ありがとうの数が多い環境で育つその人の資質
ありがとうと言われた行動がその人に向いていることかもしれない。
「いつでも転職できる」を武器にする 市場価値に左右されない「自分軸」の作り方を読んだ。昨今の転職事情について採用側としても詳しくなっておかねばの気持ちで手に取った。今時の転職論は社外異動だなと。
社内異動が叶わないから異動を社外に求める。ごく自然な拡張思考に思う。そのために得たいスキルはどこにいっても通用するポーダブルスキルとなるのだろう。
その確認に該当の会社の退職者のその後の活躍っぷりを尺度としている。ポーダブルスキルであれば、どこにいっても通用するという意味だ。そんなスキルを得たいとフェーズによって会社が選ばれることもあるだろう。
特にアルムナイ採用の有無は確かにと頷く。社外移動なんだから戻ってくることもありえるし、戻ることも推奨している会社は強い。実際に広報ブログでそのことをアピールしている会社も少なくない。
本書では特に大人の自己紹介(過去=根拠・実績+未来=提供価値)を用意する箇所が参考になる。これは、採用面接の際に聞きたいしアピールしたい箇所となるだろう。本書では丸暗記しておこうとある。
ありがとうの数がカギになる
大人の自己紹介を作ろという気持ちにたってみたときに、「やりたいこと」を思い浮かべがちだろうが、本書では「情報」に過ぎないと切る。むしろ、ありがとうの数を気にしたほうがいいとあった。
ありがとうの数だけブレないその人なりの資質がある視点は目から鱗。
つまり、ありがとうと言われることが少ない環境は、自分にあってないことになる。そもそも入社がありがとうだ。選んでくれてありがとう。もちろん、その後の活躍を期待している。すごいからありがとうだ。
自分がいる環境に当てはめると人にありがとう!という機会が多い。その人だかこそ、その人の資質だからこそやれているとみえる機会が多い。自分だったらという比較ではなく、その人だからの期待感にありがとう。
お互いにありがとうを言える文化は逆説的には、その人の資質が活かされた環境と言える。褒め合うことのよしあし(ウィンセッション(Win-session)など)はあるが、少ないよりはよさそうだ。
面接時にもありがとうの数や周りからありがとうと言われることは聞いてみたい。その人の実績にあわせて周囲の反応はどんな期待感を寄せたのだろう。社内であれば日々の中で気がついていきたいことだ。
ありがとうが少ないということは、その人にとって仕事がうまく回っていないということでもある。そりゃ、エンゲージメントサーベイも気にする項目になる。
つまり、承認の有無を確認することは組織運営にとってもけっこう合理的な基準なのかもしれない。