クマは不服かもしれない
コンビニのパンをよく食べていた。
シールを集めるとキャラクターものの食器がもらえる。
二人してこの手のキャンペーンによわかったので、学生のころの昼ごはんはパンになることが多かった。
手に入ったお皿や器は、一人暮らしをしていた彼女の部屋に。
少しずつ割れて減ってしまったけど、いまだに使っているものもけっこうある。
ちからのぬけたキャラクターがモチーフのボウルは、同じものを二つもっている。
ひとつにつき何十個も食べなければいけなかったので、どれだけのパンを食べていたんだろう。
あの頃よりもパンを食べること、もうないだろうな。
パンは好きだしおいしかったけど、オニギリにもシールはってくれないかなって思うことも、たまにはあった。
今日の繕いもの(12/5)
大きな欠けが1つと、フチと内側にヒビが2つ。
欠けも割れも器ごとにそれぞれ。
金はキズ以外の場所に蒔いてもいいときいていたけれど、ヒビや欠けをなぞるだけでもおもしろい。
いつもは素直に筆をそわせているけれど、今日はちょっとだけあそびごころを入れてみる。
あたまのうしろにヒゲのおじさんがこんにちは。
クマは不服かもしれない。
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