「ぶつかりおじさん」と「理不尽兄さん」遭遇録
本日の朝、テレビで「ぶつかりおじさん」が話題に上っていました。
そんなニュースを見ていると、私も過去のいや~な思い出が蘇ってきたので、noteに書いておこうと思います。
朝からちょっと爽やかじゃないネタなんですがお許しを…。
ぶつかりおじさん
まず、「ぶつかりおじさん」ね。
一瞬、ネーミングはコミカルな感じなんですが、これは相当タチが悪いです。
私は会社員時代を、ほぼ満員電車に揺られて通勤しておりました。
通勤場所は中央区であったり渋谷区であったりしましたが、いずれもラッシュ時の駅はめちゃくちゃ混んでいる。
あの混雑の中でも人は上手にぶつからないように歩いていて、万が一ぶつかったとしても決して故意ではないことがわかります。
それにぶつかってしまったら、お互いに「あっ!すみません」みたいなやりとりがありますよね。
それとは違って「ぶつかりおじさん」は、意図的(わざと)というのが明らかです。
スピードを落とさず真っすぐぶつかってくるので、こちらがよけなきゃ…と思った瞬間にぶつかります。
そしてぶつかった後もなにもためらうこともなく何も言わず、ぐいぐいと歩いて去っていきます。
ちなみに私の動きがトロいとか、そういう問題ではありません。
しかもぶつかったときにインパクトが一番大きくなるように仕掛けてきますので、ものすごく「痛い」。
華奢な女の人なら倒れてしまってもおかしくない強さです。
痛みももちろんですが、精神的なショックが思ったより大きいんですよね。腹立つけど、振り返った時点でもうおじさんはどこに行ったか分かりません。
しかもそんな人に抗議なんてしたら、さらに何かされそうで怖いですよ。
ぶつかりおじさんには、思い出せるだけでも数回遭遇しました。
今は通勤もないので、全く遭遇しなくなりましたけれど。
そして実は、「ぶつかりおばさん」も少数派ながらいると思っています。
とにかく、彼ら彼女らはストレスまみれで生きているのだろう…ということくらいしか想像できませんが、本当に危険なのでやめていただきたい。
理不尽兄さん
次に、理不尽兄さんのこと。
これも会社員時代のことです。
昨晩も残業があって朝から非常に疲れていた私は、満員電車に乗りたくなくて、バスで通勤することにしました。
バスはとても時間がかかりますが、自宅最寄りのバス停から座って行けるので楽なのです。
で、優先席ではない1人掛けの椅子に座り、下を向いて目を閉じていました。
やはり朝のラッシュ時ですから、バスもだんだんと混んできます。
私が座っている横にも人がたくさん吊革につかまって立ちはじめました。
もちろん、お年寄りや妊婦がいたら譲る気まんまんで座っていますが、とりあえずそのような人は見当たらないので引き続き座っておりました。
そんな時です。
「チッ…。はぁ~。(←舌打ちとため息)
このばばあ、下りねえのかよ」
(え?)
突然自分の頭の上で発せられた若い男性の言葉。
しかし私は言っている意味がよく分からず、何も反応できずにいました。
(なに?私に言ってる?)
するともう一度兄さんは
「チッ…。なんで下りねえんだよ。このくそばばあはよ。」
(ええー!!すごい理不尽なこと言うてる!しかもくそばばあ、て!)
もう私はショックで怖くなってしまって、譲ったほうが良いのか、とか、本当は渋谷まで乗る予定だけど、もう次で降りてしまおうか・・・と、頭の中でぐるぐると考えていました。
するとその兄さんの隣にいた女の人が
「もうやめてよ…、なに言ってるの」
と泣きそうな小声で兄さんを諭しています。
彼女、のようです。
いや、もしや彼女が妊娠をしていたりして、彼女に譲ってほしいということなのかもしれないと思いました。
でもそういった理由ではないらしい、ということは、そのお兄さんの言葉遣いや態度で分かります。
兄さんはその彼女の言葉には耳も貸さず、延々と私の頭上に向かって理不尽な文句を言い続けています。
その彼女が途端にかわいそうになってしまいました。
そういうことを言われている私もショックだけど、自分の彼氏がそんな発言をしていたら相当傷つくでしょう。
周りのお客さんもびっくりしていたと思いますから、彼女としては非常にいたたまれない気持ちだったと思います。
その兄さんも相当何かしらストレスがたまっているのだろうとは思いましたが、もう私はどうしてよいか分からず、まだ渋谷には着いていませんでしたが堪らずバスを降りました。
…遅刻しました。それ以上にショックで心臓がバクバクとしていました。
私はいったいどうしたら良かったのか。
「どうぞ」とすぐに譲れば良かったのかな。
そして私が降りた後、彼女を座らさずにあの兄さんだけが座ったのだろうか…。あの兄さんの感じだと、自分が座ったに違いない。とモヤモヤしました。
いまだにどうしたら良かったのか分かりません。
この理不尽な兄さん然り、ぶつかりおじさん然り、「ストレス社会の産物」と片付けてしまうことは到底できないなあ、と思った次第です。
自分の子どもにも、こういった理不尽な目にあった時の対処法を教えておかなきゃいけない世の中になってしまいました。
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