ソフトウェアエンジニア採用をフロー効率を意識して改善した話の続き
予告通り、採用のフロー効率を見直したお話を登壇してきました。
ソフトウェアエンジニア採用をフロー効率を意識して改善した話を、【オフライン開催】夏のジンジニアMeetup! - connpassで登壇しました。めちゃくちゃ勉強になる集まりでうなずきながらツイート(Post!)しました。
みなさんの反応はこちらにまとまっております。また、続々とレポートも公開されておりますので、楽しみですね。
発表自体は5分間のLT(Lightning Talks)でしたので、私の資料の補足をこちらではまとめておきます。ようするに発表のために切り捨たスライドの没案を添えてお話します。
発表時間が20分近くあれば以下の話も添えていたので続きの回です。
顧客の姿を想像するとフロー効率を考えることができる
発表では、候補者(転職希望者・潜在層)の意欲を支援することに注目しました。その方々を顧客と定義しています。顧客の立場にたって、望むことや困っていることを想像すると上記図のような準備期間の長さが見えてきます。
そのうちの一つにカジュアル面談のフローに注目したというのが本発表のテーマですね。なお、企業側の都合は候補者を増やそうとするとやることが増えるので、どうしても人手不足で分業化になる側面があります。
カジュアル面談成立までの流れはたくさんある
上記図のとおりですが、カジュアル面談をするためには、一人で全てをこなすにはやることが多いです。よって、効率をあげるか人を増やすかという話になります。まずは作業効率を上げることが思い浮かびます。
やることがたくさんあるので、スカウトメールを送る時間が1時間しかかけることができないとします。たくさんの人と接点を持つにはどうすればいいでしょうか?メール一通送るのに30分かかっていたとしましょう。
この課題の改善策に15分で書けるようになったとします。1時間で4通送ることができるようになったので2倍です。カジュアル面談希望の返信が1人いれば、1時間で1人が成立の成果となります。
この返信率(25%)が目標数字としてOKだった場合、もっとたくさん送りたいとなると、返信率を上げるかメール文面にかける時間を削減する方法が思い浮かびます。ここで、ノウハウの横展開や人を増やす発想が浮かびます。
役割を振り分けた場合は自分のタスクに集中することができるのでタスクの効率があがります。さきほどの文面や返信率について効率をあげることに集中することもできるでしょう。
ところが、発表のとおりですが、これらの人をフローユニットと定義すると増えた数だけ、フロー効率が低下する可能性が高まります。
問題はここでいう効率(人・タスク)の対象がフロー効率なのかリソース効率なのかを見極める必要があります。その打ち手にオペレーション戦略としてのリーンの考えを用いるとよさそうだという話をしました。
リソース効率から上げた時に起きること
結論から言うと、上記図のとおりで、人を増やして個々のタスクを最適化した結果、これらのフローが繰り返される可能性があります。この図の候補者が仮に提案された日程が合わない場合、面談調整からやりなおしです。
そもそも面談をする人は別業務があり、日程をあわせるのも大変でしょう。だから、面談を調整する人がおり、たくさんの候補者と連絡する必要性にせまられます。何度も繰り返しますが、リソース効率は高く見えますね。
ところが、フロー効率視点でみたとき、それも顧客となる候補者から見た時は、なかなか連絡がないとか、カジュアル面談が成立しないといったことがおきます。
候補者となる顧客は他にも用事や仕事があるでしょう。他の企業とカジュアル面談の調整を並行しているときは、日程調整だけにそれなりの時間が取られることが想像されます。
本来のゴールとは何か?
このような効率の無理・無駄がフローの中には数多くありますし生まれます。その無駄をまずは減らすことが結果的には全体効率の最適化につながるという俯瞰の視座が求められます。
それが戦略(略する。捨てる。)であり、俯瞰の地図としてマーケティングの考えを用いると、発見があったというのが近年の考え方であり、私も参考にしたフレームワークとなります。
ただ、この話の注意点としては、本来のゴールとはなんでしょうか?カジュアル面談成立がゴールでしょうか。それとも、上記のファネル図より応募があれば内定があれば内定が承諾されればOKでしょうか。
リソース効率視点で個々の役割を分けた場合、それぞれのゴールは上記となります。私が発表で伝えたカジュアル面談成立数も役割としては効率を上げた結果に見えます。
しかし、今回の話は俯瞰の視座から見下ろすとプロセスの一側面を見たにすぎません。まとめでも伝えましたが、他のフローも重要ですし、もしかしたらそもそもこの途中のフローがユニットとして不要の可能性すらあります。
たとえば、それが今回の集まりの冒頭のころちゃんのリファラルの話であり、ABM(アカウントベースドマーケティング)といった考え方が求められるシーンもあります。これも戦略によって戦術が変わります。
また、リソース効率に目を向けていると、てつのすけさんの発表であった手段の目的化に陥る可能性があります。フロー効率がおざなりになるのはこの現象が発生しているからかもしれません。
ちなみに、ゴールの話ですが、会社で候補者が活躍することまで想像を広げると、組織開発の必要性が浮かびます。そもそも内定承諾がゴールではなく、組織の中で活躍することがゴール設定の一つでしょう。
その発想であれば、あんどぅさんの発表のようなエンジニア体制から採用を考える手法も自然と生まれるはずです。
量が質に転化するとき
今回の発表は上半期の半年の一プロセスの説明でした。
私はすでにカジュアル面談数を上げる方法は確立したので、その質の追求は終わっています。フロー効率の話より、闇雲はよくないのですが、質を追求するには量が必要なことも感じていました。
そこで、今ある数字の10倍を目指しました。その結果、他の数字の変化が興味深く分析中のフェーズです。ただし、元々はなぜこれをしているのか?別にやらなくてもいいのでは?といった視座は常に必要です。
この本を最近何度も読み直すようになったのですが、イシューからはじめよ。リーンはオペレーション戦略です。打ち手を考えるための解の質をあげるために日々戦略を前提とした行動が必要と感じています。
ふりかえり
今日までの日々は大変濃い時間であり、みなさんの発表のすばらしさと懇親会での楽しさが心に残ります。そして、手伝ってくださった方には感謝を伝えたいのですが、まずはみなさんありがとうございますの気持ちです。
このお話は20分間しゃべるとしたらで話の続きとしました。あと10分あれば、カジュアル面談というワンテーマでしたので、その手法のヒントや効率化といった話ができましたが、アンミカさんの名言でしめましょう。
改善の俯瞰と戦略を考える時間を作る日々です。