採用マーケティングファネルの効率化をThis is Leanで言語化
エンジニア採用でフロー効率を改善したのだと言語化することができた。
This is Lean 「リソース」にとらわれずチームを変える新時代のリーン・マネジメントを読んだ。リーンとはオペレーション戦略のこと。リソース効率よりも先にフロー効率に力を入れる(p.200)アドバイスが響いた。
フロー効率に目を向けるリトルの法則。 スループット時間の高変動と稼働率の指数関係を示すキングマンの公式。ソフトウェア世界に限らず、フローユニット目線を持つ効率が顧客目線と言えることが見えてくる。
トヨタ生産方式からリーンの歴史を学べる引用が多々あるのもすばらしく、リーンってなに?を言語化できる。リソース不足でもフロー効率の結果が顧客(内部顧客も)に正しい価値を届けることができる。
チームワークや継続的な改善を科学的手法を用いる理由がここにあるとわかると仕事のすべてに思えた。ビジネス戦略(what)である価値とコストのバランスのHowをオペレーション戦略であるリーンで対応する。
このとき、フロー効率とリソース効率のマトリクスのどこに位置しているかの認識と対策が必要であり、自身の普段の仕事に落とし込めることができた。
変動の主たるなる要因は人間だ。働く人も含まれる。チームワークや振舞いの共通性が求められのは、この変動を減らすためと言える。よく聞くトヨタの5Sも変動の削減に貢献しているのだ。
見える化とは変動の見える化であり、その全容を俯瞰の視座でもって示す自動化の地図が戦略上必要になる。顧客の変動が大きいと捉えるのは相手の求めることを理解および共感していないからだ。
これがバチッとハマった瞬間があって、大変感動した読書体験となった。
フロー効率とリソース効率を意識して採用フローを見直していた
フロー効率のシンプルさは最近の自身の活動にインパクトを与えた。そうか。そうだったのか。私がやっていたことは、フロー効率の最適化だったのかと。
最近、ソフトウェアエンジニア採用を担当している。
限られたリソースで採用マーケティングファネルに基づいた活動がどの効率でできるのかと考えていた。結果的にはフローを見直したことになるのだが、その言語化に本書が役立った。
採用認知活動においてダイレクトリクルーティングの文章にかける時間を短くするというアイデアはリソース効率改善で思いつく。ただ、そもそもそのフローがいるのか?という考え方が先に必要になる。
これは顧客視点が大事でニーズを知る必要がある。採用なら、そもそも相手が転職をどこまで考えているのか。また、メールを受けたときにどのような反応を示すのか、次の行動にうつるのかといった想像力が重要になる。
実際に相手の立場にたつにはシミュレーションともしくはそもそも転職をすれば(なかなかそういうわけにはいかないが)さまざまなシチュエーションを経験することになるだろう。
そのフローユニット視点でフロー効率を考えることが顧客のためになる。私は採用フローの「興味・関心」において以下のフローより課題と捉えた箇所を改善することができた。
ダイレクトリクルーティングの媒体を選ぶ
ダイレクトリクルーティングを送る相手を決める
ダイレクトリクルーティングを実際に送る
返事が来た人とカジュアル面談のセッティングをする
カジュアル面談をする人を決める
カジュアル面談をする
カジュアル面談後のアプローチをする
この一連のフローを相手が応募するまでをゴールと設定してフロー効率とリソース効率の改善を実施した。結果的には少ないリソースでたくさんの人と接点を持つことができた。昨対比で示せるので比較でまとめたい。
ゴール設定や目的によるが、タッチポイントの視点ではさまざまな人と関わり、たくさん会社の文化や魅力を伝えることができた。これはDevRelとしても関わってくる大事な接点だ。
もちろん、応募して実際に選考・内定となるのが採用フローのひとつのゴールだが、そのプロセスにおいてさまざまな道のりがあり、特にフロー効率を見直す必要があることを実感している。
そんな、採用のフロー効率を見直したお話を近々登壇予定なので、資料を作成して公開できるようにしたい。