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【死語現禁】302.旅烏

(日:たびがらす)①定住する所なく旅から旅へ渡り歩く人。②他の地から移って来たよそ者をいやしめていう語。(広辞苑第七版)

<用法>
「俺は旅烏だから、同じ場所に住んで同じ仕事に就いてると、体中が『他に行きたい』ってうずくんだよ」
初めての寄り合いで健太郎が発言すると、副会長が会長に「旅烏のくせに、生意気言ってますな」と耳打ちした。

<解説・思い出>
僕が若い頃までは実際に使う人がいたような記憶があります。
また、テレビや文章でも見聞したような記憶があります。

ただ、当時から江戸時代の旅人を想起させるような古い印象がありました。

日本の代表的なカラスである、ハシボソガラスやハシブトガラスは渡りをしません。ですが、旅先にも大抵カラスはいるので、どこにでも居て定住しない様子をカラスに例えたのかもしれません。

現在では、古い時代を表現する時以外でまず見聞することはありません。

若い人に「あの人は旅烏だよ」などと言っても
「多美ガラスって、万華鏡みたいなヤツっスか?」
と硝子製品と間違えられそうです。

死語ランク:☆☆☆
☆☆☆・・・聞いた人がほぼ知らず、言った人を「異星人」と思うレベル

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