもって時代錯誤も甚だしいが、現実にこんなリーダーが(ま、こんなひとはリーダーとは呼ばない)まだ存在する、ということ。そういえば、TOPのセクハラ・パワハラで涙した女性友達も周りにいる。。。
これらは許容できない主従関係(奴隷的関係? 強制的関係?)であり、そして、おそらく氷山の一角なのが残念。
次に、「機能と機能の関係」がある。やることはやる。言われたことはやる。自分がもらっている給料分についてはやる。それ以上はやらない。そんな関係。5時までが仕事時間。残業は(あまり)しない。責任もとりたくない。一定の自由やクリエイティビティが失われても別に良い。仕事なんてそんなもの。与えられた役割を果たす・機能を果たす。それ以上ではない。給料と引き換えの労働時間・機能・役割の関係性。
おそらく多くの会社で、多くの社員との関係性が、この機能と機能のドライな関係性になっていると思う。会社は、上下関係だし、評価される関係だし、自分がしたいことじゃないことも多々する。家族関係じゃない。恋人関係じゃない。友達とのサークル活動でもない。プロとプロの、一定のルールのもとで、機能を果たし結果を出す、そんな契約にもとづく、窮屈で、割り切りが必要な、集団行動を前提とした規律の関係。
それ以上には何も求められないのは当然。そう考えられるのが一般的なような。でも、以下の表現はどう思うだろうか。
「偉大な企業を育てるリーダーは~ビジネスに人間味を加えようとする」。
「偉大な企業にすばらしい人間関係がある」。
「偉大な企業では、社員と会社の関係は「仕事と引き換えにお金をもらっている」という従来型メンタリティとは大きく異なる」。
「真のリーダーシップとは、従わない自由があるにもかかわらず、人々が付いてくることだ」。
(「ビジョナリー・カンパニー」(ジェームズ・C・コリンズ、ジェリー・I・ポラス著、山岡 洋一訳、日経BP))
「主従関係(奴隷的関係・強制的関係)」で無く、「機能と機能の関係」でも無く、人間味ある「人と人との感情的な関係」を目指す、のが良いのではないかな、と思うのです。
やはり、無理難題を仲間にお願いしないと行けない時もあるし、給料の額では解決できない業務もあるし、もちろん機能・役割を超えて、チカラを借りたいときもあるし、互いのミスや失敗をカバーし合う時もあるし、ドライな関係ではなくて、「人と人との感情的な関係」の方がパワーが発揮され、効果・効率的に解決/達成できることが多々あるから、と思うのです。
好きな仲間のために、目指したいビジョン(目標)のために、みなでがんばれる、って言う単純なそういうことです。仲間同士は時にライバルかもしれないけど、いい仲間。助けたいし、応援したいし、助けて欲しいし、応援して欲しい。
会社の関係も、もう一歩、家族や友達、恋人みたいに、人と人の信頼・親切・親密(3S)な感情的関係に近づけたら、それはそれで会社として”効果的”(んん、家族的だから面倒なことも多いけど。。。)。皆のチカラが沸くのでは?と思う。結果、上述のような「ビジョナリー・カンパニー」になれるのかと。
そのためにはリーダーが、素直で、誠実で、やさしく、飾らず、本音で、人間らしく、好意を持ち、信頼を表明して、部下に・仲間に接する。ポジティブな自己増強型ループが起動して、社内関係が、「人と人との感情的関係」に昇華する、そう思う。
「素敵なリーダー」: リーダーと仲間の関係、並びに、仲間同士の関係を「人と人との感情的な関係」に構築できるリーダー。主従関係(奴隷的関係、強制的関係)を排除し、給料と時間を交換する機能だけのドライな関係を乗り越える。そんなリーダーだから、従わない自由があるにもかかわらず仲間が付いて来くる。そんな仲間は、自律し、自発的に行動し、自走し、共に共感するビジョンの実現に向けて進む。結果、人として成長し、ビジネスも成長し、いわゆる強い、稼げる組織が作られる・継続する。
こんな素敵なリーダーになりたいですね。
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