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今さら聞けない法人基礎知識I キャッシュフロー(その1)


キャッシュフローってなんでしょう?

会社の経営者の方とお話ししていると「その提案いいんだけどキャッシュフローがなー」と断られた経験は誰にでもあるのではないでしょうか?

なんとなくキャッシュフロー=使えるお金 といった漠然としたイメージで流していませんでしょうか?

間違いではありませんが、これでは「あーお金がないからしかたないなー」と営業を諦めるしかなくなってしまいます。

実際キャッシュフローの計算方法や考え方をあげていきます。

1、キャッシュフローの計算をする

まず最も簡単な計算式です。

キャッシュフロー=税引後利益➕減価償却費 です。

この式の意味ですが、まず税引後利益を使う理由は、税金は実際にお金が出て行くのでお金が出て行ったあとの税引後利益をつかいます。

それに減価償却費を足すのは減価償却費はお金が出ていかないのに経費計上されるからです。(減価償却費については別の回に説明します)

そのほかにも何か車や株を売った時に出た損失なんかも実際にはお金は出て行ってないのでキャッシュフロー計算時に足します。

つまりキャッシュフローは儲かっているかどうかではなく、経営をしていくなかでお金が増えているか、増えていないかを表す数字です。

今お金があるかどうかではありません。「キャッシュフローがなー」という意味は今は大丈夫だけど、その商品を買うとお金がふえないよー」という意味です。

実際の例です。

株式会社キャッシュフロー命社は売上が1億円、仕入れ金額が3千万円、人件費や経費関係が6千万円、会社建物の減価償却費が800万円、保険を解約した損失が300万円でした。

株式会社キャッシュフロー命社のキャッシュフローを計算してみます(実際は昨年度との兼合いでもう少し複雑になりますが、昨年度からの変動は考慮しません)。 

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決算はこんな感じになります。

(汚い字はご容赦願います。)

赤字ですね。

しかしキャッシュフローを計算すると

−100万円+800万円+300万円=1,000万円

になりこの会社は今期現金が1千万円増えています。

一概に赤字=キャッシュフローがマイナスというわけではないんです。

つまり、法人とお取引をするにあたり、黒字かどうかも大切ですが、毎年お金が増えていく企業かどうか、また、黒字なのに増えていない場合どうすれば増えるのか、ここに法人取引のチャンスがあります。

(その2)で儲かってるはずなのに、キャッシュフローが赤字の会社について説明したいと思います。  

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