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人生を変えた出来事

私の人生を変えた出来事は何か?と聞かれたら、やはり20代前半でアメリカへ留学した事だと思います。

今回はその理由を考えてみました。

理由① 人生は自分の力で切り拓く

アメリカに留学と聞くと「英語が得意だったんでしょ」と思うかもしれませんが、私は万年「3」しか取れず、どちらかというと不得意教科だったんです。

でも、文化の交流が好きだった私が「留学したい」と親に相談すると、2つの条件を突き付けられました。

  1. ESLには通わない(大学の授業について行ける英語力をつけてから行く)

  2. 留学斡旋業者は使わない(自分でビザのとり方を学び、大学の資料を読み込んで申請していく)

当時通っていた短大にも相談をして、英語の先生が特別授業をつけてもらったり、その他にもバイトがない日は1日8時間くらい自習したり、バイトを2つ掛け持ちしてお金を貯め、大学から資料を取り寄せ、分からないなりに読み込み…と、「何としてでも行く」と決めて、すべての条件をクリアしたんです。

諦めずに、「やる」と決めて、やり抜けば、道は拓かれると実感しました(父親に「本当にやるとは思わなかった」っていまだに言われます)。

理由②私は変じゃない

日本での学生生活の中で、私はどうしても集団から外れてしまう事が多くて、周囲からも「変な子」と言われることが多く悩んでいました。

私の短大は2か月の短期留学が必修だったのですが、その時のホストファミリーに、「あなたの包丁の持ち方はそうなのね!私はこうよ!」と言われたとき、日本では「間違っているから正しなさい」と言われるのに、自分が認められたような気がして心がほんわかしました(日本人がみんな変な持ち方をすると思われたのかもしれないけど)。

そこから、アメリカなら居場所があるかも?と思って、本格的に留学しようと決めたのですが、実際に行ってみると、すごく真面目に授業を受けているのに、椅子に座らず机に座っている女の子がいたり(誰も何も言わない)、私は英語しゃべれないのに、話しかけると絶対にラップで返してくる人がいたり、誰もハロウィンのコスチューム着ていないのに、妖精になって登校するおばさんがいたり(痛いとかなく、みんな好意的に受け取る)となんとも個性豊かで、私なんて至って普通で誰からも「変」と言われることがありませんでした。

そんな中、お友達に「日本ではよく変って言われるんだ」と言ったら、「私は変だとは思わないけど、それはStrangeじゃなくてUniqueって事なんじゃない?」と言ってもらって、それは良いなと思えました。

理由③みんなちがってみんなよい

私が住んでいたところは、色んな人種の住む地域でアメリカ生まれアメリカ育ちだけど、両親がベトナム人だったり、韓国人だったり、メキシコ人だったり、フィリピン人だったり…という感じでみんなバックグラウンドが違うのが当たり前で、自分の前に存在する人を「自分と同じ」と思っていませんでした。

もちろん差別もあったけど、それをするのも自由(もちろんないならない方が良いけど)。宗教が違うのも当たり前。障がいがあったとしても、それが「勉強をしたい」という気持ちの妨げにならないような仕組みが出来ていて、みんながみんなの違いを認め合いながら、時にはいがみ合い、時には話し合い、時には助け合い存在しているなぁと感じました。

人を自分と同じ人だと思わない事で、心の窓を広く開けることが出来るし、分かり合えない事は話し合いやシステムで解決しようと言う気持ちが強くなったと思います。

理由④親や友達からの愛

留学に出発する日、親が飛行機で食べるようにお菓子を買ってきてくれて、中身を見た友達が「わぁ、あんたの好きなお菓子ばっかりだね」って言ったんです。

私は当たり前にもらっていたのに、親は私の好きなモノを選んでくれていて、友達はそれに気付いてくれた。

多分、そういう事っていっぱいあるんだろうなって思いました。私はきっと常に周りの人から沢山の愛のシャワーをもらっているのに、それに気が付かないのはもったいないと思うようになりました。

日本人って、やっぱり感情表現がすごく少ない。私も得意ではないけれど、大切に思っている事が伝わるような言葉がけは日ごろからしたいなと思っています。

理由⑤英語が出来るようになった

一応大学を卒業して帰って来たので、それなりに英語ができるようになりました(今はすっかり忘れちゃってるけど)。

「英語が出来て良かった」と最高に感じたのは育児の時でした。

日本の育児書や先輩からのアドバイスって「この時期は後から考えれば一瞬だから、乗り越えろ」的なものが多いんですよ。

「嘘だろ」って思って英語の育児書を読んでみたら、「起きている問題はこういう原因があるのかも」というのも書いてあったし、「それならこれをしてみて、ダメならこれをしてみて」という具合に何をしたらいいのかも書いてありました。

ただ「頑張れ」と言われるより、次にやることが分かっていると精神的にも大分楽で、自分でも原因を探ろうと観察する気力も生まれ、里帰りもしない、知らない土地での育児でしたがパニックにならずに済みました。

理由その他

他にも、「自分で自分の決断に責任を持つこと(アメリカのアドバイザーは平気で嘘をつくので、自分で調べて自分で納得して決めないといけないから)」や「困ったときは、助けを求める事」「外に出て、人と出逢う事」「使えるものは何でも使う事」などなど学びました。

今から考えると、頑張ったなぁとも思うし、もう少し頑張ればよかったなぁとも思うし、もっと遊べばよかったなぁとも思いますが、総じて良い経験だったと思います!

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