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【死語現禁】308.蝙蝠傘(こうもりがさ)
(日:蝙蝠+傘) (開いた形がコウモリに似るからいう)西洋風の傘。鉄の骨に布を貼って、柄をつけたもの。洋傘。(広辞苑第七版)
<用法>
玄関で雨を見上げている民子に、幸次郎は蝙蝠傘をさしかけた。民子の頬が染まった。
<解説・思い出>
僕が幼い頃、高齢の方が言っていた記憶がある言葉です。
広辞苑の例文は泉鏡花ですので、その頃の文献でも見たような気がします。
竹などでできた和傘が多かった時代に、鉄の骨でコウモリのような形で目立ったので使われ始めた言葉ではないかと思います。
この言葉を使っていた高齢の方もいなくなり、洋傘が当たり前になった現在、日常でこの言葉を見聞することはまずありません。
最近コウモリを見ること自体も減っているので、この言葉の復活はかなり難しいのではないでしょうか。
今の若者にこの言葉を言うと、コウモリ柄の傘と思われそうです。
死語ランク:☆☆☆
☆☆☆・・・聞いた人がほぼ知らず、言った人を「異星人」と思うレベル