(チラ裏レビュー) 史上最強の哲学入門 東洋の哲人たち/飲茶 (本 2012年)

※)これは”チラ裏”レビューです。あまり十分な推敲もしておらず、本来はチラシの裏にでも書いて捨てるレベルの駄文ですが、ここに書いて捨てさせていただいております。この先は期待値をぐっと下げて、寛容な気持ちでお読みください。ではどうぞ。

作品名:史上最強の哲学入門 東洋の哲人たち/飲茶 (本 2012年)
評価:★4(★★★★☆)
リンク:https://www.amazon.co.jp/dp/B01MFARX1A

 【概要(Amazon公式ページより)】

古代インド哲学・仏教・老荘思想・禅…、あらゆる東洋哲学は、融合と変質を遂げながら、なぜ東へ東へ伝わり、日本にたどり着いたのか?釈迦・龍樹・老子・道元…、「真理(最強)」を自称する、恐るべき東洋の哲人たちが起こした奇跡とは? とことんわかりやすい言葉で、哲学の面白さを存分に伝える、最強ナビゲーター・飲茶氏による、待望の東洋哲学入門書。大反響を呼んだ『史上最強の哲学入門』に続き、今回も「バキ」シリーズで絶大な人気を誇る板垣恵介氏がカバーイラストを描き下ろした。

【著者について(Amazon公式ページより)】

飲茶(やむちゃ):北国生まれ。東北大学大学院卒業。哲学や科学など、とっつきにくい学問を楽しくわかりやすく解説した本が大好評。元は普通のサラリーマンであったが、ある日、道を歩いているときに良いビジネスを思いつき、「そんなときどうする? 勝負だ、勝負するに決まってる!」と叫びながら、突然退社して起業。しかし、現実は甘くなく、現在、未曾有の不況に直面して苦戦中。明日はあるか?著書に『哲学的な何か、あと科学とか』『哲学的な何か、あと数学とか』。熱烈なバキファン。著者ブログ:http://blog.yamcha.jp/

4年前に購入して読んだ本。最近、本書の姉妹編「史上最強の哲学入門 (西洋編)」を読んだのでまた4年ぶりに読み返してみた。

本書の目次は次のとおり。

◆第1章 インド哲学:
1.ヤージュニャヴァルキヤ/2.釈迦/3.龍樹
◆第2章 中国哲学:
4.孔子/5.墨子/6.孟子/7.荀子/8.韓非子/9.老子/10.荘子
◆第3章 日本哲学:
11.親鸞/12.栄西/13.道元

第1章のインド哲学は、分別智と無分別智について延々とやっていて内容が退屈だった。著者の説明には一応納得しているが、仏教の原点が本当にこんな何の役にも立たない哲学なのだとしたら、なぜ世界三代宗教の一角になるまで人々の心を掴んだのだろう。そこがいまだに納得がいかない。”キングオブお経”・般若心経の解説はよかった。

第2章の中国哲学は、ちょうどキングダムを読み直していて法家や儒家について興味を持っていたところだったので楽しく読めた。 孔子の2大弟子の孟子と荀子。孟子は「性善説」で「仁」を重んじたのに対して、荀子は「性悪説」で「礼」を重んじ、誰もが分相応の礼を尽くすべきと説いた。この「礼」は「法」と言い換えることもでき、言っている内容はほぼ「法家」と同じだという。なるほど。

法家で有名な先生は韓非子と李斯の2人。李斯はキングダムの主要登場人物としておなじみで、韓非子も70巻で登場するらしいので読むのが楽しみ。

老子と荘子はまとめて「老荘思想」と呼ばれ、「道家」の教祖と伝道師という関係。老子は、書物を一冊だけ残して消息を絶ったとされる伝説の人物のような存在。その書物の内容はインド哲学の分別智と無分別智の話そのまんま。本書では老子と釈迦はあくまで別の人物としているが、2人の生きた年代が紀元前500年ごろでだいだい同じであることから、インド哲学を中国がパクって「老子」という人物を創作したのではないかと私は思う。しらんけど。

第3章の日本哲学は、浄土真宗の親鸞を紹介した後、禅宗の栄西と道元を紹介する。

浄土真宗はいちおう我が家が帰依している宗派なので大体知ってた。栄西の臨済宗は”禅問答”で有名で、一休さんこと一休宗純もこの一門。道元の曹洞宗は座禅に特化した宗派。なるほど。

本書の締めくくりは「十牛図」の紹介。これは悟りに至るまでの道筋を象徴した絵で、八番目の絵で悟りに至るが、九番目、十番目の絵ではまた「普通の気のいいおっちゃん、おばちゃん」に戻ることを示している。つまり、悟ったところで「ただの普通の人と変わらず」「いまを味わって生きるだけ」なのだという。

「悟ったらどうなるのか?」をこんなに明確に説明したのを目にしたことがなかったので、これを読めただけでも良かった。

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