【死語現禁】305.紅顔
(日:こうがん)女性の麗しい容貌。また、年若い頃の血色のつやつやした顔。(広辞苑第七版)
<用法>
学生の頃は「紅顔の美少年」と呼ばれた奈津彦も、三十年の歳月を経て、今では同僚から「禿げおやじ」と陰口を叩かれるようになった。
<解説・思い出>
例文の「紅顔の美少年」という表現でしか見聞したことのない言葉です。
広辞苑の例文は「万葉集」ですので、大変古い言葉です。しかも女性に使っていたようです。現在では男にしか使わないのではないでしょうか。
漢字源によると「紅」には、「べに色の花。あでやかな花。転じて、花のような女性」という意味もあるようですので、やはり女性に使うことが多かったのだと推測されます。
現在の感覚で言うと、紅色の顔が美しいというイメージが湧きません。赤ら顔的なイメージになってしまいます。また「厚顔」と同じ音ですので、混同しやすいです。
「紅顔の美少年」という表現自体も古臭く使いにくいので、見聞することが減って行く言葉だと思われます。
若者に「あいつは紅顔の美少年だったらしい」と言うと
「あつかましい美少年って、嫌な奴だったってことっスね」
などと言われそうです。
死語ランク:☆
☆・・・多くの人が知っていて、言った人に「懐かしい」と言うレベル。
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