ビジュアル思考で解き明かすお金の流れ
会計について詳しくなりたいといつも思う社会人あるある。
そもそも仕事をしているんだから会社のお金周りには敏感になっておきたい。稟議申請や経費精算は身近な話題だ。最近、仕事をする上で予算管理に少し関わり、採用の予算においてB/Sを意識することも増えてきた。
今の立場になって、より会社のお金周りというのを意識するようになった。
たとえば、交通費が会社から出たとしても会社のお金。出張費が出るとしても交通費が安くなるなら新幹線なり飛行機なり得割を意識したい。もちろん、そんなこと気にせず成果が出せるならそれに越したことはない。
DevRelチームに所属しているとイベント費用や来年の予算が気になってくる。イベント参加においてブースに出たいとなればそれなりのお金が必要だ。どこから出るのか出すのか。また成果は効果はとなってくる。
個人事業主の経験があると確定申告を経験する。副業経験や青色申告で勘定項目を一度意識すると、所属する会社のIRも気になるものだ。経費がいくらあっても売上が立たなきゃ、利益がでなきゃが気になってくる。
やはり何度かやろうとしては挫折した日照簿記三級は最低限取っておいた方がいいのだろうか。会計の専門家にならなくても知っておきたいレベルってどの程度なものか。そう気になる日々は送っていた。
この身近な経験のループが頭を巡る10数年だったが、最近一気にスッキリする体験があったのでまとめておく。
何度か勉強しようとしてはつまずいていた決算書を読む時代
会計といえば、財務三表(P/L,B/S,キャッシュフロー)となる。略称名や噛まずに貸借対照表は言えるようになってきたが、基本ここでつまずいていた。ただ、今さらっと言えるようになったのはいくつか勉強できたからに思う。
今でも書店で見かける財務3表を読み解く方法。会計や簿記の知識がないといけないと意気込まなくてもこの本で当時は安心できた。ただ、実践しないとふーんなるほどで終わっていたのがこの時代だった。
決算書ぐらい読めないとなんて話はでてくるが、実際に読んでも面白みがわからない。他にもわかった!とはなる本を毎年のようにいくつか読んだが日々の暮らしとは結び付かなかった。
時は流れて、5,6年ほど前に個人で白色や青色申告を経験したあたりから、B/SやP/Lが最低限必要で気にするようになっていた。結局、実践しないとイメージできないものだなというふりかえりである。
ビジュアルで考えるお金の流れ
最近はビジュアル化の流れがり、ボックス図で考える機会が増えてきた。
投資ブームもあるのだろうが、IRがそもそも読みやすかったり、ただの数字の羅列がボックス図でもってぱっと見でわかりやすい時代になってきた。今なら、IRや会社四季報を読む要点箇所もわかる。
そのきっかけになった一番初めにそういうことかとなったのこちらの本。「お金の流れ」がたった1つの図法でぜんぶわかる 会計の地図。会計というレンズを通してお金の流れに気づく。
今までのこの手の本で用語と関係性はなんとなくのイメージだったのが、点と点が線となりつながり図になるところまでイメージがついた。なにより、図を読んでいるだけでお金の流れがわかる。
なお、今だと全文無料で公開されている。
なかでものれんの話が好きで、BSに乗らない現在価値という考えは、ブランドや信用という意味で仕事をしていて身近に感じることができた。数字じゃ表現できないことを扱うからこそ、時価総額とも関係してくる。
そうするとブランド認知向上の活動は必ずしも数字の単純計算じゃないこともわかる。コツコツした信頼も大事だ。そして一気にくずれるのは未来を提案できなくなったときだろう。
経済は血液となるお金の循環とはいうが、会社の会計という視点でのお金の流れが株主やお客を含めてみえてくる。キャッシュフローもBSとPLを並べてこう考えればいいのかとようやく頭に入った。
今もこの用語がイメージとなる図で右と左のお金の貸借の関係が言えるような図解の理解を得たので、会社の決算書が読みやすくなった。
会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方
例えば、こちらの本読むとようやく決算書を読むおもしろさがわかる。B/SとP/Lをクイズ形式で学べるので答えに納得できる知識がついてきた。これもビジュアルの妙で数字がただ並んだ状態より頭に入りやすい。
ただ、その程度には止まる。まだ決算書レベルの話でもうあと一歩何かがという状態だった。会計で見えてきたこの流れが結果として、会社でどう扱われていくのだろうかと。
会計+ファイナンスを意識するようになって視界が開けた
会社とお金の関係がわからないのは、全体が見えていないだけだった。
こちらのあわせて学ぶ 会計&ファイナンス入門講座を手にするきかっけの動画をたまたまYoutubeで見かけてそういうことだったのかとようやく納得した。
会社はキャッシュの最大化を目的とするので、ファイナンスについても知る必要があり、道具として会計の知識が必要という話なだけなのだ。株式会社がお金お金というのは当たり前でそもそもゼニの最大化が目的。
そうなるとM&A戦略やらコスト削減やら時価総額となる株価が気になるとなるのはそりゃそうかと経営の立場の人の考えの一旦が垣間見えた。こんなにも固定費削減や単価の上げ下げが企業実態に直結するものなんだ。
これがわかると、俄然会計とファイナンスっておもしろい。会社のお金の流れっておもしろいと思えるようになった。インフレ時代になると、コストカットだったデフレ時代と比較して単価を見る時代にシフトしている。
社会人なら知って行きたいと思いつつなかなか頭に入らない箇所がこれでようやくスッキリした。本書はROICまでは頭に入れて、後半はやや専門的なのでキーワードだけ押さえておきたい。
この全体像がわかっていないだけだったんだと本書でようやく腑に落ちた。
お金の流れが意識できると戦略も変わる
お金の流れが見えてくると、それぞれの部署や立場の人の考え方も想像できるようになった。これはほんと最近のことで、実体験と関係者とのやりとりとビジュアルイメージと実際の数字とのにらめっこの積み重ねの結果だ。
これらの経験が立場や社会人の年数でもってカチッとはまった瞬間がつい最近だった。そうするとレバレッジポイントや全体の俯瞰にお金を添えた戦略で想像することができるようになった。
ブランド価値の話をのれんとしたのも、今の自分の立場をBS視点で説明できそうに思ったし、経費の使い方ももうちょっとうまくなりそうだし説明できそうに思った。
今はまった瞬間なのでこの状態を動かしてみると視野が広がっておもしろいなと思っているところである。というまとめ。