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小林古径記念美術館
上越市で小林古径記念美術館に初めて行ってきました。
雨がぱらつくお天気でしたが、おかげで芝生は青々して、小降りの時に庭の散策もできたので、カンカン照りより良かったのかも。
小林古径は日本画の巨匠で、上越で生まれた人です。
数年前に縁があってボランティア活動で小林古径について勉強しました。
とても清々しい、清廉な絵を描く人だなぁという印象でしたが、今回この小林古径記念美術館を訪れて、特に移築した古径の住まいを見学したら、絵の雰囲気がそのまま映し出されたようなお家でした。
古径邸の印象は、すっきりまとまって邪魔なものがないというか、遮るものがないというか。
言い方があまり良くないかもしれませんが、「目障りなものがない」という清々しさ。
かといって無駄を削ぎ落としたのとはちょっと違う印象。欲しいものがちょうどいい分だけある感じ。
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2階にあがる階段の角が丸くなっていたり、細かいところまでいちいち可愛らしい。日本人の暮らしにフィットする設計だなぁと感じました。
小林古径邸は登録有形文化財だそうです。設計は建築家・吉田五十八(いそや)。
注文する時、無口な古径は吉田に対し、ただ一言「私が好きだという家をつくって下さい」と言っただけでした。
(中略)
住宅完成後、古径はすぐに引っ越さず、半年くらいは眺めて楽しむほど、この住宅を気に入りました。
吉田五十八さん、ホントにいい仕事してます!
夏に行った「民藝」展と通じるところもあるけれど、さらにほどよく力が抜けて角が取れたような、古径邸でした。
記念美術館の方も作品数は少ないものの古径の絵を見ることができて、さらに企画展の「大塚いちお展」(NHKの「みいつけた!」アートディレクターなど。可愛かった)も楽しめました。
機会があれば訪れてみては。
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今日はこの辺で。それではまた。