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vol.56 ブルースタジオの不動産物語、を編む(後編)

こんにちは。不動産事業部の髙倉です。

9月も半ばに突入し、2024年も残すところ3ヶ月半となりました。
みなさん、目標を高々と掲げた年始から、少しずつ達成の道筋は見えていますか? 私はと言えば、“今年こそは!“と掲げた目標(プライベートでの)に、1ミクロンも到達できていないことに最近気づきました。あんなに意気揚々と掲げていた目標だったのに…こわいですね、年始の勢いというのは。
しかしまだ3ヶ月半あります。今こそ日々の行いを振り返り、今後に繋げていきたいものです。

ということで、Vol.55(前編)で呈した「果たして、ブルースタジオは不動産会社ではないのでしょうか?」をもとに、Vol.56(後編)では、これまでに培ってきた不動産事業部の歩みについて振り返っていきたいと思います。

“成功は一日にしてならず!”

ではどうぞ!


①ブルースタジオ設立、不動産業のはじまり

<若かりし頃のふたり、目標を抱く>

さかのぼること27年前。広告業界に身を置いていた弊社社長:大地山と建築業界で足場を固めていた弊社専務:大島(当時、共に20代)は、「暮らしとクリエイティブの関係」について、お酒を飲みながらよく語り合っていたそうな。「ひとつの職種だけで独創的な価値など構築できないし、面白いものなんて生まれやしない」という思いを抱いていた2人は、さまざまな関連業界を取り込みながら一貫性を生み出す「クリエイティブ・ディレクション」という役割に着目していました。

大島専務(左)と社長(右)in 2000

当時、ファッション業界では、グッチ(GUCCI)を劇的再生に導いたトム・フォードが活躍しており、企画・流通・ブランディングに関わるプロセスを一貫して行う、まさにクリエイティブ・ディレクションを体現。そんなトム・フォードから着想を得た若かりしき弊社社長(この頃からひらめきがお洒落…と感銘を受ける私…)は、1998年、満を持して広告代理事業・V IやCIに関わるデザインコンサルタントとしてブルースタジオを開業。2000年より、大島専務が参画しました。

<不動産業の前身、前衛的なり>

ここから数年をかけて、建築デザイン部門やリノベーション事業を立ち上げる中、なんと1年ほど仕事のない時期があったり(起業の大変さを感じます…)、大島専務が会社を辞めると言い出したりするなど(ここだけの秘密です)、いくつかの困難を乗り越えてきました。
そしてついに2004年、大型コンバージョンプロジェクト「ラティス青山」により、大きな業績を成し遂げたのです!

ラティス青山(建て替えのため2014年解体)

事業主である日本土地建物株式会社(現 中央日本土地建物)さんから物件資料を頂戴し、まずはブルースタジオのホームページにて、「中古物件をどのように使うか、自分らしい暮らしとは何か」に焦点を当て、「リノベーション」の考え方を発表。その上で、ラティス青山をどのように活用したいか・するべきかというアンケートをホームページ上で募り、約1000人分のアンケートを集めたのです。

その膨大なアンケートを日本土地建物株式会社さんに提出したところ、なんとコンペなしにてラティス青山のプロジェクトを担うことに。商品企画をマーケティング観点で行ったことでリアルな声が届き、自然と企画が生まれ、他社との競合なしにて任されることになったのです。
その後、客付(入居者の募集)においてもすべてブルースタジオが決めたターゲット層に狙いを定めて訴求し、おかげさまで集客は早期成約を達成。プロジェクトは大成功をおさめました(グッドデザイン賞、日本不動産学会業績賞を獲得!)。

20年前…!

これこそまさに、ブルースタジオの不動産業の始まりと言えるでしょう。ち・な・み・に、設計会社の印象が強いブルースタジオですが、ラティス青山よりも後の2005年くらいに初めて設計部署が設立されたので、実は不動産業としての実績の方が先にあったのですよ。

②賃貸管理におけるブルースタジオと他社との違い

<ブルースタジオが手がける管理業とは>

こうして着実に仲介業の幅を広げる中、管理業にも力を入れていくこととなります。

みなさん、今お住まいの物件において、管理会社と交流を持つ機会はどれくらいありますか? 部屋に不具合が生じたり、更新時期がやってきたりなど、おそらく年に1度か2度、あるかないかではないでしょうか。

しかし、ブルースタジオの管理のもとでは、ちょっと違います。若かりしき頃の社長と大島専務がイメージしていた一貫性のあるクリエイティブ・ディレクション。これを今のブルースタジオ的観点でお伝えすると「モノ・コト・ジカン」という役割になります。

モノ:建築設計・環境デザイン
コト:マーケティング、プランニング、ブランディング
ジカン:プロモーション、リーシング、オペレーション

私たち不動産事業部は「ジカン」を担当しています。殊に管理業は、物件の「あるべきすがた」を継続的、進化的に未来へとつなげる役割を担っているので、竣工当時に抱いていた物件への熱量(コンセプトや想い)を持ち続けることが大事です。
メンテナンス、コミュニティづくりはもちろんのこと、経年してもその良さを伝えていく。そういう意識で時間の価値をマネジメントしています。

<コミュニケーションのデザイン>

ラティス青山のプロジェクトで、参加可能な場所づくり、コミュニティ自体を発展させる可能性を見出したブルースタジオ。通常であれば年に1~2度しか管理会社の出る幕はありませんが、ブルースタジオの場合は、入居者様同士やまちとのつながりをつくり、我々もフラットな立場でその場を一緒に楽しませていただきます。その取り組みを一部紹介しますと、

武蔵野市桜堤のバス終着点に建つ<hocco>では、毎月第4日曜日に「日曜市」を開催。
入居者さんだけでなく、まちに暮らすみなさんも参加。おいしくて楽しい時間です。
横浜(飯島町)の山のふもと<SUNKA>で暮らすみなさんと「入居者会」を開催。
共用の広々としたプライベート屋外広場で、夕暮れの空を眺めながらBBQを楽しんでいます。

豊かな暮らしは「コミュニケーションのデザイン」「関係性のリ・デザイン」と考え、温度感を持って継続しています。

また、申込み・契約・管理を一貫して担っているのでスムーズに対応でき、チャットツールを通して、ご意見やご相談を直接お伝えいただけることも入居者様との距離が縮まるポイントではないかと思います。
私たちは、オーナー様・ご入居者様・管理会社(ブルースタジオ)が、イビツではないきれいな三角形で結ばれることを目指しています。

③不動産事業部、成長中…!~私たちが上司に叱られるとき~

<ひしひしと伝わる本気の証>

仕事なので、誰しも怒られるときはありますよね。私も、あなたも、みなさんも。どうしてこんなに怒られるのだろう…と、遠い目になったりした経験を、誰もがお持ちではないでしょうか。不動産事業部の我々も、例外ではありません。
しかし、私はブルースタジオで仕事を重ねるにつれ、気づいたことがあるのです。それは、「怒られる」ではなく「叱られる」だし、叱られポイントは一貫している、ということです。

不動産事業部のSゼネラルマネージャーは、何かにつけて(笑)私たちのことを叱ります。と書くと誤解を生みそうですが、その叱りは当然のものであり、非常に意味があるものだと私たち不動産事業部のスタッフは理解しています。そして、いつも本気で向き合ってくださっている証だと、私は感じています。

<私たちの成長ポイント1/2/3>

仕事なのでいろいろ起こります。小さなことから大きなことまで、さまざまです。しかしその内容が何であれ、最終的に行き着く「叱られポイント=私たちの成長ポイント」は、大きく3つあると考えています。

1.「コミュニケーションとは何か」を今一度考えるべし!
2.「ブルースタジオらしさ」を己の心にしっかり抱くべし!
3.「正しい知識を身につける」努力を日々行うべし!

1.「コミュニケーションとは何か」を今一度考えるべし

多くの仕事において必要とされるコミュニケーション。仕事のみならず、人間同士の間で必要なものです。殊に私たち不動産事業部は、オーナー様と入居者様をつなぎ、ときには他社の管理会社様を通すこともあります。

仲介というと「=間に入る」と思いがちですが、Sマネージャーは言うのです。「仲介=導く」だと。私たちはただ間に入るのではなく、それぞれの立場にある方たちのことを考え、その方たちが理解し動きやすいように、私たちが自ら先立って導くことが大事だと。「導く=相手の気持ちを考える」に繋がるということです。

例えばコミュニケーションエラーが起こったとき、”私は間違ってないのに!” と思うこともあるでしょう(だって人間だもの)。しかし、「仲介=導く」を原点として考えると、自分の改めるべきところがやはり見つかるものなんですよね。

2.「ブルースタジオらしさ」を己の心にしっかり抱くべし

Vol.55でもお伝えしましたが、ブルースタジオが手がけている物件の中には、いわゆる一般的な好条件に当てはまらないものもあります。しかし私たちには、ブルースタジオならではのコンセプトやまちとのつながりがあります。せっかく内覧にご案内させていただいても、成約に繋がらないことが続けば、きっと私たちスタッフがその魅力を伝えられていないということになるでしょう。大事にしているものを伝えられていないことほど無意味で悲しいことはありませんから、私たちはここで改めて「ブルースタジオ」を見つめ直すのです。

また、募集物件をホームページに掲載する、広告を打ち出す、などにしても同じです。「ブルースタジオ」を、しっかり抱えて取り組めているかが問われます。画像の選び方、文章の構成、すべてにおいて「無駄はなく、意味があるもの」を考え抜きます。不動産の仕事といえどもクリエイティブ要素が強く求められ、しかし私個人としてはこれが面白いと思っています。

3.「正しい知識を身につける」努力を日々行うべし

私たち不動産事業部のスタッフは、全員、宅地建物取引士の資格を持っています(現スタッフ)。ですので、基本的知識は当然あるのですが、「不動産」というのがこれまた非常に奥が深いもので。掘れば掘るほど出てくるお金の仕組みや法律のこと…。一筋縄ではいかない案件も多くあります。しかし、このタイミングこそ、まさに我々の成長時期!「私たちがきちんと理解してこそ、お客様に理解していただける」ということを、今一度念頭に置きます。

Sマネージャーは「知識をつけてください」と何度でも言います。「決まりだからそうした」ではなく、「その決まりがなんのためにあるのかを理解してから取り組むべきである」ということです。物事にはすべてきちんと意味があり、その意味を理解することで、自分たちの見解をしっかり持つことができるようになるのです。

④「プロとしての仕事ができているか」

最終的には必ずここに辿り着きます。
Sマネージャー(普段はとても面白く、最終的にはすごく優しい(笑))はこれからも私たちを叱り(鼓舞!?)続けるでしょう。私たちが「プロとしての仕事」を理解しない限り。しかし、そこには愛を感じます。私たちが成長し、自信と信頼を得られるように!

ブルースタジオにしかないものが必ずあります。私たちにしか伝えられない「物件の物語」があります。至らぬ点もありますが、私たちは日々答えを探しながら、オーナー様、お客様、管理会社様と向き合っていきたいと思っています。

「ブルースタジオは不動産会社です」

これは揺るぎない事実であり、それを胸を張って言えるかどうかです。

成功は一日にして成りません。
目の前のことを丁寧に積み重ね、自分たちの仕事に誇りを持ち、私たちは不動産事業部としてブルースタジオの歴史を更新していく所存です。

※記事内のプロジェクトは、実施当時の内容にて紹介しています。
最新の情報やお問合せはホームページへどうぞ。
ブルースタジオホームページ ▶︎ https://www.bluestudio.jp/


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