新人教育1年目

組み込み系のソフトを書いてる人間です。
私自身まだ社会人数年目で大したスキルも持ってませんが、配属された新卒の子を教育することになりました。が、中々しんどいものですね。内容は愚痴です。

何をそんなに困ってるんだと思われるかもしれません。このくらいよくあるレベルなのかもしれませんが、ちょっと聞いてってください。

配属された新人さんはプログラミングをしてた経験はあるそうで、研修でもマイコンボードを使って組み込み開発を教わったようです。そしていよいよ配属を迎えて私の所に来ました。そこで早速、業務に関して日々教えているという段階ですね。始めは用語や業務の概要等です。まだ研修も並行してるのでそこまで余裕はないだろうと、内容の複雑さもボリュームも無い事に限定して教えてました。ある日、教わった内容が研修で出てきたと本人が言うので、ついでに理解度確認として簡単に説明して貰おうと問うと、かなりずれた回答が来ました。最初は覚えること多いから仕方ないかと思い、要点だけ再度伝え、また資料見ながら整理しておいて!と終わらせました。私も理解したつもりがいざ説明しようとすると詰まることはあったので、最初はそこまで気にしませんでした。

ただ、それから理解度確認をする度に違和感を感じていました。昨日重要だと教えたキーワードを今日新しく見つけた不明点として聞かれると、心配になってきます。揮発性のメモリ領域に書かれてるかのようです。とりあえず、話を聞いてる時は目的を意識して要点を抑える事と、その日学んだ事を整理しておくと良いとアドバイスしておきました。私は彼がメモってくれたことも覚えてるし、どんな記載だったかも覚えていますが、本人は書いた事すら忘れています。

忘れただけなら教え直せばいいのですが、全く見当違いな内容が返って来ることが多々ありました。この時点でもう道のりが険しい事を覚悟し始めたんですが、これが中々に看過できない感じなんです。

何かを教えると表面的な所だけかっさらって覚えて要点が抑えられてなくて……まぁ良くないんですがまず基本的にそうで。例えば、USB2.0と3.0の規格の違いはなんですか(研修で学んだらしいので)と聞けば、ケーブルの丈夫さですとの事。表面的に現われている差異に目をつけるのは悪くないと思うんですが、なぜ違うかへの言及が無いなんともむず痒い回答が来ます。こちらから掘り下げて、信号線が増えてるからその分太くなって副産物として丈夫になったのかも?と話したら、丈夫にするためじゃないんですねとの感想でした。

なにより今後怖いと思ったのが、未知の概念に対して知ってる部分を材料に無理矢理こじつける事で理解したという認識になってるんです。畑違いの内容なら初めはそんな理解になるのかもしれませんが、それで"完全に理解した"認識にはならないですよね。間違ってるかもですが…とかもなく、最初は分からなかったんですよ〜と。なんとか辿り着きましたという感じの感想を言ってくれるんですが、そこはインドじゃなくてアメリカです。というレベルの間違いがざらにあります。

そして、ここまで来たら恐らくそうだろうと想定してましたが、ググれないです。RAMとROMの特徴を調べて違いを把握してきて下さいとお願いした時は、ROMについて「Read Only Memberの略で、電子掲示板で書き込みを行わず閲覧のみを行うこと」と来ました。メモリの揮発性について分かってくれれば良かったんですが、電子掲示板が技術用語に思えたそうで、どこから突っ込んだらよいのやらという状況になってしまいました。

また、新しい事を説明した時の反応を見ても、理解が難しく反芻しようとしてる感じも、スッと繋がって理解できたという感じもなく。「そうなんですね」「そうなんですか」要はこういうことですか?もしてくれるんだけどポイントが見事に除かれて、表面的な所だけがキャッチされるので、改めてポイントはここですと伝えるが翌日にはまた新たな独自解釈が生み出されてきます。

ここからは考察含めになりますが、論理的な飛躍に鈍感なんだと思います。少し難しい概念と向き合って認知の負荷がかかった時に、独自解釈でてきとーに理解を終える為の道を生み出してそうで、それをしてることを自身で認識していないから、曖昧なまま突き進んでいくという結果になってるのではないかと考えてます。性質なのか癖なのか分かりませんがそういう状況に陥りやすいようです。ここから抜け出して成長してもらうには自身の認識の正しさを確認する術を身に付けてもらう必要がありそうです。正しさを確認するという話だと、成果物をノーチェックで渡してくるとかもありましたが、それは指摘したら以降は改善してくれました。行動は変えてくれるのでそれは救いかもしれないなと思いましたね。

結局、最終的に改善してくれたら良いという話で、まだ教育序盤でもあるのと本人もやる事は頑張ってくれているので、心折れずにやっていきたいです。とりあえず、弊社人事部はもっと技術に興味ある人を採用して欲しいです。

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