11月9日、「ワールド・オブ・ライズ」という映画を観た。2008年のアメリカ映画で、原題は「Body of Lies」。サー・リドリー・スコット監督の作品だ。
キャストは、ロジャー・フェリス役のレオナルド・ディカプリオ、エド・ホフマン役ラッセル・クロウ、ハニ・サラーム役のマーク・ストロング、アイシャ役のゴルシフテ・ファラハニなどである。
といった内容。
で、観終わっての感想。
机上と現場との温度差
なんだろう。苛立ちを覚える映画である。
その理由は、現場が命がけで仕事をしているのに、本国での指揮官は安全なところでぬくぬくとしているところかもしれない。
現実が見えず、まるでゲームのようにさえ見える。
この温度差が、戦争が終わらない原因なのではないだろうか。
アメリカの傲慢さが見える
アメリカ人が作った映画であるが、”世界の警察アメリカ”をある意味、批判している。そう、人の命があまりにも軽く扱われ、その傲慢さが見えてくる。エドがその傲慢さを演じてくれている。
拷問のシーンに目を背けた
フェリスの拷問シーン。指を金づちで殴る。
思わず目をそむけた。あえてこの残酷なシーンを入れることにより、人と人が争うことの醜さを表現している。
あのシーンを普通に見ることができる人がいたら、逆に怖い。
工作員でなく、人として生きることを決めたフェリス
フェリスは、忠実なアメリカの工作員だった。そして有能であった。
そんな彼が最後に選んだのは、このバカげた争いではなく、愛する女性との生活だった。
それが本来の人間が持つ心なのではないだろうか。
バカげた世界で生きることを止めたフェリスに、共感する自分がいた。