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【私が精神保健福祉士を目指した理由】心理学専攻から精神科へ、そして福祉の道へ

こんにちは、相談支援専門員として独立を目指すソーシャルワーカーの「Ao」です。今回は、私が精神保健福祉士(MHSW)として精神科病院で働くことになった理由についてお話ししたいと思います。少し長いですが、お付き合いいただけたら嬉しいです。


心理学専攻に行ったのは「講義がつまらなかったから」

大学では、社会福祉学科に所属していましたが、正直言って、最初は社会福祉にはあまり興味がありませんでした。「社会福祉の講義がつまらないから、心理学を学んでみよう」という単純な理由で、心理学専攻のコースを選んだのが始まりでした。

しかし、実際に心理学を学び始めると、心理学や精神保健学の世界はそれまでの自分の常識を覆すような別世界で、とにかく面白かったのです。そこから次第に、真剣に心理学を学びたいと思うようになりました。

鬼の担当教授に鍛えられた3年間

私の指導教授は臨床心理の世界では「巨匠」と呼ばれるほどの先生でした。偏屈で、愛想が悪くて、厳しい。でも、なぜか面倒見はよく、ツンデレおじいちゃんみたいな存在でした。

教授のもとで3年間(大学院含む)学んだ私は、面接技法やアセスメントの方法だけでなく、自分の意見をきちんと伝えること、論文の書き方、物事の本質を考える力など、さまざまなスキルを学ぶことができました。このときの経験が、今の自分を支える糧になっています。

ブラック病院での苦い経験

大学院に進学した私は、地元の精神科病院に心理士として就職しました。しかし、そこで待っていたのは、いわゆる「ブラック病院」でした。

病院の環境は劣悪で、看護師やコメディカルスタッフの質も最悪。昭和の精神科病院のイメージがそのまま目の前に広がっているようでした。しかも、心理士は私一人だけ。職場の人間関係も悪く、超慢性期の病棟では学ぶ機会もほとんどありませんでした。

「このままここで働き続けていいのだろうか?」と悩む日々が続きましたが、そんなときに転機が訪れました。

転職とPSW(精神保健福祉士)への道

ある日、大学院の同期だった看護師から「うちの病院に来ないか?」と声をかけられました。条件は「男性の精神保健福祉士として働いてほしい」というものでした。

「この環境から抜け出せるなら……」と思い、迷わずブラック病院を退職。そして、紹介された病院のグループホームで世話人として働きながら、通信制の精神保健福祉士養成課程に通うことになりました。

もちろん、働きながらの勉強は大変でしたが、無事に資格を取得。その後、同法人の地域活動支援センターで相談員として働くことになり、初めて「福祉」の仕事に携わるようになりました。

福祉分野への関心が芽生えた時期

大学時代にはあまり興味のなかった福祉分野でしたが、実際に現場で人と関わる中で、次第に福祉にもやりがいを感じるようになっていました。利用者さんとの対話や、彼らの生活を支える仕事を通じて、自分の専門性を活かしながらサポートできることに充実感を覚えました。

精神科病院への復帰

その後、資格取得から2年後に精神科病院へ異動することになり、デイ・ナイトケア、訪問看護、外来相談などさまざまな業務に取り組むようになりました。仕事内容には満足していましたが、一方で精神保健福祉士としての「古い慣習」に疑問を感じることも少なくありませんでした。

まとめ

私が精神保健福祉士として働くことになったのは、「心理学」から「福祉」への意外な道のりでした。最初はただ興味を持った心理学の世界から、いつの間にか福祉の分野に関心を持ち、自分ができることを探しながら進んできました。

これからも、この経験を活かして精神保健福祉士として、そして「支援者」として成長し続けていけたらと思います。

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