人生、ガタンゴトン
周囲からの評価、生き遅れ感、どこからかやってくる焦り、不安。
そういうものたちに押しつぶされそうな社会人生活の中で見つけた、
自分の心を守る方法。
それは自分のペースを守り続けること。
電車に揺られながら窓の外を見ていてふと思った。
「ああ、人生もこんな感じなのかなあ。」と。
私が乗っている電車と並走して走る、別の電車。
一緒に走っているけれど、時には私の方が少し速くて、かと思えば別の電車も、私を追い抜かんばかりに全力で走っている。
そして、ふと気づいた時には、少しずつ進路が離れて、別の電車はものすごいスピードで遠下がっていく。
一緒に走っていたはずなのになあ。
どこか別の目的地に向かった電車の行き先は気になるけれど、そればかりを気にしていたら、電車を乗り過ごしてしまって、焦ってしまって・・・
いつの間にか自分の目的地が行方不明になってしまう。
真横にいると、「どうして向こうのほうが早いんだろう。あっちに乗ればよかったのかなあ」と自分の乗る電車と比べてしまうけれど、だってそもそも目的地が違うじゃないか。
そこに向かうスピードも違う。各停電車に乗ろうが、特急に乗ろうが、それぞれの目的地があってそれぞれのスピード感というものがある。
それは、私たち人間も同じ。
「自分は自分の目的地に、着実に進めばいい。」
どんなに目的地が遠くても、各停電車に揺られてもいいし、ちょっと遠回りしてみてもいい。
自分の目的地さえしっかり持っていれば、どの電車に乗ろうが誰に咎められることもない。
そりゃあ「ええ?各停電車より、特急に乗ったほうが効率が良くない?」
という人もいる。
でも「それも便利だけど、各停電車に乗って普段見ない景色を見たり、ちょっと下車してみるのも楽しいじゃない?」
とちゃんと言える人でありたい。
時に運転を見合わせても、いつかはまた発車するし、
焦って下車して別に電車に乗って、
実は目的地には辿り着かない路線だった。
なんてことになったら、元も子もないのだ。
もしそこで「まあいっか、目的地変えちゃえ!」と切り替えられる人はそれでもいいと思う。
とにかく、目的地を決め、そこに向かって進むには、人それぞれペースがあるということ。
自分の選んだ電車で一駅一駅着実に。
ただ身を任せながら、自己と向き合ってるのもいいものだ。
他の電車より出遅れても、ガタンゴトンと少しずつリズムに乗れるようになる。
人生は、電車と同じ。
どの電車に乗るかは、自分で自由に選んでいいのだ。
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転んでも先のクロワッサン