【無料】筋力を使わずに姿勢の維持を簡単にする3つの方法
こんにちはユウキです。
今回のテーマはこちら。
✅筋力を使わずに姿勢の維持を簡単にする3つの方法
以前書いた「仙骨の引き上げが何となくでも人生を「ご機嫌」にする【3つの引き上げが「全自動」で姿勢を整える】」が動作になるので、今回はそのキープ編です。
まずはこちらの要約をご覧ください。
仙骨を引き上げることで自動的に背骨が立つのですが、これに欠点がみつかりまして、それは、
・維持について考えていない
ことです。仙骨を引き上げ続けると骨盤の上の腰骨だけを反ることになってしまい、かえって不機嫌の元になってしまいます。そこで「引き上げ→維持」の方法が見つかったので、走ることの補足も兼ねて記事にします。
日常動作を翻訳するお仕事です。参考になれば「いいね!」よろです。
では解説します。
■筋力を使わずに姿勢の維持を簡単にする3つの方法
その①:仙骨を吊り下げる
その②:腰骨を積み上げ
その③:包まれる感覚で立つ
その①:仙骨を吊り下げる
天井か何かにつり下げれるように立つ
ということは参考動画のほかにも宮本武蔵の『五輪書』にも書いてあります。
これは頭のてっぺんに糸がついていて、吊り下げられるイメージを持つことでできるだけ筋力を使わずに立つ工夫です。
こうすることによって、うなじが耳の後ろにある骨である乳様突起というところから引き上げられて、ベロの後ろがのどチンコについたときにはあごの下が地面と平行になることで、上を向いてもなく、下を向いてストレートネックでもないニュートラルの状態にすることができます。
こうすることで、左右に向くときに首の骨の上から二番目にある「喉仏」と一番目の「輪っか」が最適な位置関係になり、喉仏の「頭」の部分を軸にして輪っかが「回っている」状態にすることができます。
その②:腰骨を積み上げ
吊り下げるのではなく、積み上げることもひとつの方法です。多くの人はお腹だけの曲げ伸ばしで骨盤の上にある腰骨がぐらついた状態にあるのですがそうではなく、このときは、
股関節から深くしゃがみ
頭を前に出した状態から
腰骨を積み木のように積み上げていく
ことが安定した状態でありながらも動きやすくすることができます。
その③:包まれる感覚で立つ
あまりこれはないかもですが、お風呂に入れてもらうぐらい小さな子供のときに、親が手を滑らせて湯船の中に落ちたり、足を滑らせてプールに落ちると、当然水中の中に入ります。ということは、全身に均等に水圧がかかった状態になるので、それを利用することもまた筋力を使うことなく立つことの工夫だと思います。
普段私たちは自分の体だけで動いていると思うかもですが、実は空気の重さと圧力によっても支えられているといえます。自分を外側から動かしてくれていると思うことで疲れの元である力みがなくなると思います。
■小趾に意識=骨盤の倒れ
仙骨の引き上げと吊り下げは軽く前傾姿勢になりますが、これは同時に骨盤が倒れることで前に進みやすくなることも意味します。足の小趾と骨盤が倒れる動きはお互いに関連していて、骨盤の倒れは足の小趾に意識するためといってもいいです。
日本人だけでなく、先進国の人は外反母趾に代表される足と足趾の変形に悩んでいますが、これは履物や生活習慣というよりは、
観察していない
考えていない
思い込み
が原因であると思います。
多くの人が「母指球神話」を信じて親趾の付け根で蹴ることで歩いたり走ったりしますが、そうではなく実際は、
✅かかと→小趾→親趾
という体重の移動で歩いたり走ったりしています。最後の最後で出てくる親趾だけを強調した結果として一番力がかかる親趾の付け根で蹴る指導が蔓延し、それが生活習慣として引き継がれて、趾が変形している子どもが多いのだと思います。
親趾の蹴り?=甲出しの結果、最後の最後でも力を入れない
小趾の意識はアナトミートレインという経筋によるつながりで背中がはたらいた結果です。
このつながりは足太陽経筋といって、
足の小趾→踝→ふくらはぎ→ひざ裏→ハムストリングス→お尻→背中→首の後ろと中→頭のてっぺん通って眉の上と鼻と顎関節
背中→広背筋→二の腕→脇→喉笛と顎関節
骨盤の倒れがおしりから足陽太陽筋によって小趾を起こし、背中のはたらきが体を前に倒します。
親趾は、つま先で立った時にバレエでいう甲出しの結果としてはたらくものです。
ちなみに甲出しとは、かかとと趾の付け根の上下の位置を入れ替える動きによってかかとを引き上げたときに足の甲の足首に近い部分を盛り上げるようにして、足裏のアーチに力を入れてつま先立ちや趾先で立つときに趾に力を通すためのテクニックです。
さて、足の親趾のつながりは足太陰経筋といって、
親趾の内側→脛の内側→内転筋→足の付け根→大腰筋→横隔膜
足の付け根→骨盤の前の出っ張り→反対側への腹筋の筋膜→あばら→肩甲骨
と、つながることから、たしかに踏みしめてバランス安定させるために重要ではあります。
しかし、あくまで甲出しの結果です。甲出しによって足の甲と足首の伸びるので、趾は突き込ませるように床につきます。このよう力を通すようにすることで、伸びはするけれど床につき、曲がりはすれど縮みこまらないようにすることができます。
さらに立つときは親趾だけで支えているわけではありません。
内側2本の四角形
人が立つときはもちろん5本の趾すべてに体重がかかるものなのですが、蹴り出す瞬間は
親趾―母趾球
人差し趾―示趾球
の四角形で立っているので、「最後の蹴り出し」も実は親趾と人差し趾で支えられているのです。
人差し趾は中趾と同時に足陽明経筋で体の前をつないでいて、
足の人差し趾と中趾→すねの前→膝→前ももの外側→骨盤の前→シックスパック→首→鼻、あごの関節
骨盤の前→わき→肩甲骨の内側→背骨
となります。さらに、
ひざの外側:薬趾→足少陽経筋
まゆの上:小趾→足太陽経筋
と重なります。
ここに、小趾の奥のつながりである足少陰経筋が
小趾の下→ふくらはぎの内側→内転筋→腸骨筋→背骨の背中側のインナーマッスル
をつなぎます。
趾はアナトミートレインで体幹とつながるので、背中を反らしながらも体の芯ができ、前がはたらくことで反らしすぎもせず、体の横がはたらくのでバランスも取りやすくなることで、動きながらも安定した体にすることができるのです。
参考
薬趾:足少陽経筋
薬趾→ふくらはぎの外側→外もも→お尻の横→脇とあばら→鎖骨と首の横→耳の後ろから側頭部→目の外側と鼻の横
親趾:足厥陰経筋
親趾の上→内くるぶし→ひざの内側→内転筋→恥骨→シックスパック→胸骨
■WT立ち・歩き
親趾―母趾球
人差し趾―示趾球
の四角形で立つことは蹴り出す瞬間だけではなく、ただ立っているときも趾から体幹に力を通すために必要不可欠です。とはいえ、これを理屈も練習もなくできるようになるテクニックがあります。
それは骨ストレッチの立ち方である「WT立ち」です。
✅中趾を正面して立つ
ことで、ひざとつま先の向きをそろえることによって、ひざのブレによるケガや痛みを、
内側に倒れる→お皿の骨折、内側の靭帯の断裂
外側に倒れる→外ももの張り、すねの外側の痛み
防ぐことにもつながります。
つま先とひざの向きをそろえるときは、
かかとを軽く上げることで
付け根とかかとの位置を入れ替えるように
中趾を正面に向ける
のです。
こうすることですべての趾の先に体重を乗せることができ、「趾のアーチ」と「足裏のアーチ」での「かかと・つけ根・趾先」の縦の3点で立つことができます。
はじめてWTで立つと内股に感じ、ひざが少し曲がったように感じるかもですが、それは前ももだけに力を入れることでひざを必要以上に反らすことで逆折りの状態にしていたからです。
外側
内側
前側
後ろ側
が均等に力が入ることで、ひざにあそびをもたせ、ゆるめて立つことができるのです。
中指を正面に向けて歩くことで、人差し趾が平行になります。すると靴底の趾の付け根あたりがすり減るという結果で体重の偏りがなくなってくるのです。
WTで立った状態から小趾を意識するとひざの上下で動くのではなく、倒れることを利用して前に進むことができます。このときに、みぞおちが前に引っ張られるようになることで、みぞおちからでた脚をわき腹から動かすことによって、行きたい方向を見ながら歩くことができるのです。
これは同時に骨盤を主体的に動かすことによって、ひざを伸ばして、堂々と大股で歩くことにもなり、骨盤の動きによって変わり続ける姿勢が心の回復にもなるのです。
さらにこのことによって
付け根とかかとの位置を入れ替えるように
かかとを前に出す
または、後ろに下げる
ことでひざを痛めることなく足を開いたり閉じたり、回転することもできるのです。