![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/152767112/rectangle_large_type_2_8bd498bbd4352a13dfe2428ce58a86e9.jpeg?width=1200)
【死語現禁】299.夫唱婦随・夫倡婦随
(日:ふしょうふずい)[関伊子(三極)]夫が言い出し、妻がこれに従うこと。(広辞苑第七版)
<用法>
マサアキは言い出したらすぐに行動しないと気が済まず、妻のカナコは振り回されて苦労が絶えなかった。しかしマサアキは、他人には「夫唱婦随でうまく行っているんですわ」などと吹聴していた。
<解説・思い出>
夫婦仲が良いといった意味で使われていました。
夫が言い出し、妻が支えてついて行く。それで夫婦がうまく行っている、といったイメージの言葉です。
この言葉の奥には、
「夫が言い出すことには間違いがなく、妻は従って行く事が素晴らしい」
という、男尊女卑的な思想が見えます。
現実は、夫が言い出すことには間違いも多く、黙って従ってると一家離散につながることも少なくありません。
また男女同権が当たり前で育った世代には、なぜ夫の言う事に妻が従わなければいけないのか分からないと思われる言葉だと思います。
現実とは相容れない言葉なので、死語の世界に漂うしかない言葉ではないでしょうか。
若者に「あの男は夫唱婦随だからな」と言うと
「そんなに体の調子が悪いんスか?」
などと「半身不随」の仲間だと思われそうです。
死語ランク:☆☆☆
☆☆☆・・・聞いた人がほぼ知らず、言った人を「異星人」と思うレベル