【No25 恩師が教えたかったこと】

僕が恩を感じているのは、児童相談所勤務のソーシャルワーカーだ。何かを教わったわけではないが、利用者を支援する時に、良い風にいくと考えて支援すれば、良い風に行くからという教えだ。

これはおそらく、家族療法、システムズアプローチから来ていると思う。システムズアプローチでは、出来事に肯定的な意味をつけることで、その人の行動は変わるというものだ。

 例えば、ある子どもが、緊張しいで、どこかに行くための道をあまり知らないとする。この時に、道を教えてあげる。一緒に道を確認する。目的地まで連れて行ってあげるというのが考えられる。でも、それをしたからと言ってその子どもの緊張や人見知りは和らがないだろう。

おそらく、一緒に目的地まで行き、その流れで遊び、帰宅するという感じで1日が終わるだろう。

ここに職員が2人いたらどうたろう?その子どもはただ一緒に歩いているだけの関わりとなるだろう。子どもは緊張するのです。

ここで、この子どもは、道に詳しくて、目的地まで行けると信じて関わったらどうだろう?

もちろん道に迷うだろう。その時に皆で協力して目的地まで行ったり、あるいは、職員が道を案内してかっこいいとか、安心感とか感じさせることができるかもしれない。そういう関わり方で関わることで、子どもは、心を開き、後の遊びも楽しいものになるだろう。

このように、その人を信じてみたり、良い風に考えることで、関係性もよくなり、良い風にいく。

これはシステムを変化させることができているだろうか?でも確実に関係性は変化した。

僕は、ソーシャルワーカーが、教えたかったことはこういうことだったように思います。

これは、大学の恩師の言葉にも通じます。誰かに理解して思ってほしければ、まず相手を理解して思ってあげましょう。

 誰かに思われるというのは、良い風に考えることが必要だと思います