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上司が最後に伝えたかった事
会社の組織変更があり、道半ばで強制終了することが決まったプロジェクトの最後のミーティングがありました。
上司がみんなに最後に伝えたかった事は「学問をしなさい」と「手段が目的にならないように」でした。
①学問をしなさい
プロジェクトのメンバーがやっている仕事って、去年のやり方を踏襲して、深く考えずに1年を過ごすことも出来るんですが、自分のやっている事に興味を持って、その時やる事について1時間でもいいから調べて、少し深く知ろうとするように、と常日頃から言っていました。
学生の頃のように先生に強制されて知識を詰め込むことが「勉強」で、自分で「なんだろう?」と問いを立て、調べていくことを「学問」と言うそうです。
田中角栄も「必要なのは学歴ではなく学問」と言ったとか。
何も考えずに、ただ言われたまま仕事をするのは「奴隷」と一緒で、自分で主体的に問いを立てて、調べてやってみて、思い通りに行ったり/行かなかったりするようになって初めて「自由」になり、仕事が楽しくなる。
部下に学問の楽しさを教えてあげて欲しいし、もし自ら立てた問いを検証したいと言う人がいたら、やらせてあげて欲しい、と言う事でした。
②手段が目的にならないように
去年のやり方を踏襲してやっていると、「この時期は何をする」というのが決まっていて、それを「どのタイミングでするか」だけが議論の争点になってしまいがちです。
上司が警鐘を鳴らしていたのが「なぜそれをするのか?」を考えずに、「この時期だからこれ」と決めつけてしまうのは良くないと言う事でした。
例えば、庭の花に肥料を撒くのであれば、「春に肥料を撒く」と決めて「いつ撒くのか」を考えるのではなく、「肥料を撒くことによってどういう状態を目指しているのか」を考え、「そのために最適な撒き時はいつなのか?」を考えよ、と言う事らしいです。
これも会議を重ねる中で何度も聞いてきた言葉ですが、気をつけていないとすぐに忘れてしまう。
確かに、やらなければいけない1つ1つの事にはすべて目的があって、その目的を達成するようにやらないと、最大の効果は得られないんですよね。
私達の仕事は失敗しても微妙にわかりづらい仕事なので、そこを特に意識して、今回のタイミングはどうだったのかをしっかり検証しておかないと、次に活かすことが出来ません。
「失敗は、そのままにしたら失敗で終わってしまうけど、次に活かせば学びの機会になる。」と言う上司の言葉をちゃんと心に留めておきたいと思いました。
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最後の会議、オンラインミーティングの「退出」ボタンを押すのが嫌だったなぁ…。
私達、頑張った!
後は、みんなの心にどれだけ上司の言葉や姿勢が残って、働き方や生き方に影響してくれるかだけだ。
もう私達に出来ることはないけれど、この2年半は突っ走ったから後悔はない!
ヨシ。