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黄色いリボン / 桜田淳子

1974年リリース。 桜田淳子 の6枚目のシングル曲。
 「黄色いリボン」

作詞:阿久悠 作曲:森田公一

一聴して、これぞまさに「昭和歌謡」と言うべき名曲だと思います。

何といっても特徴的なのはAメロのベースライン。
あからさまにコードのルート音とは異なるベース音が使われていることがわかります。

この曲はkey=Fなので、ダイアトニックコードは次のようになります。

Ⅰ  = F (トニック)
Ⅱm = Gm
Ⅲm = Am
Ⅳ  = B♭ (
サブドミナント
Ⅴ7 = C7 (
ドミナント
Ⅵm = Dm
Ⅶm7-5 = Em7-5

全体的にアウトスケールしている箇所はないので、ほぼすべてダイアトニック内で完結しているように聴こえます。
となると、使用されているコードも上記ダイアトニックコード内で収まるはず
・・・ですが、オンベースコードを使用することによりトライアドに比べて、ちょっち変わったカンジのコード感を醸し出すことに成功しています。

耳コピしてみると、Aメロの進行は次のようになっていることがわかります。

F (on C) → Gm (on D) → C7 (on E) → F (on C) →
F (on C) → Gm (on D) → C7 (on E) → F

さすがに1980年代のAORを聴きなれた耳には、ちょっち強引なコード進行という気がしないでもないですが、スタン・ハンセンばりの強引なアレンジにより、結果的にこの微妙なコード感が生まれているようにも思えます。

また、Bメロはフォークソングに見られ定番のコード進行。

B♭ → B♭m → F → F → Gm → Gm → Gm7 (on C) → C7

そしてサビにはクリシェ的駆け上がり進行 (?) をはさんんだ後、最後の最後にツー・ファイブの王道進行により完結。

F → Gm → Am → Dm → Gm7 → C7 → F → F (on C)/間奏

ちなみに最後のドミナント (C7) 後のブレイクの直後ルート音は最初の4分音符のみ「F」で、その後は「C」のオンコードに変化しているのがお茶目ですな。

うーぬ、素晴らしい。
森田公一先生の渾身の一曲ではないでしょーか。

作詞は「ザ・昭和歌謡」こと 阿久悠センセイ。
タイトルである 「黄色いリボン」 をモチーフに恋人たちの休日の情景を描いておりますが、この時代の作品の多くがそうであるように、都会ではなく森・山・湖といったシチュエーションが設定されています。

それにしても 「ラブサイン」 ってのはいかに70年代とはいえ、すでに死語だったような気もしますな。


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▼参考リンク
BLUES和也のSoundCloud
GarageMihoのYouTubeチャンネル
旧ブログ「だからPA屋なんですってば」のアーカイヴ
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