8月31日
先日参加したポエトリースラムジャパンにて読んだ詩をここにアップします。会場が旧音楽室だったこともあり、発表時にはアドリブを入れたり文章も少し変えたりしましたが、ここには自分の原文を書きます。
夏休みの終わりは悲しい
僕は田舎の生まれだからその日はもう2学期のある日で
東京に来て15年経つけれど
大人になってから自分の生きづらさの要因のひとつが分かって
とてつもなくしんどい日々が続く
そんな8月31日
ずっと夏休みならいいのに
今もどこかで自分がいなくなればみんなしあわせなのになと思う
僕の悲しみは喪失感と変化の怖さ
口下手な僕は説明もまともにできない
悲しみの記憶メモリがキャパオーバーですぐ前のことも忘れてしまう
そんな8月31日
学校の保健室にはいつまでも居られない
家に居てもどこにでも居るような良い子は疲れる
大人になり社会に出ると学校の保健室のような場所は少ない
人混みや静かな場所に紛れてもそれは一瞬
今は泣くことも休むことも許さない社会と人がそこにある
そんな8月31日
自分が生きる世界はすべてにおいて優しいとは限らない
参考までにと読んだ本の内容を実践してもすべて合致するとも思えない
そこに人が居る以上自分の苦しみは終わらない
せめてこの日くらいは人の生きづらさに想いを馳せろよ
口下手な誰かの苦しみにその耳を傾けろよ
つらいときにつらいとやっと言えたその言葉の響きを忘れるなよ
あなたの目の前でやっと泣けたその涙の意味を忘れるなよ
それが8月31日
そして9月1日
目覚めてもしんどいなら子どもも大人も休もうよ
目の前のことが嫌なら環境を変えるのもいいよ
好きな人の前で甘えて泣いたっていいんだよ
人生には保健室が必要なんだ
苦しいなら逃げて、思いきり泣いて、ゆっくり休んで、そして眠って
生きていてほしいから
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