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水曜よるごはん6〜またたび文庫さんコラボ〜
間が空いてしまいましたが、再開していきたいと思います!
この冬は加熱するとあまくてとろとろになる長ネギにもうメロメロでした、bokashiスタッフのおはぎです。
毎週水曜日にみんなでごはんを囲む水曜よるごはん、第6回目を12/14に行いました。
今回は白老の移動本屋 またたび文庫さんとコラボし、「北海道の食」がテーマ。
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この日はまたたび文庫さんがbokashiで移動本屋を行ってくれました。「人間社会と食のつながりを考える」をテーマに連れてきてくださった本たちは魅力的なものばかり。
多くの方が各々気になる本を手に取っていました。
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そしてせっかくなので水曜よるごはんも一緒に行うことに。
選んでくださったのは「北海道の食ーその昔、我々の先祖は何を食べていたか」という、
北海道の食生活の歴史が綴られた本です。
これに出てくる「三平汁」には、当時の人々の暮らしや風土がつまっているそう。
食べ物を入り口に社会を知る、まさに「ぼかし」めし。
温かい汁物はこの寒い季節にもぴったりということで、水曜よるごはん初のコラボ企画は三平汁になりました。
きょうの献立
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・ニシンの三平汁
・ほうれん草と舞茸のお浸し
三平汁は塩漬けの魚と野菜を一緒に煮た
汁もの。冬でも栄養を取るために塩漬けで保存しておいた魚を、手に入る野菜とともに煮るのです。
三平汁には根菜を多く入れたので、副菜は鮮やかな緑を足したくてほうれん草のおひたしにしました。
三平汁はシンプルながらも、昆布だしのおかげで深い味わいに。糠ニシンの塩気も程よく、根菜も食べごたえあり。おひたしは、加えた少しのごま油が三平汁にはないコクを足してくれました。
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ありがとうございます。
三平汁の話
三平汁は漁師さんの家庭でよく食べられていたもの。食べるための汁として、お腹にたまる馬鈴薯をはじめ季節の野菜はなんでも材料になっていました。
塩漬けの魚を使うのは、
魚をそのようにして貯蔵していたことと、
特にぬか漬けの魚は旨味成分により汁の味が
良くなったことが理由だそうです。
漁村では味噌が高価だったため、
料理の味付けはほとんどが塩。三平汁も塩漬けの魚の塩味がベースとなっています。
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季節の根菜をごろごろ入れました。
つまりこの糠ニシンを使った三平汁は、かつてよく食べられていたものにかなり近い三平汁。伝統的な食事といえると思います。
一方で食をとりまく環境は大きく変化し、
ニシンの漁獲量は減少して多くが輸入品です。今回の糠ニシンも、国産ではありません。
伝統を受け継いでいきたい気持ちがある一方、
現代では必ずしもそれが理にかなっているとは言えない部分もあります。
私達は食を通して何を守っていくべきなのでしょうか。
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選書してくれた本と一緒に📖
三平汁を入り口に、北海道のかつての暮らしを覗きつつ、現代の食の問題も垣間見えた今回のごはん。
コラボのおかげもあり多くの方に参加していただき、食べながらいろんな意見も飛び交う、にぎやかな食卓になりました。