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「不思議の国の菅叶和」について考えずに感じたまま書く感想文。

菅叶和さんの北海道単独イベント楽しかったよという話をします。自分でもビックリするほど満足していて、数日間に渡って語彙力を喪失し、「カンカンヨカッタ」と鳴く生き物に成り果てていました。カンカンよかった。

2024年6月30日に北海道で「不思議の国の菅叶和(かんかんな)」が開催されました。出身地でもないのに初の単独イベントが北海道なんてことある?? キャパ200を見込んでいたら応募者殺到で急遽650の箱に変更になることなんてある??

このイベントの何がよかったかを端的に言えばアットホームな雰囲気でしょうか。北海道までの物理的な距離は遠かったですが、イベントにおける菅叶和さんまでの物理的心理的距離はめちゃくちゃ近かったです。会場内の全通路を通ったり、手あげでファンを当てて喋らせたり。ひとりでも多くのファンとコミュニケーションを取ろうとする彼女の純粋で暖かな想いが溢れていました。彼女のことが好きな方はもっと好きになったはずです。軽い気持ちで様子見に行った方は彼女のことが好きになってしまったはずです。私だよ。

第一部も第二部も終始ゲラゲラ。本人も楽しそう。ファンも楽しそう。スタッフさんまでも楽しそう。イベントの場にいた誰しもが楽しそうで、満足度アンケートを取ったら、かなり好意的な回答が返ってくるんじゃないかと思います。

私の中でひとつ大きな発見がありました。それは彼女のトーク処理能力が私の想像以上に高かったことです。面白さがまちまちのファンとのアドリブのやり取りでも詰まることなく、ボケとツッコミと脱線を駆使してテンポよく捌いてくれます。バーチャルスクールアイドルの配信を通して身につけたスキルなのか、もともとそのスキルがあったからバーチャルスクールアイドルを担えているのかは「ニワトリとタマゴどっちが先なの問題」でよくわかりませんが、とにかくズバズバと軽快に進められていくトーク展開は聞いていてとても気持ちがよかったです。

そんな暖かくて面白くて魅力いっぱいだった菅叶和さんが夢を叶えてビッグになる姿が今から楽しみで仕方ありません。資質と数字はお持ちなのでマネジメントとプロデュースがハマればこれから夢に向かってぐんぐんと伸びていくんじゃないかしら。目指せ股下10億キロメートル。

以下、もう少し細かくつらつらと。

そもそもyouは何しに菅叶和さんイベントへ? というと、実は菅叶和さん目当てではありませんでした。数年に渡って私を悩ませ続けてきた大きなプロジェクトがひと段落し、どこか遠くへ旅に出たくなったのです。すると初のソロイベントを北海道で開催する見知った女性声優がいるらしいじゃないですか。これは神からの思し召しでは? 運命では??

しかし即決したわけではありません。旅には出たいけど、ひとりで遠出するのはそんなに得意ではなく。めんどくせぇな私。締切の時間ギリギリまで、同じく最後のひと押しが足りない仲間と「キミが行くなら一緒に行ってあげなくもなくもなくもないのだけれど??」とお互いに背中を押し合うような足の引っ張り合いをしていると一件の通知が。

終わった。見つかった。すべてを菅叶和さんのせいにして、私たちは申し込むことを決めました。

後日談によれば応募総数は1000程度。もともとはキャパ200の箱で開催を予定していたものの、想定以上の数字を見た運営が慌てて650の箱に変更してくれました。なんと機転と融通の利く運営なんだ。この変更により、応募した人は少なくとも第一部か第二部のどちらかに参加できることになったはずです。ありがたや。

この素晴らしき運営であるLunaFieldを調べてみると、北海道を拠点として活動されているイベント会社でした。俳協のタレントと仕事をされることが多く、「いまや蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブで飛ぶ鳥を落とす勢いの」というわけではなく、単に「俳協でスケジュールが空いていた」という理由から菅叶和さんにオファーしたのがこの企画の始まりだそうです。

企画内容は、間違い探し、なぞなぞ、超拡大された写真が何かを当てるクイズ、扉の隙間を高速で過ぎ去る何かを当てるクイズ、よく目にするけど名前を知らないものの名前を答えるクイズ、反転した文章を時間内に読むクイズなど。字面だけ見るとヤバい空気になりそうなラインナップですが、実は何をやるかはわりとどうでもよく、回答やヒントを求めることを口実に菅叶和さんが会場に来てくれたファンとコミュニケーションを取ることこそが企画の本質でした。

「わかった人! え、みんなすご!(脳内再生余裕)」とうい手あげ制で、当てられると答えることができます。慣れてくるとだんだんとファンの“俺を当ててくれ”アピールの声が大きくなったり個性的になったりするのが面白かったです。否、面白さは人それぞれで、中には滑り散らかしている人もいたのですが、菅叶和さんがそのあたりをうまく拾ったり切ったりしながら笑いに変えて進行されていて感心しました。今回もそうでしたが、運営がタイムマネジメントだけしていれば、MCなしのひとり回しができるタイプ。

当てる人の選び方については「まだ当たってない人!」「後ろの方の人!」「女の子!」「二部しか来てない人!」など配慮されており、彼女の優しさを垣間見ることができました。当てた人の名前や顔で「あ、あのつぶやきしてた人?」みたいな認知も発動していて、単にイイネ爆撃をしているだけでなく、しっかりSNSエゴサ巡回を楽しまれていることも改めて伺い知ることができました。

通常のお便りコーナーでは、お便りが箱からランダムで選ばれます。つまりビッグボイス手あげ選手権を勝ち抜かなくても菅叶和さんとお話できるチャンスがあるのです。いやそれしかないのが普通なんだけど。コーナーによってファンの当て方が差別化されているのはいいなと思いました。誰しもが恥を捨てて手をあげられるわけではないですからね。

テーマは大きくふたつ。菅叶和さんへの質問と菅叶和さんに決めてほしいことでした。いちばん印象に残っているのはやっぱり「9月に生まれてくる息子の名前を決めてくれ!」でしょう。投稿者アホか。菅叶和さんも重すぎると笑っていました。「そういうのは二人でちゃんと決めな」でまとめていて、無責任な回答をしないところがよかったです。この話の過程で、「音」が入った名前が好きだという話になり、誰とは言いませんが蓮ノ空のこと好き好きクラブなら誰でも知っているキャストの名前をファンから指摘され、「え、やだ、無意識」と顔を真っ赤にしてガチ照れする菅叶和さんがめちゃくちゃ可愛かったです。投稿者よくやった。アホかは撤回します。元気なお子さんが生まれますように。名前に「音」を入れるかどうかはキミ次第だ。30代後半女性のオシャレ相談に対して真剣に向き合って回答する姿もよかったなぁ。

ファンイベントでお馴染みのチケット半券を使ったサイン抽選プレゼントもありました。各部で650名中5名なので当選確率は0.77%くらいです。

やったね、リンクラで開催中のガチャで菅叶和さん演じる大沢瑠璃乃のピックアップを単発で引くよりも確率高いですよ! いや当たるわけねーよ!! 当たった方、おめでとうございます。自分と同じ列が選ばれたときに一瞬だけ興奮を味わうことができました。ステージ上でサインと宛名を書く時間すらファンとのコミュニケーションに充てる菅叶和さん。喋りと並行で筆が疎かになり「この方だけ様が抜けてます」とスタッフに指摘される菅叶和さん。後日配送ではなく額縁に入ったそれを当日手渡しだったようなので、当たったら当たったで荷物がめんどくさいことになっていたと思います。当たらぬサインの皮算用。

菅叶和さんに物理的にいちばん近づけたのは、彼女の入退場時です。第一部で客席の中央通路から現れたときは「中央通路付近の人いいなぁ」と思っていたのですが、そこからなんと菅叶和さんは縦横無尽に全ての通路を駆け巡ってくれました。さながら「菅叶和のテンションはーーー、ココからーーー、ココまでーーー」の様相。ステージに辿り着くころには汗だくで息荒く「こんなはずでは」と溢す菅叶和さん。脇汗を気にする姿を見兼ねたスタッフが急遽移動式エアコンをステージに持ってきてました。第二部は通路横だったのでワクワクしていたのですが、残念ながら普通にステージ袖からの入場で。まぁ大変そうだったし仕方ないかと切り替えて本編を楽しんでいたら、退場時に通路を駆け巡ってくれました。近い、近すぎる。

クイズの途中でも運営をチラチラ見ながら観客席に降りてくる場面があり、自由な人だなと思いました。運営としては安全上のリスクから降りないでほしかったらしいですが、菅叶和さんが望んでいたこと、彼女の入場時にファンが悪戯しなかったことから、止める判断をしなかったそうです。昨今、様々なルールが厳しくなる傾向にありますが、ルールを厳しくしているのは運営ではなくファンの意識と行動であると私は常々思っています。これからも菅叶和さんが自由に振る舞えるルールが維持できるといいですね。それは概ねファンの振る舞いにかかっています。

菅叶和さんが捌けたあとに再生されたスタッフロールでは、全参加者のニックネーム(そういえば応募時に入力した)が流れる粋な計らいがあり、みんなで拍手しながらお互いを讃え合いました。上記のとおりこの愉快なイベントは会場のファンも含めて全員で作り上げたものだという実感があり、余韻に浸るに十分な演出であったと思います。この暖かい空間を作ってくれたLunaFieldさん、菅叶和さん、ファンのみなさん、ありがとうございました。

総じて運営やファンにも恵まれ、菅叶和さんの可愛さと優しさと面白さを存分に味わえる素敵なイベントでした。またやってほしいなと思う一方で、今回の満足度から参加者がほぼほぼリピートするだろうと仮定すると、今後のチケット争奪戦はより厳しいものになりそうです。東名阪などより多くの人が参加しやすい場所なら尚のこと。かといって箱を大きくすると今回のような距離感にはならないわけで。いろいろな好条件が重なったもう二度と味わえないかもしれないこのイベントに参加することができて本当によかったです。

参加を悩んでいた私の背中をイイネで押してくれた菅叶和さんに感感謝。

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春乃はじめ
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