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石見幸三×福良郁雄「成果を出し続ける組織に導くー再現性のメカニズム」ーBMIAリスキリング・セッション(2)

石見幸三×福良郁雄「成果を出し続ける組織に導くー再現性のメカニズム」ーBMIAリスキリング・セッション(1)のつづきです。


組織づくりも「個」からはじまる

石見 ソース原理もそうだけど、個人から始まるみたいなことって言われてるじゃないですか?

福良 ですね。このリスキリング・セッションの第1回目のゲストが嘉村賢州さんで、ソース原理のお話聴きました。

石見 結局、個の集まりが集団だとすると、個を最初に扱わない限り、組織とか社会って扱えないんだってわかったんですよ。でも、16年前に最初に提唱したときには、「なんじゃらほい?っ」ていう感じだったんですよ。

福良 それを考えるとすごいですよね。16年前か……。

石見 20年前弱からコーチングを始めて、ずーっと経営者のコーチングしてきてたなかで、「組織ってどうやったらうまくいくんですか」と聞かれて、そのときにモデル化したのがこれなんですよ。

いろんな理論がありますよね。「学習する組織」とか、「U理論」とか、最近ではポジティブ心理学とか出てきました。さまざま名だたる理論があって、それらもずっと追ってきて、これだな、みたいな感じなんですね。削ぎ落とすと結局ここにたどり着く、みたいな感じ。

出典:石見幸三公式ホームページ https://iwamikozo.com/ssr/

石見 繰り返しになりますが、人の持ってる長所や強み、たとえば気が長いとか短いとか、怒りっぽいというようなわかりやすいものも含めて「人材力」です。

ビジョン、ミッション、最近だったらパーパスっていいますね、そういうものも含んで「組織力」。組織が持つ構造を規定するものです。人事コンサルとか、組織づくりのコンサルは、この領域を扱うことが多いですね。

一対一から、多対多まで、面談とか会議とか打ち合わせとかも含めてコミュニケーションといいます。そのコミュニケーションそのものを扱うのが「関係力」です。

だれもが良好な関係性のなかで働きたい

石見 SSR理論は、本のなかでも簡単にご紹介してます。本を書くときに改めて整理したものも含まれていますけど、いろんな人の話を聞くと、みんなチームビルディングやりたいんですよ。働く人に「この会社にいてよかったな」って思ってほしいし(エンゲージメントですね)、満足してほしいと思っているし、もちろん会社として目標達成してほしい、ゴールまで行ってほしいと思ってる。喧嘩することなく、(仲良しとまでいかなくてもいいけど)良い関係性のまま働きたいよねって、だれもが思ってるんですよ。

福良 そりゃそうですよね。

石見 当たり前の話ですよね。実は、この本、当たり前のことしか書いてないんですよ。当たり前のことなのに、なんでうまくいかないのか。本には、5つのステップで書いたんですけど、1から4までのどこかで詰まってるんですよね。だから5までいかない。

レベル1 適切な指示を出す
レベル2 部下の自主性を引き出す
レベル3 教え上手になる
レベル4 任せ上手になる
レベル5 本物のチームを作る

書籍『課長養成講座』より

石見 5(本物のチームを作る)にいきたいっていうご依頼もいただくんですよ。だけど、現場の人の悩みとかうまくいかないことをいろいろ聞いてると、たいてい1から4のどこかのステップが詰まってるんですよ。

福良 なるほど。いつも本を横に置いて参照すればいいわけですね。

石見 そうです。これも本の読み方のひとつで、自分の組織がもしうまくいっていないとしたら、どこの段階で詰まってるのか、なにがうまくできてないのかってことをこの本で検証したり、チェックしたりしてもらえますね。

メンバーをよく見て、お互いの強みを全員が知っておく

福良 いつだったか、石見さんとご飯食べに行ったときに、このあたりの話をしたことがありましたよね。ステップ1から5までの話で、5までいけた人は、5まで来たということが本人にも自覚できるんだって言ってましたね。

僕もこれまでに2回ぐらい、ステップ5までいった感覚があるんですよ。たしかに、個人の特性を認めてくれる組織でした。社会人6年目だったかな、個々人がしっかり立ってて、それをまとめるマネージャーがいた。これを達成しようという定性、定量目標があって、日々のコミュニケーションも、顔見ると飲みに行ったり、ふつうに打ち合わせもやるし、ちょっと悩みごとがあると、すぐホワイトボードを使ってみんなでコミュニケーションしてました。

本にも、1から4のステップがすごくわかりやすく書いてあるので、ぜひみなさんにもやってみていただきたいなと思います。

と思うと、やっぱりここで、どうしたらそれが再現できるんだろうって思うんですよね。

石見 そうなんですよね。

福良 組織にいると、サイロ化が始まり忖度の嵐が始まって、なかなか、5に行き着かない。部下とのコミュニケーションがうまくいかなくて大打撃を受けてしまうとか、けっこうよくある話だと僕は思うんですけど。まずはやってみるしかないのかな。本気の人がひとりいたらできるもんですかね。

石見 ひとりで……、やれると言えばやれるんですけど、やっぱり「人材力」なんですよね。だから、まずやってほしいことは、徹底的に、メンバー一人ひとりをよく見て、その人の得意な仕事と苦手な仕事をちゃんと覚えておく。理解しておく。

個人の特性を診断するツールって世の中にたくさんあるので、そういうツールを使ってちゃんと理解してもらいたいと思うんですけど、でも、ツールを使わなくても、とにかく周りの人が、なにが得意でなにが苦手なのかをつねに見る。ふだんの仕事を見てても、「この人は、この仕事は早くできる。これは遅い」ってわかるはずなので、それを把握することがすべてのスタートだとやっぱり思うんですよ。

どうしても失敗できないとき、ぜったいうまくいかせたいときに大事なことは、いちばん強みを持ってる人に任せるってことなんですよ。そこが弱い人に任せるとうまくいかない。

福良 当たり前のことだけど、そうなんですよね。

石見 うまくいってない人ってそういう感じ。現場で見ててもそう思う。当たり前だけど、すごく大事なことです。

1on1がチャンス!

福良 仕事してると、周りじゃなくて自分を見ちゃいますよね。俺のタスクはなんだっけ、この仕事の期限はいつだっけ、俺が調整しなきゃいけない相手はだれだっけ。だけど、一歩引いてチームのメンバーを見る時間が必要ってことですね。

石見 そうなんですよ。一歩引くっていう感じなのかもしれないけれど、そういうことがわかったりすれば、みんなできるようになる(みんなって言い方するとちょっと語弊あるかもしれないけど)。困ってるよっていう人は、いったんそれをやってもらいたい。

福良 これ、いまのチームでもさっそくやってみようかな。

石見 1on1面談とかあるんだったら、ふつうに聞いてみればいい。そのための1on1だから。得意な仕事とか苦手な仕事ってやっててどうなの? とか、教えてくれる? とかって。

福良 僕はそういうの聞くの得意なタイプです(笑)。

石見 ですよね。そういうことを聞くことで、部下はすごく安心するし、うれしい。自分のことに理解があるとか、自分のことを知ってくれようとしてるって思いますよね。

福良 『Listen』の篠田真貴子さんもそういう話されてましたね。

石見 コンサルに入っていると、マネージャーに「1on1で、なにを聞けばいいかわからない」って、よく言われるんですけど、わからなかったら、その人が得意な仕事、苦手な仕事とか、どんな経験してきて、どんな経験がちょっと足りてないと思ってるか、とか、そんなこと聞くだけでもいいはずなんですよ。

人には弱みがかならずある

福良 チャットに質問いただきました。「まだ本は読んでないのですが、パフォーマンスの高い良い組織であるためには、メンバー相互のリスペクトが存在することがいちばん重要だと私は考えています。メンバー間のリスペクトはSSR理論では関係力に入るのでしょうか。また部下が上司より偉いという意識がある人は、部下をリスペクトできない状態に陥りがちで、それが組織づくりの問題ではないかと考えています」

石見 質問ありがとうございます。人材力の話ですね。人には強みがあるのと同時に弱みがあるっていうことをみんな知るってことが大事なんです。僕、よく言うんですけど、人間は神様じゃない。だから必ず弱みがあるんですよ。弱みがない人間なんていないんです。

自分が持ってない強みを持ってる人を見るとすごいなって思うし、リスペクトするじゃないですか。それって上司部下関係ないんですよ。「俺こんな細かい仕事できないけど、あの人はすごい」ってことあるじゃないですか。

福良 アンケートの集計とか任せたら秒でやってくれたりね。僕がやったら2〜3時間かかりそうなやつ。

石見 そうでしょ。そういうことなんですよ。ある仕事が得意っていうことは、すごいリスペクトできること。自分の強みを認知して、自分の弱みを認知することから実はリスペクトって始まるんですよ。

「自分の弱みはこれ」って認識していれば、そこに強みを持っている人に頼むことができる。そうすると関係性が生まれるじゃないですか。それでその人がやってくれたらめっちゃうれしいでしょ。でも、相手は自分の強みでやってるから楽なんですよ。「え? こんなことで喜んでくれんの?」みたいな。そしてそれはお互いさま、なんですよね。自分も頼まれたらやるじゃないですか。

それには、人に強みがあるのと同時に弱みがあるっていうことをちゃんと知って、お互いがそれを理解すること。リスペクトって、「関係力」と「人材力」のループなんです。この矢印がすごい大事なんですよ。ループしてるってことが大事で、コミュニケーションを通じて相手のことを理解するって言いましたが、仕事を頼むって、組織力なんですよ。で、仕事をやってくれたら「ありがとう」って言う(コミュニケーション=関係力)。

つまり、このサイクルで、結果が出るからリスペクトなんだけど、ポイントは、この人材力というものの捉え方です。上司部下の話もそうなんですよ。つまり、上下で見てるだけで、上司にも強みと弱みがあるってことを本人が理解してない。

MBO(Management By Objectives)って、わりと間違って理解されていることが多くて、英語をそのまま訳すと「目標によって管理する」。だから、目標そのものを管理するんじゃないんですよ。Management By Objectives だから、この目標を達成するのに、なにがいちばん良いかを考えるってことが、本来の上司の役割です。自分が動いたほうがいいのか、部下を動かしたほうがいいのか。そう考えて、はじめて、この「人材力」が生きてくるんですよ。「この仕事は、Aさんが強いから彼に頼もう」ってなった瞬間に、上下関係ないですよね。

フラットの組織をつくらなきゃいけない、それってどうやってつくるんだ? ってみんな思ってるけど、結局、ここなんですよ。人には強みと弱みがあって、どうやったらいちばん良いかを考えるっていうことだけ。めちゃくちゃシンプルなんです。

もちろん上司は責任持たなきゃいけないっていう意味で、最終ジャッジは上司がしますけれど、いちばん可能性が高い手を選ぶっていうことが、結果、上司にとっても評価に直結するんです。

福良 質問いただいた「部下をリスペクトできない上司」は、目標自体を管理しちゃってるのかもしれないですね。

石見 そうですね。いまの話ひとつ取っても、理論が曲がって伝わってることが多いんだと思わされるし、そのことでうまくいかなくなってることが多いんですよ。再現性を高めるためにも、そういうことを丹念に拾っていくってことだと思います。

弱みは見せたくない?

福良 もうひとつ、いただいた質問から。「弱みはどうやって出させればいいのでしょうか」これ、けっこうあるある、ですよね?

石見 単純です。自分から「俺こういうの苦手なんだよね」って言うこと。つまり自己開示っていうやつですね。すごい深い話をしろっていうことでも、プライベートを見せろってことでもなくて、単純に一部の苦手な仕事はこれなんだって、言うだけ。

福良 事務処理苦手……。Excelとか。9月ぐらいに入ったばっかりのメンバーに、「俺、こういうのぜんぜんできないから、やってくんない?」って言ったらすぐやってくれた。

石見 でしょ。自己開示って、人にはそれぞれ得意なこともあれば苦手なことがあるのが原点だから、苦手なことがあるって言ってもぜんぜんいいわけですよ。そのながれで「ところで、◯◯さんは、なにが苦手なの?」って聞けばいいよね。

階段を一歩一歩上るようには成長しない

福良 僕が気になったのは、105ページ。「階段を踏ませてABCの行動を恒常的にできるように……」ここです。

福良 「知らない」から「知ってる」「やってみる」「わかる」「できる」を経て定常的に「している」状態に持っていく。ここまで伴走するのが、やっぱり大事なんだなって本当に思うし。

石見 ちょっと、この話、簡単にしてみましょうか。まず、U理論からちょっとご紹介すると、要は「(Uの)下をくぐるといいよ」っていうことなんです。プロセスで言うと、「保留」「感じ取る」「手放す」「迎え入れる」なんですが、それを簡単な絵にするとこんな感じです。

石見 やってみて、自分のいままでの考え方とかやり方みたいなことを手放していくんですよね。手放したら、瞬間的に「あ、できた!」みたいなことがあって、「こうやってやるんだ」とわかったら、ここから一気に「できる」「している」にいくんですよ。

この「わかる」「できる」っていうところが、みんなうまくいかないから諦めるんですよ。だから、「やってみる」「わかる」「できる」のところに壁があるんです。

ここをうまくくぐられるかどうかが、上司だったり周りの人の関わりによるんですよ。最初からうまくいかないのは当然で、最初は「うまくいかないよね」、「そんなもんだよね」ですよね。それで、「じゃあ、こうやってみたら?」「こういうのいいよね」みたいな感じで、関わっていると、なんとかやり続けることができるんですよ。やり続けたら、ぱっとわかる瞬間があって、「わかる」「できる」に進めるんです。

みんなの頭のなかには、階段のイメージがあって、順番にできるようになるはずって思い込んでるけど、実は順番通りうまくいかなくなるんです。これが真理なんです。うまくいかなくなることがあって、うまくいくんです。

うまくいかない体験をして、それをくぐり抜けたら人は成長するってよく言うじゃないですか。この話と「段階的に身につける」っていうことが、頭のなかで分離してるんですよ。でも本来、この二つは同じ話なんですよ。

これが理解できると、「やってみる」、「わかる」、「できる」まで伴走することがチームづくりに不可欠だし、1on1はそのためにあるっていうことが理解できる。

福良 つまずいたときに相談できる上司がいるチームって、ぜんぜん違いますよね。

強みを生かすために弱みを補強する

福良 次の質問です。「自分の強みや個性は上司にアピールしていて、上司もそれを認めていますが、チームとして必要なミッションを果たすために、どうしても私に向いていない仕事もやる必要があります。その都度、上司は申し訳なさそうな顔で『ごめん、向いてないと思うんだけど』と頼んできますが、これが長く続く場合はこのチームから出たほうがいいですか」。……、究極の質問ですね。

石見 そうですね……。本当に長く続くんだったら出たほうがいいかもしれないけど、でも、もうひとつ大事な視点があるんですよね。たとえば、サッカー選手がヨーロッパに行ったりするじゃないですか。黄金のレフティみたいなね。中村俊輔でも、三苫薫でもいいんですけど、黄金のレフティ、超高校級で、これは絶対プロで通用する足を持ってる左利きの選手がいたとする。でも、もし右が小学生レベルだったら、プロで通用しますかね。

福良 通用しないですよね。

石見 ね? そういうことなんですよ。弱みは、だれしもにあるんだけど、強みを生かすために、つねに弱みを底上げしていくことを、キャリアのなかで考えていかなきゃいけないんですよ。弱みがあまりにも弱すぎたら、それが原因で上にいけないことも大いにあります。弱みが強みになることはないんだけれども、自分のこれからのキャリアのことを考えたときに、弱みを補強することが自分のキャリアにプラスになるんだったら、もうちょっといてもいいんじゃないですか。

福良 なるほど。同じ方からの追加の質問です。「若い頃は、弱みを補完して成長したほうがいいと思いますが、弱みを無理して埋めなくてもいい年齢の目安ってあるんでしょうか。終身成長って意味だとあまり関係ないんですかね」

石見 ある程度のレベルになれば、手放してもいいと思います。業界とか業種とかでだいぶ違うと思いますけどね。ある程度汎用性が利くものでレベル感を得たものなら手放せるけど、より技術的なもの、ITとか、新しい言語がどんどん出てくるからやらざるを得ないようなときはそうじゃないですね。だから業種業態や職種による。っていうのが答えになっちゃう。

弱みは克服したほうがいい?

福良 コメントもいただいています。「向いてない仕事もがんばろうとして周りに被害を撒き散らしてるご高齢の方もいて、そんなに無理してがんばらなくていいいのにな」。これはドキドキしちゃいますね。

石見 良くも悪くも、上司が、そういうふうにがんばらせてるんですよね。でも、その人はその人なりに自分の存在意義をわかってほしいと思ってやってるんだと思います。

そうなったときに、周りが腫れ物に触るようにするんじゃなくて、だれかが「◯◯さんに担当してもらったほうが私たちも楽だし、□□さんも楽じゃないですか」っていう一言が言えるかどうか、ですよね。これも、強み、弱み、得意、不得意の話です(人材力)。だから、やっぱり、ここに対する造詣というか考え方を持つことでいろんなところで生きやすくなるんだと思います。

福良 これ、明日からみんな実践するといいですね。

石見 研修でも必ず引用するんですけど、ドラッカーがこう言ってるんですね。「マネージメントとは組織を構成する人が、その人の強みを生かして成果を上げ、自己を実現し、弱みを無効化するように組織を運営する方法」。

石見 研修でもコンサル先でも、「マネジメントって、なんだと思いますか?」って聞いたときに、これを答える人はほぼいないです。10数年間やってきたけど、ほぼゼロです。っていうぐらい、本当はこういうものだってわかってないんだと思うんですよね。「成果を上げることがマネージメントだ」みたいな感じになってると思います。

(3)につづく


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石見幸三

◎株式会社コーチングファームジャパン代表取締役。課長養成コンサルタント。
◎1975年生まれ。神戸市外国語大学英語学科卒業。外食事業と広告制作事業を持つベンチャー企業に就職し、経営計画や資金調達、人材育成を始めとするバックオフィス立ち上げ運営を担当。6年間で売上高を3倍にする。その後、介護事業の再建と運営を任される役員に転じ、事業再建を果たして運営を軌道に乗せる。
◎2008年に株式会社コーチングファームジャパンを設立。経営者、幹部向けコーチングで4000時間以上セッションを重ねる。「人材投資10倍以上の利益を出す成果」をモットーに、経営危機に陥った企業を半年で再生させ、3年で売上2倍・利益10倍などの実績を残す。また、独自のチームビルディングSSR理論を元に、組織の打ち手が一目でわかる組織診断「ソコアゲ」を開発。組織開発コンサルタント養成事業では200名以上の卒業生を輩出している。

福良郁雄(BMIA理事)

・株式会社野村総合研究所
・FORTHイノベーション・メソッド公認ファシリテーター

入社以来、システム開発に従事していたが、上司に営業への転身を薦められ、お客様に近い立ち位置で仕事を経験していくうち、「お客様の課題をいっしょに伴走しながら(時にしていただきながら)解決する」ことが何よりご褒美になる。これを転機に、「お客様の課題を解決できるサービス」を事業化することに興味を持つ。それ以降、約10年以上、主に証券系システムにおけるビジネスアイデアの事業化を企画の立場で推進。現在は、証券会社向けのバックオフィスシステムとその周辺サービスなどの企画に従事。

BMIAと出会いは、2016年ころ。きっかけは、時の上司との打合せでのお題目。その時のノートを振り返ると、以下のようなメモが。

・お客様に喜ばれるサービス(≠作り手の思いだけのサービス)を企画する
・「構造化」されたものを用いて、チーム内の「共通言語」を醸成する
・組織内で「形式知化」され、蓋然性あるものを「継承」する

基礎、応用講座、FORTHと受講し、実務での実践を通じて思うことは「ビジネスアイデアを事業に変える」ことの面白さ。あとは、様々な障壁があるなか、チームで乗り越え、最後は「美酒」に酔うひととき。


写真・編集 片岡峰子(BMIA事務局長)

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