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映画「ベイビー・ブローカー」を観て

11月9日「ベイビー・ブローカー」という映画を観た。英題は「Broker」。2022年の韓国映画で、是枝 裕和監督の作品だ。

キャストは、ハ・サンヒョン役のソン・ガンホユン・ドンス役のカン・ドンウォンムン・ソヨン役のイ・ジウンアン・スジン役のペ・ドゥナなどである。

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あらすじは、

釜山でクリーニング店を営むサンヒョンは、知り合いで教会の養護施設に勤めるドンスとともに、ドンスの勤務先にある赤ちゃんポストに預けられる乳児を密かに横流しし、子どもを望む夫婦に斡旋する闇の人身売買に手を染めていた。一方、警察の女性青少年課員のスジンは後輩のイとともに、乳児斡旋疑惑のある教会を見張って現場で摘発することを狙っていた。
ある雨の夜、教会の赤ちゃんポストの前に若い女性が乳児を置いて立ち去る。車上で張り込んでいたスジンは、その乳児を赤ちゃんポストに預けた。乳児には名前と「いつか必ず迎えに来る」とだけ書かれたメモが付けられていた。ドンス、そして教会にいたサンヒョンはこの乳児を横流しするため、サンヒョンが自分のワゴン車に乗せて自宅に連れ帰った。スジンはワゴン車を尾行する。
ところが、サンヒョンとドンスの予想外に乳児の母・ソヨンが教会にわが子(ウソン)を探しに現れた。ドンスはソヨンをサンヒョンの自宅に連れて行く。二人に不信感を抱くソヨンだったが、乳児を斡旋して謝礼を得る話を知ると、その現場に同行することになる。ウソンを含めた4人はサンヒョンのワゴン車で取引先の盈徳に向かう。しかし、相手がウソンを値踏みした言葉にソヨンは激高し、取引は不成立となる。次にサンヒョンが向かったのは、ドンスの育った養護施設だった。4人は家族を装って滞在し、次の斡旋話を待つ。在籍する子どもからは兄貴分として慕われるドンスだが、自分の身の上には屈折した感情を抱いていた。ドンスとソヨンは「捨て子」と「捨て子の斡旋」のどちらが悪質かで口論となる。ドンスがその場を去った後、サンヒョンは、捨てられたドンスにも「迎えに来る」という母のメモがあったが果たされなかったことをソヨンに告げる。翌朝、ソヨンはドンスに昨日は言いすぎたと謝った。
スジンは斡旋現場を押さえるために、囮の夫婦を依頼者に仕立てる。しかし、不妊治療法の質問にうまく答えられなかったことで、ドンスとサンヒョンは夫婦を偽の依頼者と見破ってしまう。ワゴン車にはドンスの後輩の男児・ヘジンが紛れ込んでいた。ヘジンは4人の素性と目的を知っていたため送り返せず、同行することになる。5人は次の斡旋が来るまで蔚珍のモーテルで共同生活を送り、次第に親密になっていった。
その頃、警察では釜山で起きたヤクザ殺人の容疑者がソヨンだという話が流れていた。このヤクザは既婚者で、その妻からソヨンはウソンを渡せという電話を受けていた。スジンとイは直接ソヨンと接触し、殺人の話を出して協力を求め、ソヨンはこれに応じて盗聴マイクや車のGPSを仕込む。一方、ウソンが発熱するとサンヒョンとドンスは医者に連れて行った。幸い風邪という診断でウソンはほどなく元気になり、ソヨンは二人に感謝する。
サンヒョンの元に、ソウルに住むという夫婦からの斡旋依頼が届く。ソヨンはサンヒョンとドンスに、売春相手でウソンの父に当たる男を殺し、殺人犯の子にしたくなかったためにウソンを捨てたことを告白した。一方、サンヒョンの知り合いのヤクザ(殺された男の関係者)が、ウソンを連れ戻すために周囲に現れる。5人はKTXでソウルに向かい、依頼者と会う。だが依頼者の出した条件は、今後ソヨンとは会うことも許さないというものだった。ヘジンへの「ご褒美」として5人は遊園地に行く。ソヨンと観覧車に乗ったドンスは、ソヨンと出会って自分の母にも捨てざるを得ない理由があったことを知ったと話す。母を許す必要はないというソヨンに、ドンスはだから代わりにソヨンを許すと答えた。
依頼者との再会合を前にソヨンはスジンと会い、刑が軽くなるとしてその場での自首を勧められる。ソヨンは斡旋依頼者からかけられた言葉をスジンに話し、あの夫婦ならウソンを預けてよいと思ったと述べる。翌日、ソヨンの不在からサンヒョンは彼女が自分たちを売ったと気付く。依頼先に向かう4人の前にサンヒョンの知人のヤクザが現れてサンヒョンが対応、残ったドンスたちが依頼主と会っているところに警察が踏み込んだ。
3年後。サンヒョンは行方不明となったが、スジンに預けられたウソンは元気に成長していた。刑期より半年早く出所したソヨンはガソリンスタンドで働いていた。スジンはウソンの今後を話し合うため、ソヨン、ドンス、ヘジン、依頼主の夫婦を呼び集めて会合を開こうとする。そこに向かうソヨンを追う1台の自動車のフロントガラスには、サンヒョンたち5人で撮影した写真が下げられていた。

出典:Wikipedia

と、いった内容。
で、観終わっての感想。

韓国にも「赤ちゃんポスト」のようなものがあるんだね・・・

映画を観ていて、韓国にも「赤ちゃんポスト」のようなものがあるんだ…と思った。要はこの「赤ちゃんポスト」に預けられた子どもを横流しするブローカーの話である。ストーリー自体は、あってはならないような設定になっている。

テンポの良さで、映画の中に引き込まれてゆく

言ってみれば、ブローカーの犯罪の映画であるが、観賞者である自分は、だんだんと犯人たちに情が移ってゆく。そしてテンポの良さで、映画の中に引き込まれていった。
それぞれ年齢や境遇の違う5人。いつのまにか、まるで家族のような感じになってくる。根っからの犯罪者はいないのかも、と感じた。
さすが是枝監督の作品であると思った。

いい話に見えるが、要は人身売買の話

それでも、いい話に見えるが、要は人身売買の犯罪。
やっぱり、許されざる犯罪ではある。
なかなか題材にしにくい人身売買のストーリーを、コミカルかつホロっと来るストーリーに仕上げている。

よーく考えると、要は乳児の人身売買の話。
あまり笑えない話ではあるのだ。

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