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『デュラララ!!』から『オッドタクシー』

※最終話やそこに深く関係するネタバレなし※


ネット黎明期のデュラララ!!と、現代のオッドタクシー

『オッドタクシー』を見ていて途中で思ったのが、『デュラララ!!』を見ているときの感覚に近いなという事だった。

一番そこを感じたのは樺沢と矢野の存在だった。ネットというモノの影響力、そしてとてつもなく物騒でダークな現実的暴力。人の悪意の権化とも言えるが、対局的な位置にもある二つの勢力が物語に深く結びついてくる。

そんな客観的な社会の描き方と、今回の描写にあるファンタジー的な要素のリアルな絡みつき方が、デュラララ!!を見ていた時のあのゾクッとする感覚に似ているなと思った。

ただ、ネット黎明期とも言える時代に描かれたデュラララ!!と違うのは、もうネット文化が当たり前のようにどこにでも存在しているということだ。ネットはそこの住人側だけの武器ではなく、矢野たちもSNSから当たり前のように個人の住所を特定している。

そういう文化やテクニックが当たり前のように蔓延っている現代だからこそ、他人事とは思えない恐怖が見ているこっちまで伝わってくるあたり、オッドタクシーはまた違うものを見せてくれる。

時代と共に表現方法やモノの見方が、現実世界と同様に変わっていく姿を、デュラララ!!からオッドタクシーへの変遷に見ることが出来たと思う。

外様声優陣の活躍

今作の特徴の一つといえば、動物のようにデフォルメされたキャラクターと、そこに声を当てている外様声優とも言える芸人さん方だろう。

それぞれがしっかりとキャラ立ちしていて、だからといってイタズラに目立とうともせず、作品の中の一つの歯車として機能していた。

芸人さんが多すぎるから目立たないのかな?と最初は思っていたけど、花江夏樹さんやをはじめとした売れっ子で実力のある声優陣と絡みのあるシーンでも特に悪目立ちすることはなく、むしろ声優には出せない現実味がにじみ出ていた。

今回、そんな芸人声優陣の中でMVPを挙げるとしたら、ミキのお二人かな、と思う。双子の警官役で、弟の方はバカっぽいキャラでボケやツッコミも多いキャラだったが、変にコント風にヘタっぽくならず、ちゃんと作品性を保ったままコメディになっていたし、兄の方はシリアスな部分を担当することが多く、緊張感があるシーンでもすごく良い演技だった。

ある時、声優の小野坂昌也さんが、プロの声優以外が声優をやると、発声が違うからマイクの感度を周りのノイズも拾ってしまうぐらいに上げなくてはならず、結果的に音のバランス等にも影響して違和感が出てしまうと話していた。

もしかしたら、このコロナ禍でアフレコを個別に行うようになって、それぞれの音のバランスに合わせた録音や、演技指導が出来たのかもしれない。もしそうだとしたら、このアニメを作るタイミングとしてはベストだったのかもしれない。もちろん、複雑ではあるが・・・。

挿入歌『壁の向こうに笑い声を聞きましたか』

作中に出てくるお笑いコンビ「ホモサピエンス」にスポットを当てた回(ネタバレ回避のため詳細は省略)に挿入歌として使われていたこの曲、『壁の向こうに笑い声を聞きましたか』(MV: https://www.youtube.com/watch?v=DnvPQoen0QI )がとにかく好きだった!!!!

BGMで流れ始めた時に、(竹原ピストルさんかな?)と思ってShazamで検索してみたら違う方で驚いた。そして見終わったあとにFullをちゃんと聞いてみるとなんといい曲か!!

あれ以来、サブスクで延々とヘビロテしている。

この曲を作っているのがトニーフランクさん(元:馬と魚)だと知って余計に驚いた。これからも頑張ってください。

文末(あとがき)

note3本目にして番外編的なアニメの話になってしまいましたが、どうしてもどこかに書きたかったんです・・・。

これからも映画を中心に、ハマってしまったアニメやマンガ、ゲームの話も書いていけたらなと思ってるので、よろしくお願いします。

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