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小原大典「時のからだ」研究ノート

からだや意識の使い方をほんの少し変えるだけで、心身の自由度は大きく高まり、全く違ったやり方やものの見方が出来るようになります。日常のあらゆる場面で応用可能な多次元的視点を育て、直…
心身の自由度と生命力を高める身体技法や視点、考え方を紹介しつつ、それらを日常生活や旅先で実践的に活…
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2024年10月の記事一覧

ツォルキンの対称性と聖なる数の秩序

ツォルキンとはユカテコ語で「日の計数(勘定)」、つまり「暦」を意味する。一般には、古代マヤ文明で用いられた260日周期の儀式暦(神聖暦)を指す用語だが、古代マヤにおいてそれが何と呼ばれていたのかは、実は不明である。たまにツォルキン暦と書く人を見かけるが、それだと「日を数える暦」とか「暦暦」みたいな妙なことになってしまうので注意が必要だ。 それはさておき、「13の月の暦」の中にもツォルキンの仕組みは取り入れられている。あえて「仕組み」という断りを入れているのは、数えている日付

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健康の極意書『天眞療法』の活用法

私は多様な分野の多くの先人たちからインスピレーションを受けつつ、自然と人間に対する探究を続けて来たが、その中でも特に長い期間に渡って強い影響を受け続けて来たのが、肥田春充(1883〜1956)という人物である。 拙著『天地人々ワレ一体』の冒頭でも触れているが、「人間の可能性」を探っていた私にとって、写真や動画を通じて実在したことが確認できる人物の中で、誰よりもインパクトがあり、魅力的な存在だったのだ。 しかも、春充はその存在や動きを通じて真の健康を体現していただけでなく、

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ペンギンスタンド体操の新要諦と中心力

2023年2月27日にUPした【ペンギンスタンド体操】には、「時のからだ研究ノート」読者向けの限定公開動画と共に、動画中でも述べている注意点を11の項目にして記してある。それらの注意点に対する変更は今も一切無いが、私自身の稽古の進展によって、この体操の効果をより高められる秘訣に気づいたので、今回はそれをシェアしたいと思う。 その前に、トップ画像の説明をしておこう。9/5(KIN60)に東京国立博物館で神護寺展を観た後、JR上野駅構内でペンスタカフェという店を見つけてお茶をし

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エジプトからの呼びかけ(12)

マリ・ギルギス駅を降りると、すぐに要塞のような石の壁が目に入って来る。一般に、オールド・カイロとしてイメージされている石造りの街並みは、ほぼこのローマ時代につくられた城壁に囲まれたエリアの中にある。地下道をくぐって一歩その中に足を踏み入れると、そこはもうコプト教区の異世界で、外とは異なる時間が流れている。 日付は確かにグレゴリオ暦の2008年3月5日(KIN16)で、場所はエジプトのカイロだと分かっているのだが、時間的にも空間的にも異質な領域だと私には感じられた。 *本記

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