スキャンダラスなスキャンダルが溢れるクソみたいな世界の真ん中で。

思った以上に世間に溢れている浮気や不倫という、どう考えても脳みそが足の付け根辺りに鎮座しているのではないかと、生命の神秘すら感じざるを得ない実に野性的な行動も、ひとたび有名人が実践することによって一気にそんな一般人の攻撃の対象という娯楽の殿堂に成り代わる。暇を持て余した神々いや世間の人々にとっては

正にボリューム満点激安ジャングルだ。

だが、このような話題が嬉々として議論されている間はテレビも恐ろしくつまらないので、本を読む絶好のチャンスとなる。

「誰が悪い」とか、そんなことはどうでも良い。そもそも自分の人生に何の影響も及ぼさない。

ただ、過去に婚約中の相手に浮気されたことのある身としては、ひたすらにそれを取り巻く空気に嫌悪感を抱くのだ。

〜 浮気した相手は知り合う前に不倫の経験もあったという中々の手練れだ。若いのにその経験値たるや尊敬に値するしないけど。
浮気(というかガッツリ二股)が発覚した当日も一緒に初詣に行き「今年もよろしくね(*´σｰ｀)ｴﾍﾍ」などと言い合いイチャコラしながら1日を終えたところが鳥肌立つくらいの衝撃（笑

当時はひたすら誠実に、お互いを思い遣ることで二度と間違った価値観を思い出させないよう努力したものだが、済んでみればそれはただの自己満足だったと思い知らされたものだ。

〜目の前に魅力的な異性が現れた時、人は本能的により優秀な遺伝子を残すために思考と関係なく牽かれてしまう。

だからより理想的な相手に乗り換えること、違う異性に目が向くことは自然の摂理だ。

と、ここまでは生物学的な話。

忘れてはいけないのは、

ここは現代の日本で皆日本という社会の枠組みの中で社会生活を送っている

ということ。

本能の赴くまま自分の股間をフル活用し年間フル出場、三冠王からのシーズンMVPを狙いたいのならば、それが許される国に移住すればよい。

至極基本的なことだが日本の法律は婚姻中及び婚約中の不貞行為をお互いの不利益と定義付け、罰則もあるのだ。

多くの人は、街を歩いていれば「あらカッコいい」とか「おっ美人」なんてことはいくらでもある。それはごくごく当たり前と思う。

私も、日頃から大好きなゆうこりんの某柔軟性のCMなら3日くらいは楽に見続けることが可能な能力を備えている。

不貞行為に至る人との違いは "理性" と "自制心" そして"想像力"だ。

ただ、あくまでも必死に我慢しているわけではない(必死な人もいるだろうが)。

多くの人は、不貞行為に至る前に家族に対して責任を果たそうとするし、逆の立場でも相手に家族がいるとわかった時点で即座に頭を切り替える。"これは建設的な恋愛感情ではない" と理解が働くのだ。

出典:フリン評論家·石田純子著「フリンは文化(笑)」
より抜粋

従って普通に平和な日常が継続する。

もしも既に夫婦関係が破綻していてその上で新たに理想の相手に出逢ってしまった場合。
これも極々当然なことだと思うのだが、きちんと現在の関係を清算してから堂々と次の相手との関係を築いていけばいいこと。
下手に保険をかけようとした結果が最悪の結果を招くであろうということも判らない程想像力も欠落している。

よく近所や職場のオバチャンが「あら～、あの人カッコいいわねぇ」と必要以上に大げさに騒いでいる光景を何度となく見たことがあるが、

あれは、敢えて口にすることで意識的に自分に対してブレーキをかけているのではないかと思ったことがある。

大げさに相手をテレビのアイドル並みの扱いをすることによって、あくまで相手は手の届かない偶像なのだと自分の中にキャラ設定し、それ以上深入りしないようにしている "自制心" のブレーキなのではないだろうか。

もしそうなら、一見ガサツで声の大きいオバチャンこそ誰よりも理性的だということになる。ステキです。

浮気や不倫を繰り返す人は逆に、皆と異性の話題で盛り上がったりしないことが多い。なんなら「全然興味なんてありませんが?」みたいな顔をしていることが多い。恐らく「変に勘ぐられたらどうしよう」「自分の恋愛観を知られたくない」という、常に後ろ指を指されるであろう自身の価値観を自覚しているからではないだろうか。

そしてそんな人は自分の感情に対し実に正直に、それに抗うこともせず後先考えず流されるまま異性に傾倒してしまう。

つまりは自分の本能を抑えることが出来ない、決定的に自制心の欠落した人間ということになる。

それらのことが、浮気をされた後色々思い返して至った結論だ(知人に対する個別インタビューも含む)。

「スキになったんだから仕方ない」という実にお粗末な事を言う人がいるが

バカ言っちゃいかん。

自分の置かれている状況を鑑みた時、何より優先すべきことが何なのかということを知っていれば自ずと答えは出るはずだ。

「付き合うまで相手に家族がいることを知らなかった」

…その時点で騙されていること、そして軽く見られていたことに気付きなさい。

「いつか別れようと思ってるから、それまで待って欲しいと言われたから信じてる」

…もし略奪が上手くいったとして、ならば今度はあなたが略奪される不安に怯える番ですよ？だってあなたが前例を作ってしまったのだから。そして相手に於いては本来何よりも大事な筈の家族を捨てる事が出来る、という人間性を証明させてしまったのだから。

それらのことが理解出来ないのであれば、特定の相手と交際及び結婚はするべきではない。

特定の相手など作らず自由気ままにバットを振り回す分には誰も文句は言わない。来る者を拒まない奔放な女神のような存在ならば、ある方面に於いては逆に自分の価値も上がるってもんだ。

それなら逆に潔くて是非ともお友だちになりたいリストの上位独占だ。MAJIでkoiするのに５秒もいらん。

少し話が逸れてしまったが、当の件の唯一の被害者は "された配偶者" を含む家族なわけで。

あまり外野が大げさに騒ぐことは違うんじゃないかなぁと思った次第です。

こういう話って、登場人物の中に幸せな着地をする人が本当に１人もいなくて、ホント誰得だよって思う。

あ、全部承知でそれを踏まえた上で、確固たる信念を以て浮気や不倫を楽しんでいらっしゃる方に対しては、何もお伝えすることは無いのでそのまま頑張ってくださいね。

追伸

因みに私がかつて浮気された時に相手とその相手に菩薩よろしく穏やかにかけた精一杯の思い遣りの言葉は

「浮気すんのも大概クソだが相手がいると知ってて手を出すおめぇもクソだ。だからクソはクソ同士肥溜めん中で仲良くやってろ。これ以上自分に関わるな汚らわしい」

です。

彼女が幸せなら、それ以上言うことはありません。