小説 日のあたるこころ
この物語はフィクションです。ソーシャルワークを学んで、スマイルマネジメントを考えた専門職が、高校の調理部で高校生に日を照らす物語です
5話 好きなモノ
調理部に一人の生徒がやってきた。
かなめと言います。よろしくお願いします。
私は調理が好きで、それをやっている最中は、いろいろ考えなくて良いから、調理が好きというか学びたいと思っています。
他の部員が談笑してる時も、かなめは一人もくもくと料理を作った。
そんな料理作ってどうするんだろ?
緑が間に入ってきた。
料理って作りたい料理であれば、それがおにぎりであれ、それが煮物であれ、それがハンバーグであれ満足すると思うけどな。
たけしが言う。まぁ様子を見てみよう。
それから1ヶ月の時が過ぎた。かなめやかけど、他の授業の時に、冷や汗を書きながらなんとか勉強してて疲れている様子だったよ。
愛が言う。じゃあ今日の調理部では、メニュー指定してみよう。わらび餅を買ってこよう。あとは、いろいろな味を用意しよう。きな粉やあんこ、チョコ、クリーム、とにかくいろいろ。
たけし、ゆうた、かなめ、3人で皆が喜びそうなものを買ってきて。
かなめは、チョコ、きな粉等を持ってきた。
その時、ゆうたが言う。愛とか緑の好きな味とか知ってる?
かなめは、考えてみたが思い浮かばなかった。
たけしがフォローする。バナナ味とか好きみたいやで。それとチョコでバナナチョコね。
そういう会話を終始しつつ、部室に戻る。
かなめがすぐに報告する。チョコ、バナナ、クリーム、きな粉等を買ってきました。
愛がそれを見てすぐさま言う。あれ、フルーツ系のジャムとかないの?
かなめが目を見開き聞き直す。ジャム??え?
愛が答える。ジャムと言えばパンと思った?確かにパンもだけど、意外に美味しいかなと思って。
かなめは、確かにと少し笑みを浮かべながら答えた。
私や緑や他の人もだけど、その人の思っていることなんて、なるべく聞き逃さないでおこうと頑張っても難しいよ。だって今浮かんだからね。だから、いろいろな可能性があるって楽しいと思うよ。
ゆうたが言う。かなめにもいろいろな好きな物や可能性があるし。気づいてないだけで、誰かと一緒に話すだけでも、そういう自分の好きなものを見つけれたりするかもよ。
力抜こう。
料理も買い物も必死に考えてやっても違うこともある。それなら一つ一つ、ゆっくり相手を考えながら大切に作っていこう。
スママネが言う。今日はそこまでにしてわらび餅を食べましょう。
夜は、18時ぐらいからあるお店に行きましょう。