【町で観れる名画#1】L'anniversarie(アニヴェルセル) シャガール、東京表参道
L'anniversarie 1923
シャガールの体表作である。
表参道の結婚式場、anniversarie(アニヴェルセル(記念日)) のロービーで、この作品がかかっているのを知っている?
目を疑ってしまいました!カフェも併設されていて、誰もが訪れるこのロービーに、目の高さで無防備?に展示。あまりにも贅沢な遭遇が嬉しすぎる。
セキュリティや破損など大丈夫かな?も気になってしまったので、色々調べてみました。
この初々しい、純粋で、観る者を幸せにさせる「アニヴェルセル(L'anniversarie)」は、シャガールの28歳に誕生日に、最愛の恋人ベラが、花やケーキを持って、突然現れる。その訪問があまりにも嬉しく、恋人のベラにシャガールがキスをする場面を絵にしたものだが、宙に舞いながら喜びのキスをする場面がなんと麗しい。
シャガールの幻のような、夢のような、愛とローマンが堪らなく、この若き恋人が愛おしい。若き恋人にふさわしい「赤い床」もより一層この恋の初々しさと喜びや純粋な情熱を現す。
この絵は、珍しく?原作が2枚有って、1915年作と、アニヴェルセル表参道がお持ちの1923年作があるが、1915年作は、現在ニューヨークのMOMAで所蔵されている。この1923年作は、元々ニューヨークのグッゲンハイム美術館に所蔵されていたが、グッゲンハイムが財政難の時に、オークションで手放したみたい。
それが、巡り巡って、アニヴェルセル表参道の運営会社である紳士服のAOKIホールディングスの会長の手に入ったようだ。
青木会長は、このシャガールの「アニヴェルセル」に出会った時、感動で涙したようだ。いま結婚式場を運営するのもこの作品があったからこそと語っている。
会長は、2016年日経新聞とのインタービューで次のように語っている。
”1990年代、新たな収益源の必要性を感じていた。業績は悪くないが「将来は人々がスーツを着なくなる時代が訪れるかも」という不安も芽生えていた。目指す方向性を議論する中で、「生命美の創造」というコンセプトを生み出した。
絵画好きだった私はこれを絵で表現しようと、多くの作品を探し回った。噂を聞きつけた画商から紹介されたのが、シャガールの作品。自身の誕生日に最愛の恋人ベラが現れ、抱擁するシーンが描かれていた。これだと思い、95年に十数億円で購入した。
コンセプトにあう事業を育てようと着手したのが結婚式場だった。式場名は「アニヴェルセル」。開業前、南仏にあるシャガールの墓を訪問して「結婚式場としてもアニヴェルセルを成功させます」と誓った。”
なんと麗しい話!私の中で、紳士服AOKIのブランドイメージが上がりました。(ちなみに、結婚式上の「アニヴェルセル」の運営がAOKIだったのも以外で驚いたが)
この絵は、ここで式を挙げる新郎新婦やゲストへの最高のお祝いのメッセージであり、プレゼントである。まさに最高だ!
※ちなみに、式場のロビーにかかっている絵は、複製画らしい(残念だけど、やはりそうか)
こういうロマンのあるストーリーにわくわくしてしまい、うれしすぎて、この日私は、幸せな余韻で眠れなかった。うっふ~~~
やはり、人生も、ビジネスもロマンがないと。。。。
とても幸せな絵に出会えました。
やはりシャガールが最高だね。
)
カフェも併設されていて、誰もが訪れるこのロービーに、目の高さで無防備?に展示。あまりにも贅沢な遭遇が嬉しすぎる。
恋人であるベラが、シャガールの28歳の誕生日をお祝いに、現れた。
シャガールの幻のような、夢のような、愛とローマンが堪らなく、この若き恋人が愛おしい。
懐かしい淡い気持ちが伝わり、観るものを幸せにする。
やはり、シャガールが良い!
ここで式を挙げる新郎新婦やゲストへの最高のお祝いのメッセージであり、プレゼントである。最高だ!